学食研究家がナビゲート!

20年にわたり日本全国の学食を食べ歩き、学食研究家として多くのメディアで学食を紹介してきた唐沢明です。本記事では「東京大学本郷キャンパスの学食」をご紹介します。

“安田講堂の地下”にある学生食堂/東京大学本郷キャンパス 中央食堂

一般人も利用可!東大本郷キャンパス学食のおすすめポイント&メニュー_1581683

皆さんは「東京大学」にどのようなイメージをお持ちだろうか。“日本一”、伝統や歴史、最先端の研究、リベラルアーツ・・・。そんなキーワードを思い浮かべる人が大半かと思うが、「学食」もまた、東京大学を知る上で欠かせないキーワードの一つだと私は考えている。今回は赤門で有名な「東京大学本郷キャンパス」の学食を深掘りしてみたいと思う。


東京大学本郷キャンパスの学生食堂は、キャンパス内でもっとも広い中央食堂(526席)をはじめ、第二食堂(314席)、銀杏メトロ食堂(264席)、農学部の食堂(254席)の4つ。ほかにも洋食店・日比谷松本楼の別業態やスターバックス コーヒー ジャパンが入っていたり、昼時にはキッチンカーが来たりと、学生はランチを選び放題であり、毎日熾烈なランチ戦争が繰り広げられている。


今回フォーカスするのは、本郷キャンパスのメイン食堂である「中央食堂」。赤門と並ぶ本郷キャンパスの象徴、「安田講堂」前広場の地下にある食堂だ。オープンは昭和50(1975)年。当時としては類を見ない学生食堂として誕生し、50年近く東大生の胃袋を支え、今では修学旅行のツアールートにまでなっている人気スポットである。


東京ドーム11個分もの敷地面積を有する本郷キャンパスは、入り口も複数あるが、中央食堂へ行く際は「正門」から入るとスムーズ。国登録有形文化財に指定されている法文2号館などの歴史的建築を横目にまっすぐ進んでいくと、イチョウ並木を抜けた先に「安田講堂」が現れる。


講堂の左脇を進んでいき、「中央食堂」の看板を目印に階段を降りれば到着だ。

思わず高揚してしまう“東大ならでは”のメニュー

  • 一般人も利用可!東大本郷キャンパス学食のおすすめポイント&メニュー_1581684
  • 一般人も利用可!東大本郷キャンパス学食のおすすめポイント&メニュー_1581685

中央食堂のメニューは週替わりなので飽きない。小鉢やスイーツなども豊富にそろい、種類の多さにも圧倒される。メニュー数はサラダバーまで入れると約100種類にもなるのだそう。

一般人も利用可!東大本郷キャンパス学食のおすすめポイント&メニュー_1581686

私のオススメメニューを紹介しよう。まずはこの「鮭丼」(586円)。アツアツの白米の上に鮮やかな色のサーモン、味付け海苔も散らしてある。食欲をそそる見た目だ。


大学の学食全般のトレンドとして、2010年ごろまでは肉や揚げ物がメニューの大半を占めていたが、近年は魚も人気で焼き魚定食などはすぐに売り切れてしまう傾向があるという。そうした魚人気の流れの中でも、学食でナマ物があるのは珍しい。


鮭丼は、最初の口当たりはマイルドで鮭本来の甘さが口の中に広がっていくが、あとになるにつれて、しょっぱさとほんのり辛さも感じられる。お好みでしょうゆをかけても美味しい。

▲「鮭丼」(中央)にサラダ(左、後述する量り売りのもの)と汁物(右)を追加した

▲「鮭丼」(中央)にサラダ(左、後述する量り売りのもの)と汁物(右)を追加した

例えばサラリーマンの街・新橋でこのメニューを食べるとすれば、これより小さめの丼でも、軽く900円~1,000円はするだろう。しかも、注文してわずか13秒で完成し、おばさんがトレイにできたての丼をのせてくれる。この速さは学食ならではだろう。


オプションとして汁物(48円)も注文可能で、豆腐とワカメの味噌汁か豚汁かを選べる。

一般人も利用可!東大本郷キャンパス学食のおすすめポイント&メニュー_1581688

次に紹介したいのが、ネームミングからそそられる「赤門ラーメン」(514円)。


餡かけ麺なので、最初からかき混ぜて食べるのが良い。たっぷりの餡かけと麺に加え、モヤシの量も多いので食べ応えがある。激辛ではないため、辛い物が苦手な学生も注文していくのだとか。

一般人も利用可!東大本郷キャンパス学食のおすすめポイント&メニュー_1581689

オススメのトッピングは「赤門ラーメン」用に作られたこだわりの特製ラー油。また、私は辛い物が得意ではないのでチャレンジしたことはないが、「コリアン唐辛子」をたっぷりと盛って“赤富士”と呼ばれる唐辛子の山を作って食べるスタイルも定番だと聞く。


そのほかニンニクや酢でアレンジするなど、自己流で楽しめるので、“my赤門ラーメン”の探求を楽しむ学生も多いようだ。

  • ▲サラダバーは100g183円。事前に量りでグラム数を確認しておくと、レジで驚かずに済む

    ▲サラダバーは100g183円。事前に量りでグラム数を確認しておくと、レジで驚かずに済む

  • 一般人も利用可!東大本郷キャンパス学食のおすすめポイント&メニュー_1581691

最後に「サラダバー」をご紹介。初めて中央食堂を利用した際、これを見て驚いた。大学の学食にサラダバーがある光景はなかなか珍しい。つい「サラダバーがあるのか!」と気持ちが高ぶってしまった。さらにグラム数で値段が決まる量り売りシステムも、学食で見かけたのは初めてだった。


コーン、トマト、レタス、キュウリ、サラダチキンなど、色とりどりのサラダの具を器に盛り、レジへ。デパ地下のおしゃれな総菜屋のように学食のおばさんが目の前で重さを量ってくれ、値段が表示される。会計が済んだら、数種類そろうドレッシングやマヨネーズなどを自由にかける。

一般人も利用可!東大本郷キャンパス学食のおすすめポイント&メニュー_1581692

サラダの横には杏仁豆腐とフルーツポンチもあり、こちらもサラダバーと同様の金額で量り売りを楽しめるので見逃せない。

きれい、開放的、長時間営業・・・過ごしやすさを極めた食堂

一般人も利用可!東大本郷キャンパス学食のおすすめポイント&メニュー_1581693

中央食堂は2018年に東京大学創設140周年記念事業としてリニューアルされたため、内装もきれいだ。それ以上に、“誰にでもオープンな学食”でありながら“学生ファースト”だという点に魅力を感じる。


今回おでかけ情報サイトである「レッツエンジョイ東京」で紹介しているのは、学生や職員以外の一般客も利用可能だからなのだが、「11時30分~13時30分は学生と職員のみ利用可」となっているため、学生の過ごしやすさも守られているのが良い。

▲入り口には白衣を掛けるハンガーも

▲入り口には白衣を掛けるハンガーも

また、11~21時までという学食とは思えない長時間営業なのも学生にとってありがたいだろう。ランチタイムとあわせて18時前後も混雑する時間帯で、どうやら大学院生が研究の途中で夜ご飯を食べに来るなど、学内に遅くまで残っている学生や職員が多く利用しているらしい。

一般人も利用可!東大本郷キャンパス学食のおすすめポイント&メニュー_1581695

取材時に周りを見渡していると、一人の男子学生は、席に座るや否やラーメンをたいらげ、すぐに去っていった。ここ東京大学本郷キャンパスの食堂では、彼のように滞在時間が短い学生もよく見られ、大勢で来て長時間おしゃべり・・・といった“学食あるある”な光景はあまり見られない。一人で来てサッとごはんを食べて帰る、そんな学生が多い。


そのため“回転が速い”と広報担当さんが言っていた。なんだかとても東大生らしい。もちろん数人で来ている学生の姿も見られたので、その過ごし方は自由だ。


オープンという意味では、天井が高い開放的な空間にも「オープンで居心地が良い」と言える。


最後に、中央食堂の魅力を「HONGOU」の6つのキーワードで振り返っておこう。


◆H・・・量り売りのサラダバーなどのヘルシー(Healthy)なメニュー

◆O・・・オープン(Open)な空間

◆N・・・週替わりの新しい(New)メニューが多い

◆G・・・学生ファーストなグレイト(Great)な空間

◆O・・・みそ汁や小鉢の種類など選べるオプション(Option)も充実

◆U・・・赤門ラーメンや鮭丼などユニーク(Unique)なメニュー


現役東大生はもちろん、近隣の人々や修学旅行生にも愛される、開かれた学食。まだその魅力を知らない人は、遅めのランチにも夕食にも、ぜひ立ち寄ってみてほしい。

東京大学本郷キャンパス 中央食堂
  • 所在地

    東京都文京区本郷 7-3-1 東京大学 安田講堂前広場 B1F

  • 最寄駅

    東大前

  • 電話番号

    03-3812-7336

  • 備考

    ※昼のピーク時間帯11:30~13:30は学生と職員だけが利用できる時間です。それ以外の時間帯でのご利用をお願いいたします

あなたにオススメの記事

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2023年07月23日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※本記事中の金額表示は、税抜表記のないものはすべて税込です。