旅するパンマニアがナビゲート!クロワッサン愛が強い注目店/パンと焼き菓子のPapapapa-n!
1万個以上のパンを食べ歩いた旅するパンマニア、片山智香子です。本記事では、クロワッサン生地をベースにしたパンの品ぞろえが豊富なパン屋さんをご紹介します。
東急東横線・新丸子駅の西口から徒歩3分ほどの場所にある「パンと焼き菓子のPapapapa-n!(以下、ぱぱぱぱーん)」。
武蔵小杉駅からも行けるのですが、新丸子駅からの方が断然近いです。お店の入り口前にある、クロワッサンが描かれたブルーの立て看板が目印です。
こちらは、パリほかフランス国内で17店舗、日本国内でも4店舗を展開する「メゾン・ランドゥメンヌ」にて、“トリエ”と呼ばれるクロワッサンの専門職人として活躍した神戸シェフが平成30(2018)年にオープンしたお店。
そのためクロワッサン系の商品が充実しており、クロワッサンだけでプレーン、全粒粉、フロマージュと3種類あるほか、クロワッサン生地をベースにしたものも13種類(タイミングによって変動あり)がラインナップされています。
そんなクロワッサンへの熱い姿勢と、インパクトのある店名とのギャップが面白く、その由来について教えていただきました。
「『ぱぱぱぱーん』って結婚式のファンファーレみたいで明るくておめでたい響きですよね。“パン”とのダジャレにもなっているのが良いなと思い(笑)。見ていてクスッと思わず笑みがこぼれてしまうような商品やお店づくりをしたい、という思いを店名に込めています」(神戸シェフ)
さてここからは、ぱぱぱぱーんを訪れたらぜひ試してほしいパンをご紹介。
3種類あるクロワッサンの中から、まず食べていただきたいのは「プレーン」(237円)。北海道産小麦「春よ恋」とフランス産発酵バターをたっぷり使い、湯種製法で仕上げたシェフの自信作です。
「湯種製法って何?」と、知らない方のために説明すると・・・小麦粉の中のデンプンは、水と熱を加えることで糊状になる特性を持ち、これを「糊化(こか)」と呼びます。湯種製法では、この「糊化した生地=湯種」を本ごね時に加える製法のことを指し、手間はかかりますが、よりもっちりとした食感の生地をつくることができるのです。
なお、同店では湯種製法を3種類全てのクロワッサンに使用しているわけではなく、この「プレーン」だけ。だから、まずはこちらを食べてみてほしいのです。
クラスト(外側)はさっくりしていながらも、クラム(内側)は気持ち弾力も感じます。噛みすすめるとジュワッと芳醇なバターの香りが鼻腔をくすぐり、ほかのクロワッサンとは一味違う味わいに出会えるはず。
クロワッサンと同様に人気のあるパンの一つが「ねじねじ」(291円)。クロワッサン生地を発酵させずに、ねじって表面積を多く取り、強めに焼き上げたもの。中にはカスタードクリームとチョコチップが入っています。
ん?この材料と作り方って、今流行りの進化系クロワッサン“パンスイス”を応用したものなのかな?とお聞きしたところ、やはりそうなのだそう。
同じ生地を使っているとは思えないほど、クロワッサンとは違った食感で、見た目からも想像がつくと思いますが、バリバリしています。それでいて、クラム(内側)は柔らかいわけではないけれど、しっとりしていて、食感も含めクセになる美味しさなのです。
ちなみにパンスイスとは、フランスの伝統的なパン「ブリオッシュ・スイス」と「クロワッサン」を掛け合わせたパンのこと。クロワッサン生地でカスタードクリームやチョコレートなどを巻き、特殊な成形方法で焼き上げていて、表面の縞模様が特徴的です。そんな話題のパンをいち早く、ご自身の商品ラインナップに組み込んでいたとは、さすがです!
クロワッサン生地以外のパンも魅力的です。食事系でオススメなのが「フォカッチャ オリーブ&トマト」(280円)。
生地の上には南仏発祥の自家製タプナード(オリーブとアンチョビをベースにしたペースト)が塗られており、このペーストだけでもエンドレスに食べ続けることができるくらい味わい深いのです。
さらにその上に輪切りのブラックオリーブ、セミドライトマト、そしてチーズがトッピングされていて、トマトの酸味が良いアクセントになっています。
もっちりしっとり食感の生地自体にもオリーブがたっぷり入っているそうで、どこをかじってもオリーブの美味しさを存分に感じることができます。
ちなみに、フォカッチャは隔日で「オリーブとチョリソ」も販売されており、土曜日は両方あるようですよ。タプナード自体が美味しいから、チョリソも絶対に美味しいはず。
ユニークな店名だからと侮るなかれ!かなり本格的なクロワッサン系のパンが堪能できるので、数あるパンの中から自分好みの一品を見つけてみてくださいね。ちなみに店内にイートインスペースはなく、テイクアウト専門なのでご注意を。
〒211-0005
神奈川県川崎市 中原区新丸子町729
新丸子駅
〒211-0005
神奈川県川崎市 中原区新丸子町729
新丸子駅
- 本記事内の情報に関して
-
※本記事内の情報は2024年05月06日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※本記事中の金額表示は、税抜表記のないものはすべて税込です。