お風呂＆サウナの後は…即ビール！汗を流した後の”一杯”が最高な銭湯5選

高円寺駅から徒歩5分のところにあるのが、昭和8（1933）年創業の老舗銭湯「小杉湯」。伝統を残しつつ、個性的な銭湯として多くの人々に愛されています。

創業当時から変わらない唐破風屋が印象的な建物は、2021年に国登録有形文化財に登録されました。

白いタイルで構成された浴場内は明るく開放感があり、気持ち良いお風呂時間を過ごせます。

男女それぞれの浴場には4つの浴槽が設置。一番人気の「ミルク風呂」や44度の「あつ湯」など、特徴あるお風呂が楽しめます。

こちらは、玄関の先にある番台と待合室。お風呂上がりには、この待合室でゆっくり過ごすことができます。壁はギャラリーになっていて、毎月さまざまな作家の作品を月替わりで展示しているのだそうです。

待合室にある冷蔵庫には、デンマーク・コペンハーゲンを拠点とするクラフトビール企業「ミッケラー」の各種クラフトビールが並んでいます。国内流通量が少ないため常時用意されているわけでありません。つまり、出会えたらラッキーな一品なんです。

ラベル同様、味もそれぞれ個性的。「ミッケラー バースト IPA」 （600円、写真下段）は、さわやかな柑橘やマンゴーのジューシーな香りが印象的で、後味にグレープフルーツの苦みがすっきり残るような味なのだとか。「エバーグリーンヘイジーIPA」（600円、写真上段右）は、フルーティーな味わいとホップの苦みも楽しい一品。アルコール度数3.5％の低アルコールなので、湯上がりでも気にせず飲みやすいと評判です。

希少なクラフトビールをお供にすれば、充実した湯上がりタイムを過ごせますよ。

錦糸町駅北口から徒歩6分、昭和7（1932）年から地元民に親しまれてきた「黄金湯（コガネユ）」は、2020年に全面リニューアルした、おしゃれで洗練されたデザインが目を引く銭湯です。

ベージュを基調とした浴場には、異なる3つの温度に設定した浴槽を設置。水質にも徹底的にこだわっており、肌にやさしいといわれる軟水を使用しています。浴場の壁には漫画家・ほしよりこ氏が描いた壁絵があり、楽しいお風呂タイムを演出してくれます。

男女ともに“サ活”にピッタリのロウリュサウナを完備しているのもポイント。女湯は日替わりアロマ水を使った「セルフロウリュサウナ」で、国産ヒノキの香りでリラックスできます。男湯の「オートロウリュサウナ」は、国産ヒバ材と麦飯石を使用。サウナの目の前には、水深90cmの水風呂もあり、しっかり“ととのう”ことができます。毎週水曜日に男女の浴場が入れ替わるので、異なるサウナと楽しみに通ってみるのも◎。

お風呂とサウナでしっかりととのった後でいただきたいのが、キンキンに冷えたビール♪注目は、入り口脇にあるフロントの番台バー。なんとこちら、DJブースとビアバーが併設されているんです。

黄金湯でしか飲めない「黄金湯ビール」（600円）は、ぜひオーダーを。麦芽100%の一番麦汁だけを使用し、ビール特有の苦味や香りの元になるホップのみで造られた、こだわりのクラフトビールです。フルーティーで豊かな香りと、濃厚でコクのある味わいが楽しめるそう。

黄金湯ビールに季節の果物を使った「フルーツビール」（600円）も期間限定で楽しめるので、その時にしか味わえないビールを堪能してみてはいかが？

JR鶯谷駅北口から徒歩3分のところにあるのが、都内最大級の公衆浴場「ひだまりの泉萩の湯」。駅から近いということもあって、遠方からも多くの入浴客が集まる人気スポットです。

銭湯とは思えないほど広々としているのが特徴。男湯女湯それぞれにある5種類（内1種類水風呂）の浴槽は、10人以上が足を伸ばして入浴できるほどです。露天岩風呂もあり、プチ温泉旅行気分も味わえます。

「サウナ」（平日＋300円・土日祝＋400円）に至っては、20人ほどが入れる広さ！男湯には「ドライサウナ」が、女湯には「ドライサウナ」に加え、サウナ内で塩を体に塗る「塩サウナ」が設置されています。

食事処「こもれび」も、全73席ある広々としたスポット。アルコールはもちろん、食事やおつまみも豊富に取りそろえられているので、入浴後に居酒屋気分で楽しむ方も多いそうです。

同店では、「生ビール」（600円）がとにかく美味しいと大人気！グラスがしっかり冷やされていて、口当たりの良さも際立っているのだとか。おまかせ4種が楽しめる「おつまみセット」（450円）と一緒にオーダーするのも良いですよ。

店内で手作りされている「餃子」（500円）もビールのお供に◎。口の中いっぱいに広がる肉汁がたまらないと、評判の一品です。刺激が欲しい時は、ピリ辛な「麻婆豆腐」（680円）がオススメです。

お風呂とサウナだけでなく、ビールや食事もしっかり楽しみたい時にぜひ訪れてみてください。

北千住駅から徒歩約20分のところにある「タカラ湯」は、昭和2（1927）年創業の銭湯。銭湯マニアを中心に「キングオブ縁側」の呼び方で親しまれる、日本庭園を臨む縁側が自慢です。

天守の装飾に用いられる千鳥破風の構えが美しい現在の建物は、昭和13（1938）年に建てられたもの。暖簾上部には、葛飾区「柴又帝釈天」門前にある「園田仏具店」による七福神の彫刻があり、このタカラ湯を守るように飾られています。

広々としたお風呂が魅力の同施設には、男湯女湯ともにお風呂の数が10種類以上も設置。日本庭園が見える男湯は窓が大きく開放的なのが魅力。女湯ではペンギンの像がある「ペンギン風呂」が人気です。

男湯女湯どちらにもある「薬湯風呂」は、ヨモギ、ローズマリー＆マジョラム・ラベンダー＆カモミールなどを使用した純生薬の入浴剤を、日替わりで楽しめます。

毎週水曜日は男女の浴場が入れ替わるので、曜日を変えて訪れるのもオススメです。

お風呂上がりには、名物「キングオブ縁側」でビールを片手にくつろいでみてはいかが？「缶ビール」（各種280円）と一緒に、「かきピー」（50円）や「うまい棒」（各20円）などのおつまみをいただくのもオススメです。

丁寧に磨かれた縁側からは、歴史ある建物にピッタリの美しい日本庭園を眺めることができます。四季折々の花や木々だけでなく、 石燈篭や池を泳ぐ錦鯉も楽しむことができるので、いつものビールがさらに美味しく感じられそうです。

十条駅から徒歩約5分、にぎやかな十条銀座商店街のアーケードをくぐり抜けた先にあるのが銭湯「十條湯」です。看板を見てみると、一番下に「喫茶室」と書かれています。なんとこちらは、喫茶室が併設されている珍しい銭湯なのです。

男女それぞれの浴場で楽しめるのは、ぬる湯、あつ湯、ジェットバス、水風呂の4種類。浴場は天井が高く、開放的な空間です。お風呂に面した壁には、高さ約3.5mにも及ぶ巨大なモザイク絵が描かれています。男湯は鶴、女湯は魚の群れがモチーフで、心地よい時間を演出してくれます。

銭湯に併設している喫茶室「喫茶深海」は、2021年に大幅リニューアル。女湯のモザイク絵が深海の様子であることから名付けられました。「元祖！クリームソーダ」（750円）や、青色がきれいな「深海ゼリー」（500円）など、喫茶ならではのメニューもそろっています。

情緒たっぷりの同店でも「生ビール」（500円）が頼めます。お風呂やサウナの後にふわっふわの泡がのった生ビールを飲めるなんて、うれしい限り！飲み物だけでなく、サンドウィッチなどの軽食も用意されているので、喫茶店メニューもあわせて楽しんで。

喫茶室のみの利用もできますが、せっかくならばお風呂とサウナを満喫した後に訪れてみてくださいね。

文／武田真那実（グルメ・旅ライター）

写真／掲載スポットの運営元より提供