【第14回・モネ展】なぜ女子はモネが好きなのか?

19世紀後半のフランスで生まれた印象派。当時のメインストリームであった写実主義や遠近法に対し、人間の感覚や情動によった主観的な表現をおこない、保守的な権威ではなく広く一般大衆に受け入れられた芸術運動として知られています。また、後の抽象画やポップアートに多大な影響を与えたことから、美術史の重要なターニングポイントとして記録されています。



という御託はさておき。



現在、上野にある東京都美術館にて印象派のボスともいえるフランス人画家クロード・モネの大規模展が開催中です。

▲ポール・ポーランによる彫刻《クロード・モネ》。最晩年の肖像

▲ポール・ポーランによる彫刻《クロード・モネ》。最晩年の肖像

このモネ氏。筆者調べによりますと、女子受け最強の作家の一人です。と言うより、そもそも日本人がモネ、ひいては印象派が大好きなのです。



その理由には諸説ありますが、モネが浮世絵にインスパイアされたことでもうかがえるように、うつろいゆく自然をモチーフにしたり、同じテーマで複数のバージョン違いを発表したりと、日本人の感覚に馴染んでいるからとも言われています。



ともあれ、みなさん周りの女子に「モネ好き?」と聞いてみてください。名前がわからなかったら、代表作の《睡蓮》でも見せて「これ好き?」と聞いてみてください。8割方は「好き」と回答するはずです。保証します(補償はできませんが)。



となると、その感覚がわからない野郎共にとって、モネ展は女子のセンスを学ぶ絶好のチャンス。いや、わからなくてもいいのです。「モネ展? 行ったよ。すごくよかった」と女子に吹聴してまわるだけでモテ度がアップすることを考えると、行っておかない手はないのです。

▲モネのおうち。ダンディやな

▲モネのおうち。ダンディやな

そんなゲスい動機で出かけたモネ展。抑えておきたいポイントは──



・パリのマルモッタン・モネ美術館より厳選された約90点

・印象派の由来である《印象、日の出》が期間限定公開

・モネにまつわるアーティストの作品も展示

・モネの印象派前史や、モネが生涯売却しなかった幻の作品も公開



などなど。では早速、拝観いたしましょう。

▲同世代の作家にして親交が深かったルノワールによる肖像《新聞を読むクロード・モネ》。奥には同じくルノワール作《クロード・モネ夫人の肖像》も

▲同世代の作家にして親交が深かったルノワールによる肖像《新聞を読むクロード・モネ》。奥には同じくルノワール作《クロード・モネ夫人の肖像》も

▲結婚→美術収集家に居候→妻死去→収集家も死去→収集家の奥さんと結婚……と波瀾万丈な人生を送ったモネ。《ソレル=ムセルの家》は継子のブランシュ・オシュデ=モネ作

▲結婚→美術収集家に居候→妻死去→収集家も死去→収集家の奥さんと結婚……と波瀾万丈な人生を送ったモネ。《ソレル=ムセルの家》は継子のブランシュ・オシュデ=モネ作

▲これが本展の目玉で、印象派の由来である《印象、日の出》1872年、マルモッタン・モネ美術館所蔵。公開は10月18日まで。なお、最新の調査でこの絵が描かれた年月日までほぼ特定されているそうです。おそろしや

▲これが本展の目玉で、印象派の由来である《印象、日の出》1872年、マルモッタン・モネ美術館所蔵。公開は10月18日まで。なお、最新の調査でこの絵が描かれた年月日までほぼ特定されているそうです。おそろしや

▲今にも消えてなくなりそうな《霧のヴェトゥイユ》。最初の奥さんが亡くなって以降、作品からは徐々に人の姿が消え、ただそこにある自然と季節のさまざまな組み合わせを切り取り始めたそうです

▲今にも消えてなくなりそうな《霧のヴェトゥイユ》。最初の奥さんが亡くなって以降、作品からは徐々に人の姿が消え、ただそこにある自然と季節のさまざまな組み合わせを切り取り始めたそうです

▲生涯、多くの旅や引っ越しをおこなったモネ。「他に類を見ない色彩の感覚!」と描かれた《オランダのチューリップ畑》。ミニくまちゃんもオランダに行きたくなりました

▲生涯、多くの旅や引っ越しをおこなったモネ。「他に類を見ない色彩の感覚!」と描かれた《オランダのチューリップ畑》。ミニくまちゃんもオランダに行きたくなりました

▲こちらのコーナーはモネに多大な影響を与えた作家や、モネが惚れ込んだ作品の数々が展示。我が道を歩みながらも、新進作家のリサーチを怠らないあたりが大物たるゆえんですね

▲こちらのコーナーはモネに多大な影響を与えた作家や、モネが惚れ込んだ作品の数々が展示。我が道を歩みながらも、新進作家のリサーチを怠らないあたりが大物たるゆえんですね

▲印象派以前の10代後半はカリカチュア作家としてそれなりに稼いでいたモネ。このモデルはきっと谷村新司のご先祖さまですね

▲印象派以前の10代後半はカリカチュア作家としてそれなりに稼いでいたモネ。このモデルはきっと谷村新司のご先祖さまですね

▲あまりにも有名な《睡蓮》。抽象的なのに、どこか写実的な感触。このピンぼけ感、きっとモネはカメラの目を持っていたに違いありません。実際、視力は悪かったようですし

▲あまりにも有名な《睡蓮》。抽象的なのに、どこか写実的な感触。このピンぼけ感、きっとモネはカメラの目を持っていたに違いありません。実際、視力は悪かったようですし

▲浮世絵的な構図で知られる《小舟》。たゆたう水草から受ける水の流れと、誰も乗っていない小舟から受ける人の気配。チルでアンビエントですわー

▲浮世絵的な構図で知られる《小舟》。たゆたう水草から受ける水の流れと、誰も乗っていない小舟から受ける人の気配。チルでアンビエントですわー

▲会場にはモネが実際に使っていたパレットやメガネ、パイプなども展示。このパレットをモチーフにしたクッキーが、ミュージアムショップでも売られています

▲会場にはモネが実際に使っていたパレットやメガネ、パイプなども展示。このパレットをモチーフにしたクッキーが、ミュージアムショップでも売られています

▲最後のコーナーにはモネが生涯売却しなかった作品群が。もはやフォルムは消え去り、あるのは抽象的な色彩だけ。後の抽象画の前身とも言われています

▲最後のコーナーにはモネが生涯売却しなかった作品群が。もはやフォルムは消え去り、あるのは抽象的な色彩だけ。後の抽象画の前身とも言われています

そんなこんなで女子にモテたいぜ! というよこしまな動機はさておき、死ぬまでに一度は拝んでおきたい作品だらけのモネ展でした。これまで筆者も「印象派って女の子が好きだよね」レベルだったんですが、あらためて観てみると「印象派ちょっと好きかも」という感じになっちゃって、思わずグッズを買ってしまったほどです。



というわけで、ひとまずソロでのモネ展、オススメですよ。次回は女の子と行きたいニャー。

▲本展のナビゲーター・田辺誠一によるキャラ「かっこいいモネ」。さまざまなグッズが用意されていますが、こちらは上野駅構内のエキュートで限定発売されるマカロン

▲本展のナビゲーター・田辺誠一によるキャラ「かっこいいモネ」。さまざまなグッズが用意されていますが、こちらは上野駅構内のエキュートで限定発売されるマカロン

●展覧会情報

マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展 「印象、日の出」から「睡蓮」まで

【会 場】東京都美術館

【日 程】2015年9月19日(土) ~ 12月13日(日)

【時 間】9:30~17:30(毎週金曜日、10月31日~11月2日は20:00まで)

“モネ展”をソロで楽しむための心得

その1 ともあれ《印象、日の出》は拝んでおこう

その2 男性は女の子の気分になって作品を観てみよう

その3 浮世絵や山水画だと思って観てみよう

その4 すでに混雑しているのでできれば平日狙い

その5 気になる女子へのお土産は特製スイーツ系

東京都美術館
  • 所在地

    東京都台東区 上野公園8-36

  • 最寄駅

    上野

  • 電話番号

    03-3823-6921

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※本記事は2015年10月01日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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