テレビで話題になっていた「おとなまき」に行ってみる


水天宮整骨院 おとなまき


ある日、夕方のワイドショーを観ていたら、奇妙な光景がテレビに映し出されていた。

人が丸まった状態で、布でグルグル巻になっている。そんな状況にもかかわらず、参加者達はみな「気持ちがいい」と言っていた。どうも、民間療法の一種らしい。

僕の仕事は治療家(指圧師)である。一見ものすごくヤバそうな光景を見ながら思った。

「これ、ものすごく気持ちいいんじゃないの?」

一度行って確かめてみたい。



水天宮整骨院 おとなまき


やってきたのは東京メトロ半蔵門線「水天宮前」駅のすぐ近くにある「水天宮整骨院」。

きれいで清潔感のある室内だ。ここは8階で、窓からは水天宮がよく見える。変わったところは、奥にあるハンモックくらいだろうか(後で使うことになります)。



水天宮整骨院 おとなまき


こちらが今回「おとなまき」を担当してくれる、柔道整復師の佐藤秀樹さん。

斎藤「どんな方がおとなまきを試しにくるんでしょうか?」

佐藤「一番多いのは赤ちゃんを育てているご夫婦ですね」

斎藤「赤ちゃん・・・?」

佐藤「赤ちゃんを布で巻く『おくるみ』ってありますよね。あれを元に京都の助産師さんが考案した赤ちゃんの健康法が『おひなまき』なんです。

ただ、これは一見赤ちゃんが苦しそうに見えてしまうんですね。

そこで『この巻き方は苦しくないよ』ということを知ってもらうために、助産師さんが同じように大人を巻いたんです。そこから『おとなまき』は始まりました」



水天宮整骨院 おとなまき


斎藤「テレビで観て思ったんですが、多分あの姿勢は苦しくないですよね」

佐藤「そうなんです。やってみると大人の方も『なぜか体がスッキリする』という声が上がってきたそうです。そこで、大々的に広めてみようということになったんですね」

斎藤「やっぱり!スッキリするでしょうね」

佐藤「ちなみに、テレビで放映してからは『巻かれた姿がインスタ映えする』ということで、写真目当てでいらっしゃる方もいますね」

斎藤「あの光景が『インスタ映え』ですか?もう来るところまで来たな、って感じがしますね・・・」




おとなまきは胎児の姿勢


水天宮整骨院 おとなまき


それではさっそく、おとなまきをしてもらおう。まず首の後ろに枕を固定する。その次に「胎児の姿勢」をとる。

佐藤「赤ちゃんって、足を組んで顔の前に手を置いているんですよ」

斎藤「こんな感じですかね」

佐藤「そうそう、そんな感じですね。いいですよ」

赤ちゃんのマネをして褒められる34歳。これから布でグルグルに巻かれるのもすごいけど、この時点であまりない経験である。



水天宮整骨院 おとなまき


布で巻かれ始める。もう後戻りできない。佐藤さん、そんな僕の気持ちを知ってか知らずか、手慣れた様子で素早く巻いてゆく。



水天宮整骨院 おとなまき


佐藤「苦しくないですかね?」

斎藤「いえ。むしろギュッと巻かれた方が、支えができるのでラクになりますね」

これは事前にテレビで見て想像していた通り。結び目が増えてゆくごとに、リラックスできるのだ。



水天宮整骨院 おとなまき


佐藤「一度体をよじってみてください。そうすると布にゆるみがでてくるので、さらに結び直します」

こんなことを言いながら、佐藤さんがぎゅっと結び直すが、全然苦しくない。



水天宮整骨院 おとなまき


たとえば、今自分の座っているイスのネジがゆるんでいたら、なんとなく座っていて居心地が悪いだろう。ネジをギュッと締めた方が、座面が安定して座りやすいはずだ。

それと同じような感覚で、どんどん締めてほしくなる。




これがおとなまきだ!


水天宮整骨院 おとなまき


最後にごろんと寝転がって、おとなまきが完成。想像しにくいかもしれないが、背中一面が適度にストレッチされていて、とても気持ちがいい。

それにしても、これがインスタ映えかあ。たしかに友だちがこの写真上げていたら、絶対に「いいね」を僕はつけるけど。



水天宮整骨院 おとなまき


ここで佐藤さんがゆっくりゆらゆら揺らしてくれる・・・。



水天宮整骨院 おとなまき


もう、このまま、赤ちゃんになって寝てしまいそう・・・。



水天宮整骨院 おとなまき


今度はシーツごとぼくを縦に大きくゆっさゆっさと揺さぶってくれる。

斎藤「これ、腰にめっちゃ効きますね~。気持ちいいですよ!」

一見首に負担がかかりそうな体勢に見えるかもしれないが、最初に首に枕をつけていたので、特に問題はない。完璧に計算されているのだ、おとなまき。



水天宮整骨院 おとなまき


佐藤さんが顔に色つきの布をかけてくれる。視界が暗くなって一層リラックスできるようになった。

ちなみに僕は青い布をかけてもらったが、赤と緑もある。カラーセラピー効果を狙っているそうだ。



水天宮整骨院 おとなまき


この状態でしばらくはリラックスしていたのだが、時間が経つにつれ、だんだんと暑苦しくなってきた。一度こうなってしまうと、身動きできないのはつらい。

斎藤「なんか暑くて・・・。もう、出たいですね」

佐藤「それじゃ、とりましょうか」



水天宮整骨院 おとなまき


フ~~~~。
なんと言ったらいいのか。


腰から背面全体が軽くなった。布にくるまれているときは気持ちが良かったのだが、解放された今、自由に動ける充実感もある。

そんなことを一つ一つかみしめていたのだが、今トータルとして放心、という状態だと思う。




ハンモックでのおとなまきはさらに気持ちが良い


佐藤「今度はハンモックの上で、やってみますか? 床とはまた感覚が違いますよ」

斎藤「そっちでもできるんですか。確かにハンモックなら暑苦しくならなさそう」

というわけで今度はハンモックの方でおとなまきをしてもらう。



水天宮整骨院 おとなまき


想像通りこっちの方が通気性が良くて暑苦しくならない。腰にもいい角度が付いて、ストレッチ効果もこっちの方が高い。

斎藤「あー。こっちの方がいい。全然いいですね」

佐藤「よかったですね。人によって床がいいか、ハンモックがいいか、好みははっきり分かれますね」

斎藤「これは寝そうだわ・・・」



水天宮整骨院 おとなまき


佐藤「窓から水天宮が見えるでしょう。以前不妊治療をしていた方が、ここで水天宮をバックにした写真を撮っておいたら、その後に子宝に恵まれたらしいんです。そういう評判も一部で立ってはいますね」

斎藤「お守り、みたいなことですかね。水天宮を背景に胎児の格好をするってゲン担ぎとしては完全かもしれない・・・」



水天宮整骨院 おとなまき


ファ~~~~。
もうちょっとやっていたかったけど、これで時間だ。



水天宮整骨院 おとなまき


ものすごくスッキリしたぞ。おとなまきの記念に佐藤さんとピース。気持ちよかったです!

撮影終了後に同行のスタッフは「本当に大丈夫だったんですか・・・・?見た目完全にヤバかったですよ・・・」とおびえていた。

何度も言うが、なにも変なことはなく、とても気持ちよかった。だいたい最初の予想通りで、僕の治療家としての勘が当たっていたことになる。

SNS映えするインパクト抜群の写真を撮ってもらいながら、しっかり体も癒すことができる。そんな場所って他になかなかないと思う。オススメです!



水天宮整骨院

住所:東京都中央区日本橋人形町2-1-9日本橋Tビル801 (8階)
電話番号:03-5642-9380(電話予約制)
営業時間:平日10:00~19:00、日曜10:00~13:00
定休日:土祝
料金:おとなまき体験コース 3人一緒に体験[約50分] 2,980円(1人あたり)、2人一緒に体験[約50分]3,980円(1人あたり)
最寄駅:水天宮前/人形町




※2017年9月28日の情報です。内容は変更になる場合があります。




斎藤さん

企画・執筆:斎藤充博

1982年生まれの指圧師(国家資格)。「下北沢ふしぎ指圧」を運営しています。インターネットで記事を書くことをどうしてもやめられない。









本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2017年09月28日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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