年200杯のラーメンを食べるラーメンインタビュアーがナビゲート!
こんにちは、ラーメンインタビュアーの岡崎美玖です。東京都内を中心に年間約200杯以上のラーメンを食べ歩き、作り手の人柄や想いを伝える「ラーメンインタビュアー」として活動しています。本記事では「2024年の幕開けにオススメの、“ラーメン初め”にピッタリな注目店はここ!」というお店をご紹介します。
閉店を乗り越え移転オープン!“二刀流”店主が手掛ける塩らーめん/鬼そば藤谷
ご紹介するのは、東京メトロ田原町駅から徒歩約2分ほどの場所にある浅草「鬼そば藤谷」です。
平成24(2012)年9月~2023年9月までの11年間渋谷で営業していましたが、突然ビル内で起きた火災に見舞われ閉店。しかし、同年11月には浅草へ場所を変えて営業を再開!見事、復活を果たしたお店です。
店主は、ラーメン店主である傍ら“アゴものまね”で名を馳せたお笑い芸人「HEY!たくちゃん」でもある藤谷拓廊さん。
平成23(2011)年からラーメン職人としてのキャリアをスタートさせ、芸人との“二刀流”で活動していましたが、10年目の2021年に服部料理専門学校の門をたたき、一から料理を学び直したのだそう。
「僕がやりたかったのは、ラーメン屋ではなく『調理人』なんです。海外を見据えたとき、調理学校で学んだ経験が一つの大きな価値になると思ったんです。あと、フランス料理の坂井宏行シェフの体験授業に行ったとき、料理の工程で“やさしさ”を感じて心を打たれました。これは自分にないな、身に着けたいなと思って入学を決意したんです」(藤谷さん)
料理人としてのキャリアを順調に積んでいた最中での、突然の店舗火災。営業継続が危ぶまれる中、2023年10月に米・ニューヨークで開催された「NYramencontest」に参加し、2019年、2021年に続き3連覇を成し遂げました。しかし、輝かしい受賞の裏側にはさまざまな葛藤もあったのだそう。
「実は火災が発生した一週間後に渡米を控えていて、もう行くしかなかったんですよね。ここで引き下がるわけにはいかないと思い、コンテストに挑戦しました。結果発表の時に名前を呼ばれた瞬間、勇気を出してここに来て良かったと思ったんです。さらに通訳として来てもらった仲間が喜ぶ姿を見て、仲間がいるから幸せを感じると気づきました。お店はなくなってしまったけど、技術とラーメン魂は生きてる!やってやるんだ!と気持ちを新たにしました」(藤谷さん)
そんな同店の人気メニューが「鬼塩ラーメン」(1,000円)。縁が金色に輝くゴージャスな丼は、移転に合わせて新調したものだそうです。麺の上にはチャーシュー、メンマ、ネギがトッピングされています。
地鶏の鶏皮を主軸に丁寧にとられた鶏油をベースに、沖縄産やパキスタン産の塩、湖塩、ピンクソルトなど5種類をブレンド。さらに昆布のうま味を加わえた金色のスープが美しい!一口すすれば、奥深い塩と鶏のうま味がガツンときて、レンゲを口に運ぶ手が止まりません。
お腹に余裕がある人は、スープに白米を合わせたおじや風にして、至高の美味しさを味わうのもオススメです。
こだわりのスープに合わせる麺は、地元浅草の老舗「浅草開化楼」の特製麺を使用。黄色いストレート麺はパツンとした歯切れの良さが心地よく、分厚いスープをしっかりとまとっています。
「常に料理をしていると“この味を作ってみたい”という思いが湧き上がってくるので、看板メニューを大切にしながらも限定ラーメンも出しています」(藤谷さん)
2024年2月までは「和牛味噌ラーメン」(1,500円)が期間限定で提供されるとのこと(詳しくは公式Xをご確認ください)。ポイントとなる牛すじは2日間かけて煮込んだ、ほろっと軟らかい食感です。味噌も北海道産を使い、多くの人に馴染みがあるような味に仕上げたそう。
「今後は新たな店舗も展開していきたいですし、地元である北海道のラーメンショーにもいつか出店できたらいいなと思います」(藤谷さん)
渋谷から浅草へ場所を変え、新たなスタートを切った鬼そば藤谷。ぜひ浅草観光と合わせて、絶品の塩ラーメンを味わいに訪れてくださいね。
〒111-0032
東京都台東区浅草 1-10-2 YNビル2階
田原町駅
〒111-0032
東京都台東区浅草 1-10-2 YNビル2階
田原町駅
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※本記事内の情報は2024年01月23日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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