神社の参道に“足つぼ”がある「川越熊野神社」オカルト好きコラムニスト・辛酸なめ子のイチ推し。

オカルト好きの漫画家・コラムニスト、辛酸なめ子です。パワースポット巡りが趣味の私が、今回は「仕掛けが楽しいパワースポットならココ」という川越のスポットを紹介します。

川越に立ち寄ると必ず行ってしまうのが「川越熊野神社」です。川越では1500年代に勧請された由緒ある神社。

御祭神は熊野大神で、伊弉諾命（いざなぎのみこと）、伊弉册命（いざなみのみこと）、事解之男命（ことさかのおのみこと）、速玉之男命（はやたまのおのみこと）の御四神・・・というと格式高く厳粛な神社のイメージですが、実際お参りしてみるとこんな楽しい神社は他にない、とテーマパークに来たかのように盛り上がれるスポットです。

道の両脇には石が敷き詰められ足つぼを刺激してくれるという、ありがたい仕掛けが。はじめて靴を脱いでここを歩いた時に、一気に体が軽くなってその霊験に感動し、何度も往復してしまいました。

突起の配置が絶妙で、下手なリフレクソロジーよりも効果があります。川越散策で疲れた時にもオススメです。

境内に入って、拝殿にお参りして、周りを見るとさらに楽しいコンテンツが！まず、目に付くのは「運試し輪投げ」。お賽銭を入れた後、「恋愛運」「仕事学業運」「健康運」「金運」などの看板の下にある棒を狙って輪投げします。結構難易度が高いです。

輪投げで外れても、隣のコーナーで運気を高めることができます。銭洗弁財天の宝池があり、ザルにお札を入れて洗うことで金運アップを祈願。願いをこめて一万円札を洗いました。池の周りには金運を願って備えられた白蛇の小さい像がたくさん置かれています。

その隣には大きめの「撫で蛇様」の像が鎮座。願いをこめて白蛇様を撫でると、さまざまなご利益が。頭は「学業成就」「合格必勝」、体は「身体健康」「病気平癒」。欲張って二匹同時に撫でてしまいましたが、この場合「良縁」「夫婦円満」「家内安全」運になるそうです。白蛇様のほほえみに心が癒されました。

種類がやたら充実しているおみくじコーナーや、日によって占い師さんが開運指南してくれる部屋なども気になります。参拝客を絶やさないためにさまざまな工夫をしている神社の姿勢にも学ばされます。

さらにこの神社には「八咫烏（やたがらす）様」もいらっしゃいます。熊野の大神のお仕えで、ありがたくもかわいいお姿が御社紋にもなっています。人生の闇に悩む人々を明るい希望の世界に導く霊鳥、とのことで今の時代に必要な存在です。

境内奥の「むすひの庭」ではその八咫烏様のメッセージを拝受することができます。鳥居をくぐり、奥の台に進むと「神恩感謝」「開運」「縁結び」の3つの水晶玉があるので、お賽銭を入れたあと、玉を一つ選び、思いを込めて手を乗せます。するとしばらくして八咫烏様のメッセージが聞こえてくる、という仕掛け。

「ゴゴゴゴゴ・・・」という音のあと、女性の声で「貴方の願い、しかと受け止めました」というお言葉が。とくに何も願い事をしていなかったのですが、ポジティブなメッセージで嬉しいです。ちなみにその後参拝した知人は「人に喜ばれる存在になりましょう」というメッセージで毎回違うようでした。この仕掛けはインタラクティブアートのようで楽しめました。

健康運に始まり、テーマパークのような開運の仕掛けを、お賽銭だけで楽しめる素晴らしい神社。帰りの足つぼは、行きの時よりも痛みが減っているような・・・。エンターテインメント性とご利益が両立する感動に包まれながら、また川越を歩き回る気力が充電されました。