コロナが落ち着いたので今夏こそ旅行に行きたい!

貫地谷しほりさんが日常で心がけていることは?主演映画『オレンジ・ランプ』の見どころも語る!_880681

――東京都出身の貫地谷しほりさんにとって、思い出深いエリアは原宿。


「小学生の頃から『キデイランド』によく行って、キャラクターグッズをチェックしていました。中学生になるとファッションに興味を持ち始め、セレクトショップを回ることが多かったですね。当時は『同潤会アパート』が残っていて、その周辺もよく散策していました」


――つい先日も原宿界隈で気になるスポットがあったそう。


「原宿駅から千駄谷小学校の方面へ向かう途中で、長蛇の列ができているお店があったんです。原宿や表参道界隈にはトレンドのものを扱うお店が多いので、行列自体は普段から見慣れていました。でも、あそこまで長い列を見たのは久しぶりで、何に並んでいるのかとても気になりました」


――自然散策をするのも大好きという貫地谷さん。原宿の近隣にある「代々木公園」もお気に入りのスポット。


「先日も訪れたのですが、天気が良くて本当に気持ちが良かったです。桜が見ごろでとてもきれいでした。ただ、人がすごく多くて歩くだけでも大変でしたね。コロナ禍で思うように外出できない期間が長かった分、皆さん心からおでかけを楽しんでいるようでした」


――コロナ禍の影響もあり、“ソロ活”が一般化しつつある昨今。しかし貫地谷さんにとっては難易度が高いようで・・・。


「いま流行っていますよね、ソロ活。ただ私の場合、近所の公園を散策する程度で、一人でおでかけを楽しむことは少ないです。気になる飲食店などがあっても、一人で入るのは勇気がいると言いますか(笑)。でも外食は好きなので、自宅周辺を中心に飲食店を探索しています。一番好きなのはお寿司。特にイカは大好きで、お寿司屋さんに行ったら必ずと言っていいほどオーダーします。日本酒と一緒にいただくのが本当においしいんです!」


――女優業は心身ともに酷使する職業。健康のために普段から心がけていることはあるのだろうか。


「しっかりと睡眠をとることかな。寝不足だと頭の回転が鈍くなりますし、お肌にも悪くて良いことがないですからね(笑)。でも仕事をしていると、睡眠時間を確保するのは意外と難しいんです。だから指輪型のスマホアプリで、睡眠時間や運動量などをこまめにチェックしながら体調管理をしています。日々の健康状態が数字としてしっかりと表れるのでおすすめですよ」

映画を通じ、若年性アルツハイマーについて少しでも知ってもらえたら嬉しい

貫地谷しほりさんが日常で心がけていることは?主演映画『オレンジ・ランプ』の見どころも語る!_880682

――映画『オレンジ・ランプ』は、39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断された男性の実話にもとづき、夫婦の希望と再生を描く物語。出演オファーを受け取ったときの率直な感想は、どのようなものだったのだろうか。


「若年性アルツハイマーと聞くと、個人的には『私の頭の中の消しゴム』という映画のイメージが強くて。あの作品を見たときにとても悲しい気持ちになったので、本作の脚本を受け取ったときも少し重い気持ちになりました。でも実際に読んでみたら、すごく前向きな内容で。しかも実話をもとにしていると知って、驚いたのと同時にぜひやらせてもらいたいと思うようになりました」


――劇中、冒頭で「認知症って何だろう」というナレーションが入る。本作に触れたことで認知症に対して印象が変わった部分もあるのだろうか。


「家族に認知症の人がいたら、本当に心配ですし、目に入るところに常にいてほしいと思う方が多いと思います。しかしこの作品を通じて、周りの協力があれば健常者と同じように仕事をしたり、趣味を楽しんだりできるのだということを学びました。以前の私であれば認知症になったらいろんなことを諦めなければいけないと思っていましたが、さまざまな工夫をしながら生活を楽しんでいる方が実際にいらっしゃることを知り、とても明るい気持ちになれたんです」


――夫役の和田正人さんと繰り広げる息の合った掛け合いも本作の魅力の一つ。二人の間で芝居プランなどを相談したのか尋ねると、「まったくなかったです」と一言。


「和田さんはノリの良い方なので、自然と掛け合いができました。夫婦漫才みたいなシーンもあって楽しかったです!一方で、認知症の方々の集いに夫が初めて参加し、それを妻である私が外で見守るというシーンがあったのですが、そこだけはとても苦労しました。妻の心情をどう捉えれば良いのか分からなくて、監督に相談しつつ試行錯誤を繰り返しながら演じました。悲しむわけでもなく喜ぶだけでもない、とても複雑な心情を表現するのが難しかったです」


――本作を通じて伝えたいこととは。

 

「ご自身やご家族が認知症と診断されて悩んでいる方は多いと思います。そういう方にはぜひ国の医療の仕組みを勉強し、本作に出てくる家族や会社のように何かしらの選択肢があるのだということを知っていただきたいです。そして『1人で抱え込まなくて大丈夫だよ』と伝えたいです。若年性アルツハイマーは、いつ誰の身に起きても不思議ではありません。自分の身に起こる可能性もある疾患なので、ぜひ一人でも多くの方に本作を観ていただき、若年性アルツハイマーについて知っていただきたいです」

photo:Mariko Tosa hair&make up:ICHIKA KITA(Permanent) stylist:mick(Koa Hole inc.) text:Kei Osawa

Profile & Information

貫地谷しほり(かんじや・しほり)

1985年12月12日生まれ。東京都出身。

2002年、映画『修羅の群れ』でデビュー。2004年に出演した映画『スウィングガールズ』で注目を集める。2007年にはNHK朝の連続テレビ小説『ちりとてちん』のヒロインを務め、一躍国民的女優に。その後ドラマや映画、舞台などで多くの作品に出演。今年は「第17回 声優アワード」にて外国映画・ドラマ賞を受賞するなど、活躍の幅をさらに広げている。


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映画『オレンジ・ランプ』

映画『オレンジ・ランプ』

39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断された男性の実話にもとづき、夫婦の9年間を描く物語。突然の診断に戸惑いながらも、とある出会いをきっかけに「人生をあきらめなくていい」と気づいた夫婦の姿が描かれている。6月30日(金)より、「新宿ピカデリー」「シネスイッチ銀座」「YEBISU GARDEN CINEMA」ほか全国ロードショー。

©2022「オレンジ・ランプ」製作委員会

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※本記事内の情報は2023年06月25日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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