テレビや雑誌で紹介されている、あの有名な蕎麦屋の看板ネコに一度でいいから会いたい!ネコ好きなら一度は耳にしたことがあるのでは?荒川線の通る町屋、“やぶそば”の“ピンクくん”。

▲道すがらちんどん屋さんに遭遇、昔ながらの商店街の雰囲気が残る町屋の“やぶそば”

▲道すがらちんどん屋さんに遭遇、昔ながらの商店街の雰囲気が残る町屋の“やぶそば”

▲ピンクのチャンチャンコが似合いすぎなピンクくん

▲ピンクのチャンチャンコが似合いすぎなピンクくん

▲蕎麦屋とネコの組み合わせは、最高だという持論が間違いないことを確認

▲蕎麦屋とネコの組み合わせは、最高だという持論が間違いないことを確認

“やぶそば”に伺った日は、外はかなり冷え込み、ガラス棚も冷たくなっていたのだろう。「お店の休憩時間になる15時くらいから、いつもあのポジションに入るんですけどね、今日は寒いので入らないかもなぁ」と言いながら、お店の方がなんとか誘導しようとしてくれてる。テレビや雑誌で取り上げられていた“あのポーズ”を、こちらが期待しているのを汲み取ってくださった。

▲お店の中は暖かく眠そう、棚の上から動こうとしない

▲お店の中は暖かく眠そう、棚の上から動こうとしない

その店番姿は後々拝めることを期待して、まずはピンクくんに「ちゅ〜る」をあげてご機嫌をとる(本来邪道だが、あくまでお店の方が気を利かせてくれてのことなので致し方ない)。とろ〜んとした表情、ペロペロ一生懸命舐める舌…、抗えないこの愉悦の時間、けしからんぞ、「ちゅ〜る」!!

▲ネコはみんな、「ちゅ〜る」で首が伸びる。ついつい「ちゅ〜る」を持つ手を上に上げて、釣りたくなってしまう。

▲ネコはみんな、「ちゅ〜る」で首が伸びる。ついつい「ちゅ〜る」を持つ手を上に上げて、釣りたくなってしまう。

▲ぽっちゃりっていうか、もったりしていてかわいい

▲ぽっちゃりっていうか、もったりしていてかわいい

ピンクくん、体重は6kgあるらしく、お客さんからは「ぽっちゃり」と言われがち。お店の方は、気を遣って「ちょっと骨太」という表現を用いている。何気ないところでもネコへの敬意とユーモアがあって、飼い主としてこの人は信頼できる、と心の中で思う。

▲袋を切り開いて、1滴も残さず舐める「MOTTAINAI」精神

▲袋を切り開いて、1滴も残さず舐める「MOTTAINAI」精神

「最後まで食べないとこの人(ネコ)納得しないから」と食べ終わった「ちゅ〜る」の袋を切り開いて、“ドモホルンリンクル食べ”をさせていた。最後の一滴まで、大事に使いたいものね。ピンクくん、おっとりとしていてネコらしくドライな性格かと思いきや、おいしいものには、年齢肌を気にする女性並みに固執する。

▲抱っこされると、幼い顔になってかわいい。鼻水きらり。

▲抱っこされると、幼い顔になってかわいい。鼻水きらり。

ショーケースでお客さんを呼ぶピンクくん。朝は目覚まし時計という別の仕事がある。「あのー、お腹が空いたんですけど」と、枕元でじっと飼い主の顔を見つめる→鼻の穴を肉球で塞ぐ→口の中に手を入れるというステップで起こしにかかる。おっとりなネコはおっとりなりの攻め方がある。(ちなみに、ウチのネコは、顎を舐めてからの噛みという不愉快さで人を起こす技を持つ)

▲休憩時間の癒されタイム。ピンクくん、こちらのお兄さんとは会話ができるらしい。

▲休憩時間の癒されタイム。ピンクくん、こちらのお兄さんとは会話ができるらしい。

飼い主さんは、ネコを飼うのはピンクくんが初めてだったが、噛まない、引っ掻かない、爪もダンボール以外では研がない、と落ち着いたタイプなので最初から全く手を焼かなかったという。保護される前は、高齢のおばあさんの家で生活していたからか、と推察する。きっと、ここの店でもたくさん愛されて、のびのびと育ったからだろう。

▲最後にサービスしてくれた!ガラスケースの中のこのポーズ

▲最後にサービスしてくれた!ガラスケースの中のこのポーズ

公園で、餌と一緒にダンボールに捨てられていた頃(いまはショーケースになってよかった、よかった)、ピンクのリボンをしていたのが名前の由来。飲食店をやっていることもあって、なかなか進んでネコを飼う気持ちにはなれなかったが、誰にも引き取られないまま日が経ち、貰い手が見つからず、ついに「うちで飼おう」と決心。

▲横からも。お腹のあたりが乗っかっている

▲横からも。お腹のあたりが乗っかっている

▲グイグイ、ガラス面ギリギリ、けっこう前まで来てる

▲グイグイ、ガラス面ギリギリ、けっこう前まで来てる

健康状態を見てもらいに病院へ行き、初めてピンクが男の子だと知った。飼い始める時は不安があってネコの飼い方の本を何冊も買って読んだが、全く参考にならないくらい、いい子だった。

▲ドヤ顔。台湾やカルフォルニア、海外からわざわざピンクくんに会いに来る人も

▲ドヤ顔。台湾やカルフォルニア、海外からわざわざピンクくんに会いに来る人も

ピンクくん自身も、保護ネコとしての自覚があるのか、お店に里親募集のポスターが貼ってあるときに、ガラスケースから外を眺めているだけで、ネコ好きのお客さんが「ピンクを見に来る→里親募集中のネコのポスターを見る→里親に名乗り出る」というピンク効果を生み出している。

▲後ろから。ピンクが見ている景色とは… いつもの平和な日常の風景なのでした

▲後ろから。ピンクが見ている景色とは… いつもの平和な日常の風景なのでした

以前、5匹の仔ネコの里親募集ポスターを貼っていたら、その日のうちに問い合わせがあり、3日後には5匹全員の里親が見つかるという好成績を残したそう。「これぞ、ネコの恩返しかな。」と店主さんも微笑んでいた。いい子すぎて泣けてくる。

▲しばらくの間、外を見つめていました。その背中に、そっと伝えたくなった「ありがとう」

▲しばらくの間、外を見つめていました。その背中に、そっと伝えたくなった「ありがとう」

ピンクくんは今は完全な家ネコだし、荒川区では食品衛生に厳しいこともあり、飲食店としての配慮はきちんとされている。基本的には、お店のお昼の営業が終わった15時頃からがピンクくんの自由時間なのだ。「営業中は2階の家で寝ているから、正確に言うと看板ネコではないんだけど。」店先のガラスケースに入るようになったのも、ピンクくんが自ら外を見たくて入り込んでいるだけ、自主的な看板活動なのだ。

これからもお店の利益と、地域のネコたちのために、頑張っておくれよ!

▲ガラスケースの内側。「やっぱ寒い〜」とすぐにストーブの前に戻ります

▲ガラスケースの内側。「やっぱ寒い〜」とすぐにストーブの前に戻ります

石井芳征(ネコ偏愛者/クリエイティブディレクター/Cat’s Whiskers編集長)

町屋 やぶそば


電話:03-3892-3114

住所:東京都荒川区町屋3-20-17

最寄り駅:町屋駅

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※本記事は2016年12月23日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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