4,000軒以上のカレー屋を渡り歩く、カレー愛好家がナビゲート!

日本全国・海外あわせて4,000軒以上のカレー屋を渡り歩くカレー愛好家、カレー細胞です。


私の生まれ故郷・神戸では、街のあちこちに味自慢の洋食屋が立ち並び、庶民派価格で美味しい洋食やカレーがいただけたもの。上京した頃(もうずいぶん前ですが)は「東京には高級な洋食の名店はたくさんあるけれど、庶民派の洋食だったら圧倒的に神戸の勝ちだな」なんて思っていました。


・・・このお店と出会うまでは。


今回は「オムカレーを食べるならココ!」ということで、私が10年以上前、東京で初めて「これだ!」と思い今も通っているお気に入りの庶民派洋食店と、そこでいただける至高のオムカレーについてアツくご紹介させていただきます!

庶民派洋食店のレジェンド的存在/キッチンABC

▲要町あたりにあった本店は現存せず、今は「どの店が本店かは決めていない」とのこと

▲要町あたりにあった本店は現存せず、今は「どの店が本店かは決めていない」とのこと

ご紹介するのは豊島区で1969年に創業、現在は池袋駅の東口と西口にそれぞれ一店舗ずつ、さらに大塚と江古田にも店を構える「キッチンABC」です。


池袋駅近辺には他に「洋庖丁(ヨウボウチョウ)」「ランチハウス ミトヤ」など人気の庶民派洋食店がありますが、ルーツを辿ればいずれも「キッチンABC」に行き着いてしまうという、まさにレジェンド的存在なんです。


けれどもそんな情報は全て後で知ったこと。


何の情報もなしに訪れても「うわっ!分かりやすく美味しい!」「けど何だ?どうしてこんなにクセになるの?」と思ってしまうのが「キッチンABC」が真のレジェンドたる所以。

他店とは全く違う、真っ黒なカレー

▲「オリエンタルライス&黒カレー」(830円)

▲「オリエンタルライス&黒カレー」(830円)

町の洋食店らしく、海老フライやハンバーグといった定番もそろう「キッチンABC」が他店と決定的に違うのは、カレー。昔ながらの「茶色い」カレーではなくて「真っ黒」なカレーなんです!


創業当時はベーシックなカレーを提供していたそうですが、近隣に似たメニューの洋食店が増えてきたことから、「ならばウチは他と違うカレーを出そう」と、レジェンド自ら変化を決意。誕生したのがこの「黒カレー」なのだそうです。詳しい誕生秘話は追ってご紹介します。


そんな数あるバリエーションの黒カレーの中でもとくに人気なのが「オムカレー」。これが、ちょっと只者ではないのです。

一気に完食してしまう罪なひと皿。名物「オムカレー」

究極のオムカレー!池袋「キッチンABC」カレー愛好家・カレー細胞のイチ推し。_750193

「オムカレー 」(900円)


見てください!カレーの黒とオムライスの黄色、そのコントラストが美しすぎます。そして東京都心とは思えない価格、頭が下がります。


ちなみにセットでついてくる豚汁には、背脂が浮かべられています。このようにディテールに隙がないのも、私が「キッチンABC」を愛する理由であります。


名物黒カレーのスパイシーかつシャープ、クセになる美味しさはもちろん圧倒的。思い出したらまた食べたくなっちゃいます。そこに玉子が加わるなんて、もう幸せ・・・。


なんて早とちりしてはいけません。それだけじゃないんです。ちょっとスプーンで、オムライスの断面を見てみましょう。

究極のオムカレー!池袋「キッチンABC」カレー愛好家・カレー細胞のイチ推し。_750194

なんと、中のライス部分がドライカレーになっているんです!


そう、「キッチンABC」のオムカレーは、外はスパイシーな「黒カレー」中はホクホクな「ドライカレー」、そしてその間を玉子が仕切っているという、まさに「Wカレー」なオムカレーなんです!


黒カレーのスパイシーさを玉子がやさしく受け止めてくれたかと思えば、ドライカレーから立ちのぼる湯気と香りが鼻孔をくすぐる。またカレー、そしてまたカレー。あら止まらない。


ドライカレーに混ぜ込まれたコーンやマッシュルームの食感も楽しく、気づけば一気に完食。実に罪なー皿、まさに究極のオムカレーなのです。

まるでドラマ!究極オムカレー誕生秘話

究極のオムカレー!池袋「キッチンABC」カレー愛好家・カレー細胞のイチ推し。_750195

このオムカレーには誕生までの面白い逸話があります。

 

前述したように「他店が真似できないメニューを作りたい」と始まった黒カレー作りですが、それだけでは飽き足らず、オムカレー作りまでに発展。

 

まずパンチあふれる黒カレーに合う「オムライス」を作るところから。ライスを白米にしたら、物足りない。チキンライスにしてみたら、風情はあるけど黒カレーに負ける・・・そこで気づいた、「カレーに勝てるのはカレーしかない」と。中のライスをドライカレーにしてみたら味がピッタリと決まった。

 

そうしてオーダーが入ると、カレーを温めるコンロ、卵を焼くコンロ、ドライカレーを炒めるコンロ、計3口のコンロを占領するという、ビジネス街のランチでは「絶対に他店が真似したくないメニュー」が誕生。

 

・・・ここで大きな問題が発生。

 

このハードな調理工程のため、元野球部で野球では一度も故障したことのない鉄人シェフが腱鞘炎でリタイアしてしまったのです。これは流石に手が掛かり過ぎた・・・と、アタマを抱えた社長のアタマに、何かが閃いた!

 

実は社長、かつて結婚式場の厨房で大量調理をしていた時期がある。そのことを思い出し、ドライカレーはフライパンで一食ずつ炒めるのではなく、大量のスチームで一気に炊き上げることに!

 

そうしたら、お米にカレーの味も香りも均一に行き渡り、ホワッと美味しく仕上がった。このほうが断然いいじゃないか!と完成したのが、今のオムカレーというわけなんです。

 

2時間ドラマにでもなりそうなストーリー。どうですか?テレビ局の皆さん!

さらにヤバい!究極オムカレーの進化系BEST2

皆さん、そろそろこの記事だけでおなかいっぱいになってきた頃でしょう。けれどもここからがダメ押しです。


オムカレーの進化系BEST2をお教えしちゃいましょう。


まずはこちら。

究極のオムカレー!池袋「キッチンABC」カレー愛好家・カレー細胞のイチ推し。_750196

「オムチキンカツカレー 」(980円)


その名の通り、オムカレーにチキンカツをのせたー皿。けっこう高さがあります。チキンカツとカツカレーとオムライスとドライカレーを一緒に食べたいあなたに最適。またこのチキンも贅沢なんです。それでいて千円札でおつりがくるという・・・神!


そしてもう一つは、メニュー表には載っていない、いわば「裏メニュー」。

  • 究極のオムカレー!池袋「キッチンABC」カレー愛好家・カレー細胞のイチ推し。_750197
  • 究極のオムカレー!池袋「キッチンABC」カレー愛好家・カレー細胞のイチ推し。_750198

「オムカレー チーズがけ」(1,020円)


写真を見るだけでため息が漏れてしまいますね・・・そう、これこそ私の絶対的推し、「究極の中の究極のオムカレー」です。


スパイシーな黒カレーにやさし気な玉子、ホクッとしたドライカレーに、とろーり絡みつくリッチなチーズ。もはや完全体弱点がどこにも見当たりません。これ、ちょっと凄いのでぜひ試してみてください。


オーダーは「オムカレー、チーズがけで!」でOKですよ。明日の楽しみができましたね。

▲ 「ちょび黒(お試し黒カレー) 」(写真左の小鉢、100円)

▲ 「ちょび黒(お試し黒カレー) 」(写真左の小鉢、100円)

あぁ、なんだか書いているとキリがなくなってきました。ホントは他にもいろいろあるんです。


けれど、結局“百聞は一食に如かず”。一度食べたら最後、あなたも「キッチンABC」について語りたくなっちゃうことでしょう。


それほど素晴らしい、庶民派洋食界の宝なのですから。

キッチンABC 池袋東口店
  • 所在地

    東京都豊島区南池袋 2-16-2

  • 最寄駅

    池袋

  • 電話番号

    03-5396-5399

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2023年02月17日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※本記事中の金額表示は、税抜表記のないものはすべて税込です。