オム歴50年のオムライス研究所 所長がナビゲート!

こんにちは、「きっしい」です。26年間に渡り、日本一おいしいオムライスを探して、HP「きっしいのオムライス大好き!?」に食べたオムライスを記録し続けています。その数950店、1,700コ。


今回は「2色ソースのオムライスならココ!」というお店をご紹介します。この記事を通して、一人でも多くの方が、東京でおいしいオムライスに出合ってくれれば嬉しいです。

常連のお客さんとコラボし作りあげたオムライス/にっぽんの洋食 新川 津々井

【茅場町】2色ソースオムライスが美味しい「新川 津々井」オムライス巡り歴50年きっしいのイチ推し。_700907

近ごろオムライスを愛する人たちの界隈・オム界では「2色ソースのオムライス」が流行っています


元々はオムライスといえばケチャップと決まっていたものですが、時代の進歩とともに、デミグラスソース、ホワイトソース、カレーソースなど様々な種類のソースが登場しました。そして一つのお店で複数のソースが選べるようになると、今度は「一度に2種類のソースで食べたい!」という贅沢なお客さんが現れ、2色ソースの登場となります。ピザのハーフ&ハーフも同様で、食の歴史ではよくあることです。


そもそも「2色ソースのオムライス」のルーツを考えると、思い出すのがこの店です。そして今食べてもやっぱり美味しい。「にっぽんの洋食 新川 津々井」。私が今までに18回訪問しているお店です。

【茅場町】2色ソースオムライスが美味しい「新川 津々井」オムライス巡り歴50年きっしいのイチ推し。_700908

お店の場所は、地下鉄の茅場町駅から、徒歩5分ぐらい。途中の霊岸橋(レイガンバシ)からののどかな川の眺めが好きです。お店はピンク色の外壁が目印。1階が厨房で、2階と3階が客席というちょっと変わった造りです。


扉を開ける前の楽しみは、大きなガラス越しに厨房が覗けること越田健夫(たけお)シェフの神技の調理が眺められます


調理の様子をお客さんに見て欲しいという思いで、ガラス張りにしたそうです。自信がないとできませんね。でも、見ているとドンドンとおなかが空いてくるので早めに切り上げて、エレベーターで上階に上がりましょう。

【茅場町】2色ソースオムライスが美味しい「新川 津々井」オムライス巡り歴50年きっしいのイチ推し。_700909

今回のオススメは「トロトロオムライス(ハム)」(平日ランチ1,480円)。+600円でサラダスープセットにすることができます。土曜は単品はなくて、2,100円のサラダスープセットのみになります。


こちらのお店では、ポタージュスープが絶品です。ザ・洋食の味。きっしいが選ぶ、オム界の3大スープの一つ(ちなみに残りの二つは「美味卵家」のたまごスープ、「キッチンパンチ」の味噌汁です)。

【茅場町】2色ソースオムライスが美味しい「新川 津々井」オムライス巡り歴50年きっしいのイチ推し。_700910

そして手前はオレンジ色、奥は朱色の2色のソースに挟まれたトロトロオムライスの登場。手前のオレンジ色は甘めのトマトベースに生クリームでとろ~り、奥の朱色は生トマトベースにケチャップでさら~り、としたソースです。


このオムでは、なんと4つの味が楽しめるのです。今回は私の食べ方をご紹介しますね。

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①まずは真ん中のライスオムレツだけを食べる

②オレンジ色のソースとライスオムレツをあわせて味わう

③朱色のソースとライスオムレツをあわせて味わう

④2色のソースを混ぜ、そこにライスオムレツをあわせて味わう

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以上のように、“4つの味に味変するオム”なのです。ちなみにライスオムレツは、外はカリカリで中はしっとりした食感。

【茅場町】2色ソースオムライスが美味しい「新川 津々井」オムライス巡り歴50年きっしいのイチ推し。_700911

このオムライスの誕生は、オムライス好きの常連のおばあちゃんに、もっと食べやすいようにと、ご飯とタマゴをかき混ぜてライスオムレツにして出したのが始まりだそうです。その後、試行錯誤の結果、ソースも1色から一番美味しいと思った2色に進化しました。お店の味は、お店の方と常連さんがコラボして作るものなのですね。

▲左から、店主シェフ・越田健夫さん、妻の和代さん 息子・晃夫さん

▲左から、店主シェフ・越田健夫さん、妻の和代さん 息子・晃夫さん

創業は昭和25(1950)年。2000年に、今の越田健夫シェフが後を継ぎました。シェフはテレビ番組にもたびたび登場し、そこで良く紹介されていたのが、このオムライスでした。その美しさ・珍しさに惹かれて、私は2004年に初訪問しました。


奥さまの和代(かずよ)さんは「フロア担当・・・と思っています」とのこと。今ではホテル修行から戻ってきた、息子の晃夫(あきお)さんも厨房を手伝っていますこちらも、私が力説している「家族経営のオムライス店は間違いない!」に該当するお店なのです


そんなご家族にインタビュー。


「コロナ禍でも、常連さんや周りの人に助けられて、お店を続けられています」(健夫さん)


「息子の行動力がすばらしいと思っています。コロナ対応のためのパーテーション設置や換気扇増設もして新店舗に改装したのですが、我々二人だけだと、色々な決断もできなかったかもと思っています」(和代さん)


「お店に戻ってきて、親父の一番すごいところはお店を潰さずにずっと続けてきたことだと気づきました。お店を長く続けるための努力が大事」(晃夫さん)


さらに「子どもの頃から両親の働いている姿を見ていたので、後を継ぐのに抵抗はない」と晃夫さんは話します。これから先も、新しい変革を行いながら父から息子へと良き伝統が引き継がれていくのだろうと、歴史に想いを馳せました。 

▲オムライスだけでも他に数種類あり。他の洋食メニューも充実しているので、複数人で訪れてシェアするのも◎

▲オムライスだけでも他に数種類あり。他の洋食メニューも充実しているので、複数人で訪れてシェアするのも◎

《2色ソースのオムライス店ならココ!まとめ。 》

創業70年余の老舗洋食店。2色ソースのオムライスを生みだしたのも、常連のおばあちゃんのためが最初。常連さんの期待に応える伝統の味と新しい味、息子の代には、3色ソース、4色ソースになるのかな(笑)。

スポット
にっぽんの洋食 新川 津々井

〒104-0033
東京都中央区新川 1-7-11

茅場町駅

〒104-0033
東京都中央区新川 1-7-11

茅場町駅

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※本記事内の情報は2023年01月12日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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