カレー南蛮そばが名物。日本橋で四代百十余年続く蕎麦屋/日本ばし やぶ久
八重洲中通の一角、日本橋駅からほど近い場所に、明治35(1902)年から続く老舗「日本橋やぶ久」はあります。
創業時にこの地にあった「やぶ」というそば屋を、同店初代の久次郎が引継ぎ、自分の名前の一文字「久」の字を付け加え、「やぶ久」という屋号にしたとのこと。四代百十余年、変わることなくこの地で営業しています。
同店の味は、創業時のものが現在まで守り続けられています。特注厚削りの本枯鰹をじっくり煮出した濃い目の汁は、「やぶ久」伝統の味の要となるもの。さらに国内産最上級のそば粉を使い、初代から伝わる「足踏み製法」で打ち上げた麺は、添加物を一切使用せず挽き立て・打ちたて・ゆでたてにこだわっています。
必ず食べてほしいのが、メディアでもよく取り上げられる同店の看板メニュー「カレー南蛮そば」(鶏1,100円、薩摩黒豚1,540円、とちぎ和牛1,870円/全て辛さ普通)。
上質な鰹節を贅沢に使用したオリジナルのカレーつゆは、普通・辛口・大辛口・激辛口(辛口+110円、大辛口+220円、激辛口+330円)の中から、肉の種類は、薩摩黒豚・とちぎ和牛・鶏肉の中からお好みでセレクトし注文します。
ちなみにお店のオススメは、ほど良くスパイスの効いた「辛口」だそう。スパイシーな中にもしっかりと鰹出汁のうま味と玉ねぎの甘みを感じられるそうです。量も満足感があるそうなので、しっかりおなかを空かせてから訪問してみてください。
〒103-0027
東京都中央区日本橋2-1-19
日本橋駅
〒103-0027
東京都中央区日本橋2-1-19
日本橋駅
大正12年創業。継ぎ足しの秘伝だしで作る「東京おでん」の店/日本橋 お多幸本店
言わずと知れたおでんの老舗「お多幸 本店」は、日本橋駅から徒歩1分の場所にあります。大正12(1923)年に創業し、その後移転の際には、自慢の秘伝だしを冷凍保存するなどし、変わらぬ味を半世紀以上守り抜いてきています。
座席はテーブルとカウンターの両方を完備。カウンターから見える、棚に並んだ地酒は月替わりで用意されており、季節に合わせたその時一番美味しいものを仕入れているのだとか。訪れる度に新しい地酒に出合えるのも楽しみの一つになりそうです。
秘伝のだしが染みたおでんの中でも特筆すべきは大根。仕込みに手間暇をかけ、時間を惜しまず作る自慢の逸品。そして、320年続くおでん具専門店「神茂」から仕入れているはんぺんは、ふんわり軽く淡雪のような食感と、しっかり感じられる魚のうま味が絶品だと評判です。
豊富なおでん種の中から迷ったときは、オススメを出してくれる「盛り込み みはからい」(小皿4品1,050円~※2023年10月から値上げ予定)をぜひどうぞ。
さらに、なんといってもお店で一番人気なのは名物の「とうめし」(410円※2023年10月から値上げ予定)。醤油で炊き上げた茶色いご飯の上につゆを含んだ豆腐をのせたシンプルな一品ながら、出汁がしっかりと染み、「ただただ美味しくて感動する」と絶大な人気を誇ります。
豆腐は、人形町にある老舗「とうふの双葉」から仕入れたもの。ディナータイムには〆としても大変人気なのだそうですよ。
行列が絶えない同店は、開店直後を狙うのがオススメ。また、おでんは1個よりテイクアウトも可能です。
〒103-0027
東京都中央区日本橋2-2-3 お多幸ビル
日本橋駅
〒103-0027
東京都中央区日本橋2-2-3 お多幸ビル
日本橋駅
店主の地元の素材をたっぷり使った家庭的な洋食屋/創作料理ジジ&ババ
日本橋駅から徒歩約2分の場所にある「創作料理ジジ&ババ」は、昭和52(1977)年創業の洋食店。ご夫婦とその息子さんの3人で家族経営しており、店員さんのおもてなしが温かいと人気のお店です。
提供されるのはお二人それぞれの地元である山形と山梨の食材を中心に、銘柄牛や直送野菜を使用した素材にこだわった家庭的なメニュー。どれもボリュームたっぷりで、舌もおなかも大満足だと評判です。
ランチにぜひオーダーしたいのが「牛100%ハンバーグチーズ風味デミグラスソース仕立て」(1,150円)。サラダ、ドリンク、ライス付きで、ライスは大盛り無料。牛肉100%の肉汁たっぷりのハンバーグは、自家製デミグラスソースと、とろ~りと絡むチーズがたまらないと人気の一品です。
この味を求めて、ランチタイムは常に行列。他にもグラタンやハヤシライスなど、絶品メニューが約10種類ほどそろいます。人気メニューは売り切れてしまうこともあるそうなので、オープン時間すぐの訪問がオススメです。
ディナータイムも人気のため事前予約が◎。ランチ同様、アラカルトもボリュームたっぷりです。山形の山形牛を使用したメニューが複数あり、とくに「切り落とし山形牛あげたて贅沢メンチカツ」(1,045円)はぜひ注文したい一品。
また、とろけるほど軟らかいお肉に甘めのソースでワインとの相性ピッタリだという「あぶり霜降山形牛ローストビーフ仕立て」(1,815円)もオススメです。
料理に合わせていただきたい「自家製ワイン」(グラス770円~)は、山梨一宮の畑でとれたブドウで作られた無添加のもの。その他「果物をざっくりのせたトロピカルワインソーダ」(660円)など、フルーツにこだわったオリジナルカクテルも用意されているので、こちらもぜひ注文してみてください。
一皿一皿のボリュームがあり、なおかつにぎやかな雰囲気のお店なので、複数人でワイワイお食事したいときにぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
〒103-0027
東京都中央区日本橋 2-2-15 日本橋テイトビル2F
日本橋駅
〒103-0027
東京都中央区日本橋 2-2-15 日本橋テイトビル2F
日本橋駅
400年の歴史を刻む橋を眺めながらディナーを/ニホンバシ イチノイチノイチ
日本橋駅徒歩1分、五街道の起点として知られる名橋「日本橋」のたもとに、ダイニングバー「ニホンバシ イチノイチノイチ」はあります。起点というだけあって、こちらの所在地はまさに日本橋一丁目一番一号。それをそのまま店名にしているそうです。
同店を訪れたら、ぜひ約400年の歴史を刻む日本橋を目前に望むテラス席を利用してみて。とくにディナータイムには、夜景を眺めつつ優雅なひとときを過ごせると人気。ジャズが流れるムーディな雰囲気も相まって、町の表情も日中とはまた違って見えます。
雰囲気だけではなく、日本全国の美味しい食材を集めた料理とお酒も同店の魅力。厳選された食材で彩られた、どこかホッとする味わいが魅力だという創作和食がそろいます。
お米は、「宮城県産つや姫」を使用。こちらは光沢、甘み、白さに優れ、コシヒカリに比べ粘りが少なく、あっさりした食感が特徴なのだそう。土鍋で炊き上げるとさらに美味しくいただけるとのことで「真鯛に土鍋めし」(1合1,980円)が人気。オーダーが入ってから米をとぎ、30分かけて炊き上げるため、米の一粒一粒に鯛のだしが染みて、鯛の身もフワッと軟らかく美味しいと評判です。
1膳目はそのまま鯛や米のうま味を味わい、2膳目以降はひつまぶしのように昆布と鰹の合わせ出汁と合わせて楽しむこともできます。
店内にも座席があり、雨天時にテラスが使用できない際でも落ち着いて食事を楽しめます。ぜひ、川のせせらぎと心地良い風を感じながら、美味しい食事とお酒を堪能してみてください。
〒103-0027
東京都中央区日本橋1-1-1 国分ビル1F
三越前駅
03-3516-3111
〒103-0027
東京都中央区日本橋1-1-1 国分ビル1F
三越前駅
03-3516-3111
文豪・志賀直哉も愛した、赤酢と煮穴子が名物の江戸前鮨/蛇の市 本店
三越前駅より徒歩3分。明治22(1889)年に、日本橋北詰の魚河岸に屋台「蛇の目鮨」として創業した「蛇の市本店」。
当時、作家の志賀直哉も贔屓にしており、初代店主を親しみを込めて「蛇の目の市ちゃん」と呼んでいたことから、のちにその愛称が店名になったのだとか。
令和2(2020)年に新装開店したという店内は、赤と黒の塗りのカウンター席が印象的。テーブル席も半個室のようになっていて、落ち着いて過ごせる空間です。
老舗でありながら気取らない雰囲気のため、気軽に立ち寄りやすく、一人で訪れる女性客も多いのだそうです。
そんな歴史のある「蛇の市」の江戸前鮨は、砂糖を使わない赤酢の酢飯のシャリが特徴。スッキリとした味わいで、口の中でホワッとほぐれると評判です。また、創業当時から継ぎ足されるツメ(タレ)を使った穴子も店自慢のネタの一つ。
ランチでは、そんな伝統ある江戸前鮨が4,000円弱で楽しめます。カウンターでいただくのであれば、「月(江戸前鮨8貫と巻物)」(3,850円)がオススメ。自慢の穴子や、人気の漬けマグロなどを目の前でテンポよく握ってくれるのを眺めていると、美味しさも倍増しそうです。
宝石箱に例えられる「江戸前ばらちらし」(3,850円)もランチで人気のメニュー。中トロ、漬けマグロ、ウニ、イクラ、穴子などでキレイに彩られ、極めつけに車エビがドンとのっている贅沢な一品です。
〒103-0022
東京都中央区日本橋室町 1-12-10
三越前駅
〒103-0022
東京都中央区日本橋室町 1-12-10
三越前駅
文/武田真那実(グルメ・旅ライター)
写真/掲載スポットの運営元より提供
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※本記事内の情報は2023年09月27日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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