ドンツキ協会を主宰する齋藤さんが「下町の原風景」が残る向島のドンツキをナビゲート!

こんにちは、ドンツキ協会主宰の齋藤佳です。


まちに数ある行き止まりの道、すなわち『ドンツキ』の世界へ皆さんをナビゲートします。


ドンツキ巡りのご参考に、まずは私たちドンツキ協会の活動拠点でもある、向島からご紹介しましょう!

いざ、「下町の原風景」が残る向島のドンツキへ

「向島」といってもこの場合、現在の住所である墨田区向島のことではなく、かつて向島と称されていた墨田区の北部一帯のこと。


関東大震災以後に急激な人口の集中、都市化、宅地化が進んだことで 、昔の農村であったころの水路や畦道を骨格に、至るところに迷路のようなドンツキだらけの細い路地が巡らされた、木造民家の密集したまちが出来上がっていったのです。


そんなわけで、町工場や長屋の密集する、路地の複雑に入り組んだ向島では、どこかなつかしさを感じさせる、昭和の下町の情緒を残すドンツキを巡ることができるのです。


ところで、ドンツキ巡りをおこなうまえに、にひとつご注意を!


向島の、路地からなるドンツキのほとんどは、地元の方々の暮らしの場です。

みだりに足を踏み入れることや、大声で騒ぎながらの訪問はくれぐれもご遠慮を。


ドンツキ巡りの心得は、

“ドンツキへは「おじゃまします」の心持ちでのぞむべし!”です。

▲墨田区東向島のドンツキ。戦時の空襲から免れた、築100年の木造住宅に囲まれたドンツキは、昭和のドラマのセットさながらです。

▲墨田区東向島のドンツキ。戦時の空襲から免れた、築100年の木造住宅に囲まれたドンツキは、昭和のドラマのセットさながらです。

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墨田区文花のドンツキ。廃屋の一面ツタが覆い、目に入る緑が鮮烈です。ドンツキの奥にある建物は解体がなされにくく、空家のまま残っていることがままあります。


墨田区文花のドンツキ。廃屋の一面ツタが覆い、目に入る緑が鮮烈です。ドンツキの奥にある建物は解体がなされにくく、空家のまま残っていることがままあります。

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墨田区墨田のドンツキ。道路にせり出した物干し台、猫よけのペットボトル、路上の自転車など、下町のドンツキの定番アイテムがオンパレード。


墨田区墨田のドンツキ。道路にせり出した物干し台、猫よけのペットボトル、路上の自転車など、下町のドンツキの定番アイテムがオンパレード。

と、このように、ドンツキで出会う風景は千差万別。


このほかにも、道が曲がりくねったドンツキやいくつにも枝分かれするドンツキ、抜け道のようで抜けられなかったドンツキなど、さまざまなかたちによってドンツキを体験してみてはいかがでしょう。

▲当ドンツキ協会では、ドンツキの名づけ方法のひとつとして、ドンツキをかたちであらわす「ドンツキ分類表」を提唱しております。

▲当ドンツキ協会では、ドンツキの名づけ方法のひとつとして、ドンツキをかたちであらわす「ドンツキ分類表」を提唱しております。

向島のような路地の入り組んだ木造家屋の密集地域は、狭い路地の不便さや、災害時の危険性が叫ばれるなど、一般的には否定的に語られがちです。


しかしこのようなまちだからこそ、そこに暮らす人たちの、濃密な人間関係が育まれます。


そこに魅力を感じた若い人たちがこの町へ移り住み、古民家を改装してお店をはじめる動きもさかん。向島を歩けば、たびたびそのような魅力的な空間や住民とのふれあいもあることでしょう。


ドンツキ巡りは、表通りからは見えてこない、そのまちの奥深くを訪ねることでまちを知るための、ひとつの試みなのです。

【偏愛東京】齋藤佳さんが立ち上げた偏愛コミュニティ『ドンツキ協会 東京偏愛支部』をチェック!

2023年にサービス開始した、東京の隠れた魅力を発信する投稿プラットフォーム『偏愛東京』。


今回のナビゲーター齋藤佳さんも『ドンツキ協会 東京偏愛支部』としてコミュニティを開設しています。


ぜひチェックしてみてください!


『ドンツキ協会 東京偏愛支部』(偏愛東京へリンクします)


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※本記事は2023年04月27日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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