新宿5丁目の路地裏にある老舗喫茶店「カフェ アルル」。“猫がいるカフェ”として界隈では有名なお店ですが、その魅力は2匹の看板猫だけでなく、趣のあるフランス骨董や美味しいメニューの数々、そして愛のあるサービスに至るまで盛りだくさん。新宿とは思えないゆったりとした時間が流れる、隠れたオアシスをご紹介します。

【おでかけ時のポイント】

・体調に不安を感じるときは外出を控えましょう
・なるべく空いている時間に行きましょう
・周囲の人との距離をできるだけ保つようにしましょう
・マスクを着用し、手洗いは小まめに行いましょう



居心地の良さに感動!ゆったりとした時間が流れる穴場喫茶/カフェ アルル


カフェ アルル


新宿三丁目駅から歩いて6分ほど。三番街商店街の一角に佇む「カフェ アルル」は、1978年創業の老舗喫茶店です。


カフェ アルル


お店の中は昭和の古き良き香りを残した、どこか懐かしい雰囲気。外から見るよりも広々としていて、アンティーク調のイスやテーブルがお店の奥までずらりと並びます。


カフェ アルル


実はここ、猫好きの間でちょっぴり有名なお店でもあります。2匹の看板ネコ、人懐っこい「次郎長」と寝てばかりの「石松」がゆるりと出迎えてくれるんです。上の写真は、石松。

「この2匹よりも前に『五右衛門』という先代のネコがいたんです。当初は嫌がるお客さんもいたけど、今ではネコ目当てにやってくる人も多いんですよ」。

そう話してくれるのは、オーナーの根本さん。


カフェ アルル


キャップにはネコのバッジが。店内にはネコをモチーフにしたインテリアも数多くあり、無類のネコ好きなのだろう・・・と思って話を伺っていると、「僕は、本当はフランス骨董が好きなんですよ」とポツリ。ネコのインテリアの多くはお客さんからプレゼントされたものなのだそう。


カフェ アルル


実際にお店を見回すと、ネコのアイテムのほかにも、ピエロのオブジェやフランス骨董、絵画などが至るところに飾られています。

「美術品はすべて自分の趣味。流しているジャズも30年くらい同じ。自己流でやってきて41年も応援してもらっているなんて、ありがたいなと思います」(根本さん)


カフェ アルル


店内には本も充実。写真集などのアートブックに加え、マンガも不朽の名作から連載中の話題作までバラエティー豊か。マンガはオーナー自身は読まないそうですが、「お客さんからリクエストをきいて選んでいる」とのこと!

オーナーの好きなものやお客さんからの愛が詰まった空間には、つい長居したくなってしまう居心地の良さがあります。この日は平日の午後でしたが、お客さんが絶えず訪れ、一休みしたり、会話を楽しんだり、読書をしたり、仕事をしたりと、思い思いの時間を過ごしていました。



カレーピラフ×オムライスが新感覚!人気の「インドオムラ」に舌鼓


カフェ アルル


昔ながらのメニューやこだわりのコーヒーも、カフェ アルルの大きな魅力です。

フードメニューは「オムライス」(800円)、「カレーライス」(750円)、「ピラフ」(750円)、「ナポリタン」(720円)など洋食が中心。いずれもドリンク(コーヒー、紅茶、コーラ)が無料で付いてきます。リーズナブルな価格設定もうれしいです。



カフェ アルル


そんな数あるラインナップの中でも人気を博しているのが、こちらの「インドオムラ」(820円)。

カレー味のピラフを薄焼きの卵で包み、最後に特製のカレーをたっぷりとかけた新感覚な一品。ピリッとスパイスの利いた味付けと、卵の優しい味わいのハーモニーがクセになりそう♪



カフェ アルル


「インドオムラ」は、実は店内のメニューに掲載されていないんです。

その理由をオーナーに聞くと、「時間のかかるメニューだから、お昼時にたくさん頼まれると厨房がパニックになっちゃう。従業員を守るのも僕の仕事ですから」とニヤリ。どこまでもチャーミングなオーナーです。



カフェ アルル


食後には、名物の「アイスコーヒー」(400円)がオススメ。

コーヒー豆はコロンビア産をメインにしたブレンドで、フレンチローストまでじっくり深煎りしているのが特徴。ウォータードリップ(水出し)でゆっくり時間をかけて抽出しています。



カフェ アルル


ウォータードリップ式は、お湯で淹れるのに比べ、雑味などが出にくいというメリットがあります。こちらのお店ではアルカリイオン水を使い、専用器具で一滴、一滴、丁寧に抽出しています。

できあがったアイスコーヒーは、しっかりとした苦味とともに、品の良い香りと滑らかな舌触りが楽しめる、なんとも奥深い一杯。砂糖やミルクを入れても味が立つように、工夫しているのだそう。



カフェ アルル


「クリームソーダ」(550円)、「コーヒーフロート」(500円)、「ホットミルク」(380円)など喫茶店の定番ドリンクがそろう中、異彩を放っているのが、「ぶどうしぼり」(450円)。

ジャパニーズワインの産地として知られる、長野県塩尻市の桔梗ヶ原から取り寄せているものなのだそう。防腐剤などを一切使用していないブドウジュースは、まさに搾り立てのフレッシュな味わい。ほどよい酸っぱさと濃い甘さのバランスが絶妙な一杯です。



カフェ アルル


ちなみに同店では、バナナとジャイアントコーンのセットがサービスとして必ず提供されます。「お客さんにずっと健康でいてもらうことも僕らの仕事」(根本さん)と、あえて栄養価の高い食べ物をチョイスしているのも、オーナーの心遣い。ちょっとしたサービスに込められた気持ちが心に響きますね。




まとめ

カフェ アルル


オープンから40年以上経った今も、地元の人たちをはじめ、多くの人たちに親しまれるカフェ アルル。そこには、スタッフとお客さんがそれぞれリスペクトし合うような素敵な関係性がありました。

一人でゆったり過ごしたいときや新宿で一休みしたいときは、ちょっと足を伸ばして遊びに行ってみてはいかが?2匹のかわいい看板猫に癒されるだけでなく、心がじんわりと満たされる、特別な時間が過ごせるはずです。



カフェ アルル
所在地:東京都新宿区新宿5-10-8 1F
電話番号:03-3356-0003
最寄駅:新宿三丁目




取材・文/大下 杏子

※2019年5月6日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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