ロケ地巡りが趣味の映画ソムリエがナビゲート!

映画ソムリエという肩書で映画を独自の切り口で紹介している、東紗友美です。今回は「意外な二面性を持つロケ地ならココ!」として、ショーン・コネリー主演映画『007は二度死ぬ』のロケ地をご紹介します。

あの有名ラグジュアリーホテルで銃撃戦!?/『007は二度死ぬ』ロケ地巡り

2022年に『007は二度死ぬ』のロケ地として東京メトロ中野新橋駅をご紹介したところ、大変反響があったため、第二弾です!


今回のロケ地は、今でも007ファンの聖地として名高い、紀尾井町の「ホテルニューオータニ(東京)」。東京オリンピックの開催された1964年という高度経済成長期に開業した、誰もが知るラグジュアリーホテルです。


開業当初、東洋一の規模を誇る国際ホテルとして誕生したホテルニューオータニ。その後も多くの国際会議や歴史的な晩餐会、各界著名人の披露宴の舞台などに選ばれ続けている伝統的なホテルで、フォーブス・トラベルガイドにて日本初の“9つ星”ホテルに選ばれたことでも話題を呼びました。


ちなみに、スイーツ好きにはたまらない、マカロンが人気の「ピエール・エルメ・パリ」世界第1号店も、ホテルニューオータニにあるんですよね!

『007』のロケ地が「ホテルニューオータニ(東京)」にも!映画ソムリエ・東紗友美のイチ推し。_750293

そんな伝統ある格式高い同ホテルですが、劇中ではまさかの敵のアジト「大里化学工業」という設定。


誰もが憧れるラグジュアリーホテルなのに、映画では敵のアジトなんて。二面性を持っているようで、妙にそそられます。ちなみにこの大里化学工業は、007シリーズにおいて世界的な悪の犯罪組織として知られる「スペクター」の協力会社でもあるんですよ・・・。

▲ザ・メインのエントランスから見た車寄せ

▲ザ・メインのエントランスから見た車寄せ

敵のアジトということで、命の危険を感じるようなヒヤヒヤするシーンがこのホテルニューオータニ(=大里化学工業)で繰り広げられます。その際、外観やエントランス、庭園など、ホテル内の数カ所が堂々の出演を果たしております。


東京にやってきたショーン・コネリー演じるジェームズ・ボンドは、怪しげな殺し屋を追って大里化学工業に潜入。そこで大里化学工業の社長と面会するのですが、その帰り際、社長からの暗殺命令を受けた秘書が、ボンドを襲います。


そのシーンがここ、ホテル正面の車寄せで展開されます。

▲ザ・メインのエントランス

▲ザ・メインのエントランス

▲柱の裏側に隠れてみた筆者

▲柱の裏側に隠れてみた筆者

ザ・メインのエントランスも最重要注目ポイント!


こちらのエントランスでは、ボンドが警備員と銃撃戦を繰り広げます。ボンドが襲撃されながらも、このエントランスの柱を盾に、逃げ延びるんです。


ボンドを救ってくれたのだと思うと、「柱よ、よくぞやった!」と柱ごと抱きしめたくなりませんか。さすりたくなりませんか。スパイ気分を味わって柱の裏側にも隠れてみたくなりませんか。


そしてボンドが命からがら生き延びた場所だと知ると、今後はこのエントランスをくぐるたびに、ただでさえ高揚感を抱く”ラグジュアリーホテルの入り口”がより魅力的に映るなと思いました。

『007』のロケ地が「ホテルニューオータニ(東京)」にも!映画ソムリエ・東紗友美のイチ推し。_750297

日本の超高層ビルの先駆けともいわれるホテルニューオータニ。撮影当時からリニューアルされた箇所もあるそうですが、エントランスはほぼ劇中の姿そのままで残っている・・・という事実にも感激します!これ、国が保存した方が良いのではないでしょうか。


ホテルニューオータニでは、2021年にジェームズ・ボンドが愛した女性の名を冠したカクテル「ヴェスパー・マティーニ」を販売するなど、『007』の映画シリーズ公開から約60年経った今も、007のファンを温かく受け入れてくれている様子がうかがえます。


ホテルニューオータニに訪れたことのある方もそうでない方も、改めて映画を鑑賞してから訪れると、これまでとは違う興奮を味わえるかもしれませんね。

ホテルニューオータニ
  • 所在地

    東京都千代田区 紀尾井町4-1

  • 最寄駅

    赤坂見附

  • 電話番号

    03-3265-1111

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2023年02月24日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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