高円寺サブカル圏から駒沢エリアをつなぐ【駅名ソムリエール・能町みね子の夢の地下鉄21号線 第10回】

女王は環七の下をまだまだ掘り進めることにしました。やっぱりこの先があると便利です。ちょうどこのあたりを環状につないでくれる鉄道がないと思っていたのです。

（今までの環七線はこちら⇒その1、その2、その3、その4）

女王は、こんな思いつきのような連載にも謎のリアリティを求めております。きちんと線路が結べるか、考えています。

前回、大場通り駅（大和陸橋のあたり）から高円寺駅に線路を引いたときは、環七の下から弧を描いてJRの下に潜り込み、高円寺駅につなげました。しかしこのまま線路を進めると、ルートが環七からはるか遠くに離れてしまう。戻ってくるのが難しい。ということで、リアリティをもって考え、思いついた。

高円寺の地下鉄、スイッチバック駅にしちゃおう。

むしろリアリティから遠ざかってる？いや、線路を環七の下に戻すためにはこれが現実的です。今の高円寺駅の真下に、スイッチバックできる櫛状のホームがあったらステキじゃない？ねえ、ステキだと言って。小田急の藤沢駅みたいな感じ。

ということで、高円寺駅から進路を逆向きにして地下鉄は進み、弧を描いて環七の南側に滑り込み、丸ノ内線をくぐって、妙法寺（みょうほうじ）のあたりで一駅目。名前はそのまま「妙法寺駅」。

そのまままっすぐ進んで丸ノ内線の支線の方南町駅とつなぎます。ここは「荒玉水道線」のときに名前を「方南駅」にしてますので、そういうことで。

ずっと環七を南下すると、京王線代田橋駅と乗換ができる。代田橋は古くから甲州街道に架かる橋です。このまま「代田橋駅」でOK。

ここからはやたらと乗り換えに便利な駅ばかり続く。次も井の頭線の新代田駅と接続できますが、「新代田」の名前は、何が新しいのか分からないので嫌いです。以前は「代田二丁目」という駅名だったらしくて、これも嫌い。このへんは代田村の中の中原という地域で、この名前は幼稚園の名前などにギリギリ残っています。シンプルに「中原」でもいいんですけど、この路線、この後に「長原」というのが登場する予定なのでさすがにややこしい。「代々木上原」方式を取って、ここは「代田中原」で行きたいです。

そこからたった500メートルくらいですぐ小田急線の世田谷代田駅。ちょっと近すぎるけど、やっぱり小田急には接続しておきたいからここにも駅を作ります。この「世田谷代田」は、なぜ「世田谷」をつけているのかよく分からない。かつての代田村の中心にいちばん近いので、シンプルに「代田」でいいと思います。「代田」で始まる駅が３つ連続になってしまった……けど、あんまり間違えなさそうだし、別にいいさ。

その次も乗換駅。世田谷線の若林駅のところに、そのまま「若林駅」。これには異論なし。

次は田園都市線とつなぎたいので、線路をちょっと西に外して、駒沢大学駅につなぎます。この駅名は私が言う「ランドマーク方式」なので、別に悪くはないんだけど、それより復活させたい地名があるんですよね。いま「上馬」と呼ばれている地名は、もともとこのへんの集落だった「上馬引沢（かみうまひきざわ）」を略したもの。やっぱり、この名前はちょっと古くさいと思われちゃったんだろうか。ぜひ復活させたいので、駒沢大学駅は「上馬引沢駅」に改称します。

ちなみに、世田谷区下馬はもちろん「下馬引沢」です。住所も元に戻してほしいな……。

環七から離れた環七線は自由通りを南下しまして、東京医療センター前の交差点で単独駅「駒沢公園」。駒沢という地名の由来は単なる既存の地名の合成なのであまり好きじゃないけど、駒沢公園はかなり大きいランドマークなのでまあよしとしましょう。

次は、環七に戻るために線路を東側に曲げて、東横線の都立大学前で乗り換えできるようにします。

「都立大学駅」の名前ですが、都立大学はとっくに移転して駅前に存在しないので、当然変えます。ここは開業時には「柿の木坂駅」で、これも非常に味があるんですが、なによりここは読みづらさ＆なんとなくダサいイメージで存在をほとんど無きものにされてしまった「衾（ふすま）」という村の中心地です。ぜひこの字をみんな読めるようになってほしい。ということで、ここは「衾駅」です。

こうなったらもう少し延ばします。たぶん次回で、環七線全線開通。

BRYANT COFFEE（若林駅）

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オリジナルブレンドのコーヒー豆を始めとしたコーヒー&エスプレッソメニューが楽しめるカフェ。コーヒー豆の味をしっかりと感じられる、濃くて力強い味わいのコーヒーが特徴。

すし処 新田中（衾駅）

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