年200杯のラーメンを食べるラーメンインタビュアーがナビゲート!

こんにちは、ラーメンインタビュアーの岡崎美玖です。東京都内を中心に年間約200杯以上のラーメンを食べ歩き、作り手の人柄や思いを伝える「ラーメンインタビュアー」として活動しています。


本記事では、唯一無二の味噌ラーメンがいただけるお店をご紹介します。

個性爆発!こだわりのブレンド味噌とごぼう油のマリアージュ/東京味噌らーめん鶉

ごぼう油が香る唯一無二の味噌ラーメン!武蔵境「東京味噌らーめん鶉(うずら)」_1948904

ご紹介するのは、JR武蔵境駅より5分ほど歩いた場所にある「東京味噌らーめん鶉(ウズラ)」。


平成27(2015)年にオープンして以来、味噌ラーメン一本で勝負している同店。開店当初から「東京ラーメン・オブ・ザ・イヤー」味噌部門において9年連続で受賞するなど、実力も兼ね備えた味噌ラーメン専門店です。

▲店主の近藤龍臣さん(左)、筆者(右)

▲店主の近藤龍臣さん(左)、筆者(右)

実家がチェーンのラーメン店だったという店主の近藤龍臣さん。ラーメンが身近にある幼少期を過ごしながらも、当時はラーメン屋になることは全く想像していなかったのだそう。


「飲食のキャリアをスタートしたのは本当にひょんなことからですね。仲の良かった友人たちが調理学校に行くというので、じゃあ俺も行ってみるか・・・くらいの感じでした。卒業後も当時はあまり料理に自信が持てず、とりあえず実家の厨房を手伝わせてもらうことにしたんです」


働き始めてから8年ほど経った頃、お父さまから「継ぐか?」と打診があったそうですが、「当時は労働環境も過酷で、継ぎたくはないと思ってしまって。お店を飛び出して、3カ月間ほどプー太郎をしていました(笑)」。


そんなある日、友人に誘われて神奈川の淡麗系を代表する名店「麺や維新」を訪れた近藤さんは、塩ラーメンを食べ、衝撃を受けたのだそう。すぐさま同店での修業を決意するも、当時は修業生の募集は無し。ならばと、「麺や維新」店主の修業先である厚木「ZUND-BAR(ズンド・バー)」の門を叩きました。

▲東京の味噌を使用していることから、「東京味噌らーめん」と名付けたという

▲東京の味噌を使用していることから、「東京味噌らーめん」と名付けたという

その後、あるメンバーとの会話がきっかけで、転機が訪れます。「ふとした際に『麺や維新』の話をしたら、『(店主と)知り合いだから話してみてあげるよ』と言ってもらえて。『お金はいらないのでやらせてください!』と懇願しました」。


念願叶って「麺や維新」のお手伝いをすることになった近藤さんですが、ある時から「毎日食べたいラーメンは、味噌ラーメンかもしれない」と思うように。


そこからは味噌ラーメンの名店「麺処くるり」、注文を受けてから麺を手打ちする「七彩」など、自分の追い求める“味噌ラーメン”を作り上げるため、味、麺と各分野に強みを持つ各店で修業。


ラーメン店での修業年数はなんと約10年!そして平成27(2015)年、満を持して独立を果たしたのです。

▲「味玉味噌らーめん(1,200円)」

▲「味玉味噌らーめん(1,200円)」

そんな数々の名店で修業を重ねた近藤さんが手掛ける一杯が「味玉味噌らーめん」(1,200円)


麺の上には、たっぷりのモヤシやニンジンなどの炒め野菜、味玉、チャーシュー、そしてひと際目を引くごぼうチップがトッピングされています。

ごぼう油が香る唯一無二の味噌ラーメン!武蔵境「東京味噌らーめん鶉(うずら)」_1948908

要となるこだわりの味噌ダレは、都内唯一の味噌蔵である「糀屋三郎右衛門」の「京の里」をはじめとした東京味噌を主軸に、国内産の赤味噌や白味噌、麦味噌など計6種の味噌をブレンドしたもの。


そこにたっぷりの銘柄豚や鶏ひき肉を丁寧に煮出し、羅臼昆布や節類、煮干しなどをかけあわせたというスープは、一口飲めばお味噌の甘みやコクに驚くこと間違いなし!うま味の強い青森県産など旬の極太ごぼうで作った特製ごぼう油も、しっかりと効いています。


野菜は中華鍋で炒めてスープと合わせているため、香ばしさもひとしお。野菜の甘みがぐっと引き立ちます。上に飾っているごぼうチップのパリパリ食感も楽しく、唯一無二の美味しさです。


「スープの隠し味に『ふじ』りんごを1玉入れているのですが、11月頃はまさに旬で、りんごの糖度がぐっと増して味が変わるんです!ぜひこの時期の味噌ラーメンも食べていただきたいです」(近藤さん)

ごぼう油が香る唯一無二の味噌ラーメン!武蔵境「東京味噌らーめん鶉(うずら)」_1948909

そんなこだわりの味噌スープと合わせる麺は、ウェーブがかった存在感バツグンの自家製太麺。

  • ▲カウンター越しに見える手揉みの風景。この臨場感もたまりません

    ▲カウンター越しに見える手揉みの風景。この臨場感もたまりません

  • ごぼう油が香る唯一無二の味噌ラーメン!武蔵境「東京味噌らーめん鶉(うずら)」_1948911

北海道産小麦「ゆめちから」を主軸に「きたほなみ」「はるゆたか」「農林61号」などの品種を季節ごとに配合を変えているというこだわりの自家製麺は、注文を受けてから茹でる前に手揉みするこだわりよう。スープと麺がよく絡み、一口噛むたびに小麦の香りや甘みが広がります。

ごぼう油が香る唯一無二の味噌ラーメン!武蔵境「東京味噌らーめん鶉(うずら)」_1948912

燻製香がふわりと香るチャーシューも絶品。国産肩ロースを使用したチャーシューは、塩を振って水分を抜き、その後特製の醤油ダレに漬け込んでいます。こうすることで、噛んだ時に「むぎゅっ」とした、肉のうま味だけが凝縮したチャーシューに仕上がるのだそう。


「オープン当初は低温調理で仕上げていたのですが、今は吊るし焼きの製法で3日ほどかけて仕込みをしています」(近藤さん)

まとめ

来年2025年に10周年という節目を迎える同店。


主軸となる味噌ダレのベースは変えずに、スープ、麺、トッピングすべてにおいてより美味しいものを追い求め、日々ブラッシュアップを行っているのだそう。


「10年間は『味噌』だけでやっていくと決めていたので、限定ラーメンや他店様とのコラボもしたことがなかったんです。でも10周年を機に、これまで封印していたものを解いていっても良いのかなと、新たな楽しみにワクワクしています。醤油ラーメンなども作ってみたいですね」(近藤さん)


武蔵境「東京味噌らーめん鶉」で味わえる、絶品「味玉味噌らーめん」。ぜひ味わいに訪れてみてくださいね。

スポット
東京味噌らーめん鶉

〒180-0022
東京都武蔵野市境 2-3-20

武蔵境駅

〒180-0022
東京都武蔵野市境 2-3-20

武蔵境駅

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2024年11月11日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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