「東京ジョイポリス」での経験は、すべてが刺激的でした
――千葉県出身の杉野遥亮さんが抱いていた東京のイメージは”ごちゃごちゃ”。
「いろんなものが雑多にあるじゃないですか。高校生の頃はそういう面にとても憧れていました。ただ、自宅から渋谷まで片道1,200円ほどというのは、当時の僕にとっては安くない金額でした。学生時代は部活に明け暮れていたこともあり、憧れていたのですが行く機会がなかったんです」
――思い出深い場所は、幼少期に訪れたお台場。
「家族で『東京ジョイポリス』に行ったんですが、すごく楽しかったことを覚えています。もう、すべてが刺激的でした。カラフルなつぶつぶのチョコ付きアイスが施設内で販売されていて、『いつかあれを食べたい』と思っていました。あと、施設が夜まで営業していたので、夜の遊園地という点がとても新鮮だったことも覚えています」
――東京で暮らす今、杉野さんがおでかけをする主な目的はショッピング。
「表参道へ服を買いに行くことが多いです。ネットで購入することもありますが、実物をちゃんと見たいときや、高価なものを購入するときはお店に足を運びます。実店舗では、買う楽しさや喜びを得られる気がするんです」
――ファッションモデルとしても活躍するオシャレ感度の高い杉野さん。すでに今冬のお気に入りを購入しているそうなのだが……。
「カラフルな色使いに一目惚れした、わりと高価なニットがあるんです。買ったばかりの頃は『すてきだな、買って良かった』と思ったんですが、実際に着てみた後は、カラフル過ぎるせいか『いつどこに着て行けば良いんだろう?』と悩んでいます。その日の気分や手持ちのアイテムと相談をしながら、じっくりコーディネートを考えていこうと思います」
――東京で気になっているエリアは、23区以外の西部。
「仕事柄、都心にいることが多いので、自然豊かな郊外に行ってみたいですね。特に東京の西の方は、僕の地元が千葉ということもあり、まったく行ったことがなくて。これを機に自分で調べて出かけてみたいと思います」
――今冬チャレンジしてみたいのはアウトドア活動。ただ一つ、懸念事項があるようで……。
「富士山に登ったり、釣りをやったりしてみたいです。でもどちらも素人なので、誰かにリードしてもらいたい気持ちがあるんです。『ちょっと行かない?』と、気軽に誘ってくれる人が近くにいたら良いんですけれど」
現場ではかっこいい先輩方に刺激を受けながら、楽しく過ごしています
――草彅剛さんが主演を務める6年ぶりの“戦争シリーズ”。新ドラマ『罠の戦争』で、杉野さんは議員秘書見習いの蛯沢眞人(えびさわ まさと)を演じる。
「オファーをいただいたときは当然うれしかったんですが、前作『嘘の戦争』に出演させていただいたこともあり、同時に怖さもありました。でも、やると決めたからにはポジティブな気持ちで、真摯に向き合いながら臨もうと思いました」
――怖さは、現場に立ち続けたことで徐々になくなっていったという。
「はじめは緊張していたし、自分自身に背負わせているものもあったんですけれど、自分のやることだけに集中していた結果、徐々に楽しめるようになっていきました」
――草彅さんを筆頭に、本作の出演者は大ベテランぞろい。現場での何気ない会話を通じ、先輩俳優から気づかされたことがあると振り返る。
「僕が生卵を投げつけるシーンがあったんですが、そんな経験を今までしたことがなかったので、どうしていいか分からなかったんです。その悩みを本田博太郎さんに打ち明けたら、『若いうちは自分勝手にやったほうが良いよ』と仰ってくださったんです。その言葉に吹っ切れた部分がありました。実を言うと、自分が心から尊敬する役者の先輩方は、みなさんそう仰るんです。かっこいい大人はみんなそうしてきたんだろうなと思うと、役者として人として、気づかされることがあります」
――草彅さんとは『嘘の戦争』以来の共演。
「本田さんと同じく『好きなように演じて良いんだからね』と優しく仰ってくださり、とても安心しました。草彅さんは周囲を安心させる優しさを持ちながら、自分自身に対する厳しさも持ち合せている方。さらに言うと、優しさがあるからこそ強い方でもあると思います。とにかく自分自身や役柄に対してすごく集中されているので、そんな草彅さんに現場で置いていかれないように意識しています!」
――本作を通じて伝えたいことは、人間が変わってゆくさま。
「自分が演じる蛯沢眞人という役は、すごく繊細で優しいキャラクターなのですが、いろいろな事柄に巻き込まれながら経験を積んでいくことで、徐々に人間性が変わっていくんです。その過程を台本に忠実に表現したいと思っています。環境の変化によって、人がどう変化していくのか。その部分に注目して欲しいです。あと本作は政界を舞台にしていますが、身近に感じられるエピソードも意外とたくさんあるので、どなたでも共感できると思います。物語の世界に没入しながら、たくさんの方々に楽しんでもらいたいです!」
photo:Mariko Tosa hair&make up:HORI(BE NATURAL) stylist:Kodai Suehiro text:Kei Osawa
シャツ27,500円(グラフペーパー)、パンツ44,000円(RAINMAKER)、その他スタイリスト私物
Profile & Information
杉野遥亮(すぎの・ようすけ)
1995年9月18日生まれ。千葉県出身。
2015年、第12回FINEBOYS専属モデルオーディションでグランプリを獲得し芸能界入り。2017年、映画『キセキ -あの日のソビト-』で俳優デビュー。その後、多くのドラマや映画に出演。2023年のNHK大河ドラマ『どうする家康』に榊原康政役で出演するなど、いま最も注目を集めている若手俳優の一人。
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※本記事内の情報は2022年12月25日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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