日本でオーストラリア
オーストラリアは夏である。日本とは四季が逆になるので今は夏だ、きっと。日本人である私が一人コタツに入り、ミカンを食べている間も、オーストラリアでは、多くの人々が浜辺で寝そべり、体を焼き、ピニャコラーダを飲み、波と戯れるという充実した時間を過ごしているのだ。
日本で多くの人々が寒い、寒いと言っている中で、暖かい国でバケーションを楽しむ私。最高の優越感だ。これぞ究極のソロ活である。羨ましいだろう!
ウソです
上記の画像を見ていただけただろうか。これをSNSにアップすれば、「あいつオーストラリアに行っているのか、羨ましいな」と思われるだろう。だって日本はまだ冬なのだ。常識的に考えて、こんな薄着で、海にいるはずがないのだ。
もちろんウソである。私は鎌倉の由比ヶ浜にいる。オーストラリアでもなんでもない。よって寒い。この日は朝から小雨が降り、最高気温は9℃。お手本のような日本の冬だった。寒いのだ。寒くて震えが止まらないのだ。
このソロ活の利点は、海外に行ける財力を見せつけることができると共に、三脚を使い撮影しているので、誰かと一緒に行っているように見える点だ。ソロ活も楽しいが、周りに自慢もしたいので、このソロ活は一石二鳥となる。
外国と言えばカクテル!
やはり海外の海で優雅に過ごすにはカクテルの存在を忘れてはならない。もちろん海水浴シーズンでもない鎌倉・由比ケ浜にカクテルを出すお店はない。だったら作ればいいのだ。写真だけなので、それっぽく見えれば何の問題もない。
世の中には必ず裏側というものがある。優雅に泳ぐ白鳥も水の中では必死に足を動かしている。そういうことなのだ。写真はオーストラリで優雅だけれど、裏側では寒さに震えながら写真を撮っているのだ。
海の中にも入る
オーストラリアに来ているのだから、海に入らなければ説得力がない。ただ日本の海なので当然寒い。サーファー以外で海に入っている人は一人もいなかった。名実共にソロ活となってしまった。
絵に描いたような冷たさだった。これが妻だとすれば、この冷たさは離婚になると思う。それくらい冷たく寒いのだ。しかし、このような写真を撮ることで完全にオーストラリア。周りは羨ましく思うだろう。これがハードタイプにソロ活なのだ。
まとめ
寒い日本でも頑張ればオーストラリに行っているような写真が撮れることが分かったと思う。本当のオーストラリアに行ったことがないので何とも言えないが、私が思い描くオーストラリアは寒くさえなければ、こんな感じだ。問題は寒いことだけど。ソロ活という修行をしていると思えば、耐えられるはずだ。
ライター紹介
1985年福岡生まれ。基本的には運だけで生きているが取材日はだいたい雨になる。2014年より東京農業大学非常勤講師。著書に「妄想彼女」(鉄人社)、「昔のグルメガイドで東京おのぼり観光」(アスペクト)がある。なお、記事の写真は三脚2台使用での完全一人撮影。
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※本記事内の情報は2015年03月24日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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