日本在住16年、イタリア人フードライター・マッシがナビゲート!

こんにちは、イタリア人フードライターのマッシです。日本に来て約16年、日本食やスイーツを中心に食べることが大好きで、毎日SNSやブログで食への愛を発信しています。


本記事では東京・三田で見つけたオススメのイタリアンバルを紹介します。

イタリア人だけで満席になることも!ナポリ愛にあふれたイタリアンバル/NAPD

風船のように膨らんだ…ピザ!?“揚げピッツァ”が絶品な三田のイタリアンバル「NAPD」_1537145

ある日、東京タワーを見ながら三田周辺をぶらぶらしていると白地に青の映える看板が目に入り、ふと足を止めた。「NAPD(ナップディ)」。イタリア・ナポリでおなじみの“ピッツァフリッタ”(揚げピッツァ)を看板メニューとするイタリアンバルだという。


お店の入り口からは真っ青な内装が見え、イタリア出身の僕は思わず、ナポリに本拠地を置く有名なサッカーチーム「SSCナポリ」を頭に浮かべた。史上最も偉大なサッカー選手の一人であるマラドーナがプレーしていたチームだ。

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好奇心を抑えられずに店内へ。すると、ほどなくして驚きの事実を知った。このお店のオーナーは日本人ながら流暢なイタリア語を話すだけではなく、なんとナポリ語までも話せるのだ。


ナポリ語とはイタリア語の方言の一つで、ナポリ地方で主に使われている。このナポリ語はとにかく難しく、イタリア人でも聞き取るのが困難だ。オーナーのすごさを分かりやすくたとえると「津軽弁を話せるイタリア人」と言ったところだろうか。ネイティブ話者ではないにもかかわらず、非常に難しい言葉を操っているオーナーには頭が下がる思いだ。

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席に着き、改めて周囲を見渡すと「SSCナポリ」関連のアイテムやマラドーナ選手の置き物などが各所に飾られていることに気付いた。


聞けば、オーナーは熱心なSSCナポリサポーター。店内もSSCナポリカラーである白×青で彩られており、テーブルと椅子とカウンターは鮮やかな青、床の白地のタイルには青で模様が描かれている。まるで現地のような雰囲気に思わずテンションが上がってしまう。


そんな空間の魅力やオーナーの人柄もあってか、NAPDは日ごろからイタリア人のお客さんが多く、イタリア人だけで満席になることも少なくないという。


日本在住イタリア人もイタリア人観光客も、ナポリの名物ピッツァフリッタを食べて楽しんでいるというのは、ここNAPDが、まさしくナポリ現地のお店そのものである証拠だ。日本で母国民と懐かしく交流しながらナポリの名物を食べられる場所があるなんて、夢のように感じられる。

▲円とユーロ両方で価格が記載されている(写真提供:NAPD)

▲円とユーロ両方で価格が記載されている(写真提供:NAPD)

メニューを開くと、ユーロ表記の価格が目に飛び込んできた。イタリア人のお客さんが多いということで、金額感が分かりやすいように円とユーロ両方で書いているという。日本でユーロ表記を見ることなんてほとんどないから、ますます懐かしく感じるとともに、こうした細かな心配りもNAPDが愛される理由の一つだと思った。


ここは揚げピッツァが看板メニューだけど、ナポリで親しまれているおなじみの前菜からパスタ、デザートまで楽しめるのも魅力の一つだ。メニューを見ているだけで、すでにこのお店の滞在が素晴らしいひとときになる予感がした。

揚げてあるのに軽い食べ心地!自慢のピッツァフリッタを堪能

  • ▲「揚げピッツァナポレターナ」(手前)と「アペロールスプリッツ」(奥)

    ▲「揚げピッツァナポレターナ」(手前)と「アペロールスプリッツ」(奥)

  • 風船のように膨らんだ…ピザ!?“揚げピッツァ”が絶品な三田のイタリアンバル「NAPD」_1537153

初訪問ということもあって、オーナーのオススメ「揚げピッツァナポレターナ」(Lサイズ1,780円)を注文した。


薄く伸ばした一枚の生地にサラミ、リコッタチーズ、スモークモッツァレラチーズ、トマトソース、バジル、胡椒をのせる。その上に生地をもう一枚かけてしっかりと閉じ、そのまま油で丸ごと揚げる。しばらくすると、風船のようにぷくっと膨らんで、インパクトのある特徴的な形状のピッツァになる。


生地は薄く具はたっぷりで、食べ出したらあっという間にペロッと完食できた。しかも揚げてあることを忘れるほどの軽い食べ心地だ。一緒に頼んだイタリアの定番カクテル「アペロールスプリッツ」(780円)はキンキンに冷えていて、熱々の揚げピッツァとともに味わえば、イタリアの日常の一コマを完璧に再現できる。

  • ▲「モンタナーラ」

    ▲「モンタナーラ」

  • 風船のように膨らんだ…ピザ!?“揚げピッツァ”が絶品な三田のイタリアンバル「NAPD」_1537155

とにかく美味しくておかわりをせずにはいられなかった僕は、「モンタナーラ」(980円)も頼んでしまった。


これも揚げピッツァなのだけど、先ほどのナポレターナとの違いは、その形状だ。モンタナーラは一般的なピッツァのように、一枚の生地を伸ばして丸く広げ、先に生地だけで揚げる。熱々の状態の揚げたて生地に、モルタデッラハムとリコッタチーズとピスタチオペーストをのせれば完成。


モルタデッラとピスタチオはイタリアではポピュラーな組み合わせだ。生地の熱で軟らかくなったリコッタチーズが合わさることで、よりマイルドな味わいになる。

▲「グラッファ」(手前)と「カッフェナポレターノ」(奥)

▲「グラッファ」(手前)と「カッフェナポレターノ」(奥)

ここまで食べておなかいっぱいになったはずなのに、揚げピッツァ2枚の美味しさでテンションが最高潮に達した僕は、ナポリの伝統的なスイーツである揚げドーナツ「グラッファ」(580円)にまで手を出した。


甘いヌテッラクリーム(チョコレートクリーム)もかけられているから、「カッフェナポレターノ」(280円)というエスプレッソを飲みながら楽しめば、たちまち幸せに包まれるだろう。この先、どんな辛いことがあっても笑顔で耐えられる気までしてくる。そんな美味しさだ。

風船のように膨らんだ…ピザ!?“揚げピッツァ”が絶品な三田のイタリアンバル「NAPD」_1537157

後日、この原稿を書きながら、NAPDでいただいた料理がなぜこんなに美味しく感じられたのか改めて考えてみた。もちろん料理そのもののクオリティも高かったのだが、きっとそれは、ナポリの多くのお店と同じようにフレンドリーな雰囲気が理由だったように思う。最初から初めて入ったお店という気がせず、終始アットホームに過ごせるのだ。そして食事から生まれる会話を楽しみ、「今」を大切にして周りの人との思い出を自然とつくれるようなムードは、多くのナポリの飲食店に通じるものだと感じた。


うれしい時も悲しい時も、とりあえずNAPDに行くことをオススメする。時間を忘れるほど、良いひとときを過ごせるに違いない。

スポット
NAPD(ナップディ)

〒108-0073
東京都港区三田 3-1-3 MKビル1F

田町(東京都)駅

〒108-0073
東京都港区三田 3-1-3 MKビル1F

田町(東京都)駅

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※本記事内の情報は2024年06月07日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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