ビールが約100種！路地裏の酒店「京成小岩クラフト酒店」

こんにちは、ビールライターの富江弘幸です。

サクッと気軽にビールが飲めたり、見たことのないビールを買うことができたりするお店が地元にあったらいいな・・・とビール好きなら誰しも思うはず。そんなお店が京成小岩にあるんです。今回は「クラフトビールが飲める＆買える路地裏のディープな酒屋」をご紹介します。

京成小岩駅から徒歩2分の場所にある「京成小岩クラフト酒店」。駅周辺を歩いてみると分かりますが、京成小岩は飲食チェーン店が少ないエリアです。住宅街の中にいくつか個人店が見られ、同店もそんな個人店の一つ。

京成小岩クラフト酒店は、2015年にオープンしたクラフトビールと日本ワインが飲めて買える酒屋。表通りではなく路地裏の奥にあるので、場所がちょっと分かりにくくディープな感じもありますが、店主の池田さんの人柄が出たアットホームなお店です。

店内は、立ち飲みスペースを併設した1階の販売フロアと、座って飲める2階のイートインフロアという構成。ビールが並べられたショーケースを眺めながら、どれを飲もうか迷うのは本当に楽しい時間。ボトルも缶ビールも抜栓料（200円〜）を払えば、その場で飲むことができます。

広い店ではないので中で飲める人数は限られてしまいますが、店員さんにオススメのビールや提供している料理について教えてもらいやすい環境です。

店内のショーケースに並べられたビールは約100種類。国内・海外のビールを問わず、ピルスナーやIPAのほか、スタウトのような黒ビールなど、バランスの良いラインナップです。

いつ飲んでも間違いなくおいしい定番ビールだけでなく、その時々で話題になっているビールも扱っており、いつ来ても新しいビールとの出合いを楽しめます。

酒屋なのに樽ビールが飲めるのも、京成小岩クラフト酒店のいいところ。樽は6種類あり、ピルスナーやペールエールなど、あまり重くない味わいのビールを提供していることが多いそうです。

この日にまず飲んだのは、ドイツのプランク醸造所のピルスナー「ピルザール」（Sサイズ550円～）。同じものを飲み続けていてもずっとおいしく味わえるのがドイツビールの特徴ですが、「ピルザール」もまさにそんなビール。麦芽のうま味がしっかり感じられ、それでいていつまでも飲んでいられそうな飲みやすさでした。

とはいえ、いろいろなビールを飲みたいので、続いては八ヶ岳ビール タッチダウンの「清里ラガー」（700円）。

このビールは、2023年8月にイギリスで開催されたビールのコンペティション「ワールド・ビア・アワード」で、ラガー部門の最高賞である「ワールドベスト・ラガー」を受賞しています。山梨県北杜市の米を副原料に使っており、スッキリした味わいとじんわり感じられる苦味がたまりません。

京成小岩クラフト酒店は料理も魅力。よくある居酒屋フードとはちょっと変わった料理もいただけます。

地元の農産物の直売所で入手した野菜を使ったお通しは、直売所巡りが好きな店主が“ランニング中に購入してきた”というもの。厚切りの「ベーコンステーキ」（700円）、鶏もも肉をトマトとワインで煮込んだ「チキンのトマト煮込み」（500円）は、ビールが進むこと間違いなし。

色々つまみたいという人は、おつまみのアソート「テキトー盛り」（4品500円、7品800円）を。小皿料理は18種類もあるのですが、その中から店主が適当に見繕って出してくれます。どれくらい適当かというと、メニューにない料理も出てくるほど適当。ですが、切り干し大根をパッタイ風に味付けした「切り干し大根パッタイ」や、サバを使った揚げ餃子などなど、店オリジナルの料理が楽しめます。

おなかを満たしたいという人には、「スリランカカレー」（ミニ550円、スペシャル950円）がオススメ。スリランカ料理を食べておいしいと思った店主が、実際にスリランカ料理を習いに行って習得したものです。

一般的なカレーと違ってルーがなく、複数の具材を混ぜながらいただきます。ココナッツ風味がありながら比較的さっぱりしていてスパイシーさも感じられます。ちょっと酸味のあるビールと合わせてみてもいいかもしれません。

100種類近いビールが気軽に飲めて、この店でしか食べられない料理もあり、地元にあったら何度でも通ってしまいそう。ビールも料理も行くたびに新しい発見がある京成小岩クラフト酒店をぜひ一度訪れてみてください。