▲SUIRENの看板ネコ「トム」。1歳4ヶ月で、まだ表情が幼い

▲SUIRENの看板ネコ「トム」。1歳4ヶ月で、まだ表情が幼い

「SUIREN スイレン」オーナーのアツシさんとトムの出会いには、ドラマがある。ある日、駐車場で車に弾かれたとおぼしき仔猫を見つけたアツシさん。一目見て、もう息がないだろうと思い、このままにして車にまた轢かれてしまうのは忍びないと、供養してやろうと箱に入れたところ、かすかに仔猫が動いた。虫の息だった仔猫を病院へ運び、仔猫は一命をとりとめた。それがトムだった。

▲警戒心なくすんなり触らせてくれた

▲警戒心なくすんなり触らせてくれた

さらっと書くが、これで2時間ドラマいけると思うほど、愛情の詰まったストーリーが二人の間にはある。「未熟児だったので、母猫から育児放棄されたのかもしれない」。頭が小さく、今でも目も耳もあまり良い方ではない。

▲ポーッとしてて、ぎゅーっとしたくなる

▲ポーッとしてて、ぎゅーっとしたくなる

水を飲むときには、手をお皿に入れて、水面を触り確認しながら飲む。その姿がなんとも愛おしく「いいねえ」を連発してしまう。

▲水面をちょいちょいっと触りながら水を飲む姿がたまらん

▲水面をちょいちょいっと触りながら水を飲む姿がたまらん

これまでネコを飼ったことなかったオーナー、それでも必死で飼い方を勉強し、育て上げた。仔猫の世話は大変で、とくにまだミルクで育てなければいけない時期は、1日に何度も授乳しなければならず、付きっ切りの対応が求められる。そのため、お店に一緒に連れてくるようになったという。

▲物静かな印象だったが、オーナーと二人きりの時には甘い声を出す

▲物静かな印象だったが、オーナーと二人きりの時には甘い声を出す

仕込みや調理で忙しい時には、常連のお客さんたちも協力してくれて、給餌を手伝ってくれたという。「みんなに育てられた」トムは、だからだろうか、あまり人を恐れない。常連さんからもワシャワシャされても嫌がらない。本当にいいこだ。

▲よく遊びに行く隣のお弁当屋さんの前に座るトム、この日はお盆休みでクローズド

▲よく遊びに行く隣のお弁当屋さんの前に座るトム、この日はお盆休みでクローズド

お店の外に出ることもあるトム。この日も、ふらりと10m以内の距離で、お店の前の通りを軽く散歩。取材写真の撮れ高を察してか、サービスのポージング披露。助かります。

▲「お一人様より宴会受付中」の看板とネコ、この企画を絵に描いたような場面

▲「お一人様より宴会受付中」の看板とネコ、この企画を絵に描いたような場面

▲店のロゴマークの上にゴロリ、邪魔で入れないけど許しちゃう

▲店のロゴマークの上にゴロリ、邪魔で入れないけど許しちゃう

仔猫時代の記憶からか、車には注意を払っている様子で、通りかかる人からも「かわいい、いい子だね」と声をかけられる。もしや狙ってやっている? 自分のことかわいいって知っているタイプ?


取材中、「好きに写真撮っててください」と、気さくなオーナーからちょっと留守番を頼まれて二人きりになる時間が…。この状況見逃す手はない。

▲鬼の居ぬ間の洗濯ならぬ、飼い主の居ぬ間の抱っこ

▲鬼の居ぬ間の洗濯ならぬ、飼い主の居ぬ間の抱っこ

トムの機嫌を伺いながらそっと抱っこ。小柄だけどまん丸いお腹、腕の中に収まるちょうどいいサイズ感。オス猫なのでちょい筋肉質で程よい肉感、暑苦しいからやめてと言われながら堪能。ああ、夏の思い出。帰ってきたオーナーから「抱っこしていいですよ」と言われて、再び抱っこ(はじめてするかのように振る舞う)。

▲こちらは許諾後に堂々と抱っこ

▲こちらは許諾後に堂々と抱っこ

飲食店なので、毎日丁寧なブラシングは欠かさないとオーナー。後で気づいたが服に毛が全然ついていなかった。ネコ偏愛者としては、毛(お土産)がないのは、ちょっと寂しいというか、物足りないが仕方ない。

▲人気のオムライスのトマトソース

▲人気のオムライスのトマトソース

トムと戯れ気づくと、1時間も過ごしていた。仕込み中の厨房から、なんだかいい匂いがして来た。そういえば話を聞いている最中、ずっと何かしていたオーナー。聞くと、オムライスのソースづくりだった。3時間グツグツ煮込んだ特製ソースを使ったオムライスは、この店の一番人気のメニューだという。

▲なんかいい匂いするね、鼻をクンクン

▲なんかいい匂いするね、鼻をクンクン

3時間の仕込みというある種孤独な時間も、もしかしたら傍にトムがいることで、幸せな時間になっているのかもしれない。魔女の宅急便じゃないが、自分からすると、職場に愛ネコがいるという環境は理想そのもの。うらやましい限りである。

▲鈴がよく似合うトム、また会いにくるね

▲鈴がよく似合うトム、また会いにくるね

「シャラン」。トムの首につけられた鈴の音が響く。聞いたことのない優しい音色が、物静かなトムにあっていると思った。「シャラン」という音に「いるな」と思う。ただそこに「ネコがいる」と思うことだけで、湧いてくる幸せな感情。二人の毎日が想像される。ちょっと蒸し暑い夏の日に、爽やかな気分となったソロ活であった。

石井芳征(ネコ偏愛者/クリエイティブディレクター/Cat’s Whiskers編集長)

SUIREN(スイレン)


電話番号:03-5787-8660

住所:東京都世田谷区上馬4-7-9 クレールメゾン102

最寄り駅:駒沢大学

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※本記事は2017年08月22日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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