年間100以上のアートに触れる週末アート三昧のライター・moeneがナビゲート!

こんにちは。小室世代OLライターのmoeneです。平日は仕事をバリバリこなし、お休みの日は日本全国の美術館や建築巡りに出かけ、きれいなものに触れて心を満たしてます。私にとってアートはガソリンです。


今回は、「都内で現代アートにどっぷり浸かるならココ!」という美術館をご紹介します。レッツエンジョイ、アート!

木場公園内にあるスタイリッシュな日本最大級の空間/東京都現代美術館

▲グレイの外観はとてもスタイリッシュ
東京都現代美術館提供/Photo: Kenta Hasegawa

▲グレイの外観はとてもスタイリッシュ
東京都現代美術館提供/Photo: Kenta Hasegawa

「東京都現代美術館(略:MOT)」は、江東区清澄白河の木場公園内にある、日本の戦後美術から現代美術の流れを展望できる、現代アート専門の美術館です。


約5,500点の収蔵作品を生かしたコレクション展や、絵画、彫刻、ファッション、建築、デザイン等、現代美術に関する企画展示などを幅広く開催しています。


設備の改修と利便性の向上を図るため、およそ3年にわたる休館を経て、より開かれた美術館を目指し2019年3月にリニューアルオープンしました。

▲開放的で気持ちいい長さ140mのエントランスホール
東京都現代美術館提供/Photo: Kenta Hasegawa

▲開放的で気持ちいい長さ140mのエントランスホール
東京都現代美術館提供/Photo: Kenta Hasegawa

館内の延床面積は日本最大級の広さ。入ってまず驚くのは、140m続く長~いエントランスホールです!柱に施された大小のドットの穴から差し込む陽光が美しく、開放感があります。


企画展示室には巨大化する傾向のある現代美術作品が展示可能なように、広大な吹き抜け空間を設けるなど、現代アート専門美術館ならではの工夫もされています。

これでもかというほど現代アートを浴びる!MOTコレクション展

ほんの一部になりますが、コレクション展で展示されているmoene的オススメ作品をご紹介します!MOTコレクション展だけでも1階と3階の広大な2フロアで鑑賞できるので、充実感がすごいんです(※時期によって展示内容が変わる場合があります)

▲アルナルド・ポモドーロ(1926~)「太陽のジャイロスコープ」1988年

▲アルナルド・ポモドーロ(1926~)「太陽のジャイロスコープ」1988年

まず一つ目は、アルナルド・ポモドーロ〈1926~〉「太陽のジャイロスコープ」。直径約4m!重さ約5トン!の見た目だけでなく、中世の天球儀がヒントになったという、発想のスケールも大きい作品。かつては24時間かけてゆっくりと回転していたそうです。天体に関わる作品って、なんだかファンタジーでつい惹かれてしまいます。

▲遠藤利克「泉」1991年(写真提供:東京都現代美術館 撮影:柳場大)

▲遠藤利克「泉」1991年(写真提供:東京都現代美術館 撮影:柳場大)

二つ目のオススメ遠藤利克「泉」は、なにやら黒い物体。こちらは木の幹を燃やし灰にしたもので、中は空洞になっています。moeneの歩幅で30歩の長さもある巨大な作品。どこにも水はないし作品名と素材とのギャップが印象的でした。


制作過程を映像で見られるのもなかなか珍しく新鮮です。作品から煙の上がる様子にもぜひ注目し、鑑賞してくださいね。

▲宮島達男「それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く」1998年

▲宮島達男「それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く」1998年

LEDによるデジタル・カウンターで数字をカウントするインスタレーションで世界的に有名な、宮島達男の作品もオススメ。デジタル・カウンターを用いた作品は展示空間に合わせて制作され、20年近くにわたってこの場所で展示され、カウントを続けています。


じっと見ていると、進む速さもバラバラだし、ある数字だけ表示されないことに気が付きます。ぜひ実際に見て、その違和感を体験して欲しいです!

鑑賞だけでなく、普段利用できる街に溶け込んだ美術館

▲大きな窓からのぞく野外の作品
アンソニー・カロ「発見の塔」1991年

▲大きな窓からのぞく野外の作品
アンソニー・カロ「発見の塔」1991年

敷地内には数々の芸術作品やインスタレーションも設置されるなど、展示だけでなく施設全体もがアートといえる空間になっています。


チケットがなくても利用できる、レストラン「100本のスプーン」や美味しいサンドイッチが食べられるカフェ&ラウンジ「二階のサンドイッチ」もあります。


アートとコーヒーの街として知られる清澄白河にあるので、街探索や木場公園でのピクニック、カフェ巡りと一緒に美術館を楽しむのもありですね!


訪れた週末の午後は公園で遊んできたんだろうな、という家族連れや、ベンチで日向ぼっこしているご年配の方など利用者がさまざまで、ハードルが高くなく、より身近で気軽にアートに触れられる機会があるっていいなぁと感じました!

企画展「ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台」も開催中!

▲舞台セットのような空間で鑑賞

▲舞台セットのような空間で鑑賞

現在東京都現代美術館では、2023年2月19日(日)まで、企画展「ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台」を開催中。


ファン・オルデンボルフ氏は20年以上にわたり、映像制作を対話構築の契機と捉え、多角的な実践を続けてきた女性。シナリオや台詞は設定せず、文化的・政治的な出来事を取り上げて、それに関わる場所にさまざまな背景を持つ人を招いて撮影を行います。


植民地主義、ナショナリズム、ジェンダーの問題などの映像作品6点を軸に構成されていて、来場者は身体や視線、声が交差する舞台セットのような空間で映像を鑑賞します。


自分も対話している空間にいるかのように作品に引き込まれ、問題について一緒に悩みました。一つ30分程の映像作品がメインのため、すべてをじっくり観たい場合は、長めに時間を取って来場してくださいね。時間が足りなかった人のために、会期中1回のみ再入場が可能な「ウェルカムバック券」も配布しているので、上手にご活用を!

東京都現代美術館
  • 所在地

    東京都江東区 三好4-1-1

  • 最寄駅

    清澄白河

  • 電話番号

    050-5541-8600

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2023年01月08日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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