年200杯のラーメンを食べるラーメンインタビュアーがナビゲート!

こんにちは、ラーメンインタビュアーの岡崎美玖です。東京都内を中心に年間約200杯以上のラーメンを食べ歩き、作り手の人柄や思いを伝える「ラーメンインタビュアー」として活動しています。


本記事では、食欲の秋にこそ食べたい「至高の牡蠣そば」がいただけるお店をご紹介します。

オープン数カ月で行列必至。人気ラーメン店「成城青果」の姉妹店/華塩

見た目まで美しい“至高の牡蠣そば”!行列必至のラーメン店、千歳烏山「華塩」_1894116

ご紹介するのは、京王線・千歳烏山駅より徒歩30秒ほどの場所にある「華塩(カショウ)」。


芦花公園駅近くの人気ラーメン店「成城青果」の姉妹店として2024年6月にオープンした注目店です。カウンター席のみの店内は、清潔感のあるカフェのような雰囲気もあり、立地柄、女性客も非常に多いのだそう。

▲店主の譽田政貴さん(左)、筆者(右) 

▲店主の譽田政貴さん(左)、筆者(右) 

幼少期からラーメンが好きだったという店主の譽田政貴さん。ラーメン屋を志したのはなんと10歳の頃で、当時の作文にも「ぼくのゆめはラーメンやさん」と記していたといいます。


「実家が青果店を営んでいたことに加え、親戚も飲食店を営んでいたりと、周囲がみな自営業だったので、いずれは自分のお店をもちたい、と当時から思っていました」(誉田さん)


大学卒業後は8年間、上場企業のSEとして会社員生活を送り、その後「やきとんまるじ」などの飲食店経営を経て、子どもの頃からの夢だったラーメン店主として独立。2020年に成城青果をオープンさせました。ラーメンの中でも特に好きだった淡麗系のラーメン作りに軸を置き、すべて独学で研究を重ね、今の味を作り出しているのだそう。

▲「味づくりは大体4カ月ほどで仕上げていきます。いずれは豚骨ラーメンなども作ってみたい」と誉田さん

▲「味づくりは大体4カ月ほどで仕上げていきます。いずれは豚骨ラーメンなども作ってみたい」と誉田さん

一見順風満帆なキャリアにも思えますが、念願のラーメン屋開店の目前にして、新型コロナウイルスが全国的に蔓延し、周囲には開店を大反対された過去も。


集客が難しい中でのオープンとなるも、味づくりはもちろん、従来のラーメン店との“差別化”をしたという誉田さん。こだわりの音響機材を導入したり、ラーメン店ではセルフ式の多いお冷もスタッフが必ず注ぐことを徹底したり、お客さんを表まで出て見送る接客を取り入れたりと、さまざまな工夫を凝らしました。


その結果、成城青果は『ミシュランガイド東京2022』から3年連続でビブグルマンとして掲載されるお店となり、着実に人気を集め、夢を叶えたのです。


そして、そんな譽田さんがセカンドブランドとして今年誕生させたのが、本記事の主役「華塩」。“華塩”という屋号は、お店のテーマが「塩」と「花椒(かしょう)」であることから名付けたといいます。

牡蠣のうま味がぎゅっと凝縮した“牡蠣ラーメン”

▲「牡蠣そば(並)」

▲「牡蠣そば(並)」

ラーメンメニューは「牡蠣そば」と「煮干しそば」の2種類があり、筆者がぜひオススメしたいのが「牡蠣そば」(写真は並、850円)。


麺の上には、ネギ、レモンスライス、メンマ、チャーシュー(ロース)、牡蠣ペースト、宇治抹茶パウダーがトッピングされており、牡蠣のうま味をギュッと閉じ込めた見た目も華やかな“逸杯”です。

見た目まで美しい“至高の牡蠣そば”!行列必至のラーメン店、千歳烏山「華塩」_1894120

スープは、宮崎産地鶏やこだわりの複数の山椒、牡蠣をはじめとした数種類の生の貝類をふんだんに使用して炊いたもの。一口飲めば、スッキリとした飲み口ながらも、後からじんわりとあふれ出る貝のうま味に圧倒されること間違いなし。

見た目まで美しい“至高の牡蠣そば”!行列必至のラーメン店、千歳烏山「華塩」_1894121

注目していただきたいのが、これでもかというほどに牡蠣のうま味をギュッと凝縮させた超濃厚ペースト!


スープに溶かしていくと牡蠣の風味がグッと増して、淡麗スープが濃厚スープへと表情をがらりと変えていきます。まずはそのままのスープを堪能して、味変アイテムとして徐々に溶かしていくのがオススメです。

  • 見た目まで美しい“至高の牡蠣そば”!行列必至のラーメン店、千歳烏山「華塩」_1894122
  • ▲成城青果と同じくきれいに整えられた麺線は、平ざるで仕上げている

    ▲成城青果と同じくきれいに整えられた麺線は、平ざるで仕上げている

そんな極上のスープと合わせる麺は、滑らかさとほどよいパツパツ感が印象的な田村製麺のストレート麺。


美しく畳まれた麺を箸ですくい、こだわりのスープをまとった麺のすすり心地の良さを堪能してみてください。

▲「本日の釜めし」

▲「本日の釜めし」

そして、この牡蠣そばとぜひ一緒に食べていただきたいのが、「本日の釜めし」(単品380円、牡蠣そば並と釜めしセット1,200円)。ラーメン屋では珍しく、釜炊きのご飯がなんとサイドメニューで味わえちゃうんです!


ラーメンの提供に合わせて炊き上げる必要があるため、浸水時間など試行錯誤を重ねたというこだわりの釜めし。オーダーが入るごとに炊き上げることで、常にアツアツ&ほわほわの絶品釜めしを提供しています。


炊き立てをすぐに味わうのはもちろん、あえて少し時間をおいて釜の底に現れる“おこげ”を楽しむのもオススメです。


「とんかつ屋さんで食べた釜炊きのご飯が美味しくて、ラーメン屋で実現できないかと研究を始めたのですが、オペレーションも含めかなり試行錯誤しました」(譽田さん)

まとめ

オープンしてから数カ月ですでに行列必至の同店。来春には山梨県で宿泊施設を兼ね備えたラーメン屋さんを開業予定とのことで、誉田さんのさらなる今後の展開からも目が離せません。


「とにかく自分が"やりたい”と思ったことを大切に、形にしていきたいですね。一回しかない人生だからこそ、全国に店舗なのかお土産なのか、どんな形であれ自分の名前を残したいです。普通のラーメン屋さんがやらないようなことにチャレンジしていきたいですね」(誉田さん)


千歳烏山「華塩」で味わえる、絶品牡蠣そばと釜めし。ぜひ食べに行ってみてくださいね。

スポット
華塩

〒157-0062
東京都世田谷区南烏山 6-5-3 101

千歳烏山駅

〒157-0062
東京都世田谷区南烏山 6-5-3 101

千歳烏山駅

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2024年10月21日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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