「渋谷や表参道あたりの“King of Cities”な雰囲気と、日本の文化や自然の残る場所が好き」

【インタビュー連載 10】 窪塚洋介さんの休日スタイル_72046

幼少期の窪塚さんにとって憧れの街であった東京も、今では大事な居場所になっているという。

「空気も建物もそこに集る人たちも、みんなハイセンスで刺激的でしたし、本当に多くのことを教わりましたね。

東京で出会った先輩や仲間は、今でもかけがえのない存在です」。


 窪塚さんで“東京”といえば、人気ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』の印象から『池袋』のイメージが強いのが正直なところだが…。

「古いなあ~(笑)。池袋へはドラマの撮影のあとに1~2度行っただけで、ぜんぜん行ってないです。

やっぱり自分にとっては渋谷原宿、表参道あたりがホームなので。このエリアだったら地図にない道も知ってますよ」。


 ではその渋谷・原宿エリアで窪塚さんが気になるスポットとは?

「あの辺はお洒落なスポットがありすぎて、デートでもショッピングでも、正直お店はどこでも"当たり"なんですよね。

街として成熟していて何でもそろっている、そういう"King of Cities"的な部分ももちろんいいんですが、個人的には明治神宮や代々木公園など、昔ながらの日本文化が残る、自然が豊かな古き良き場所が好きですね。いつ行っても心が穏やかになります」。


 そんな自然が好きな窪塚さんは、今夏に貴重な体験をしたのだとか。

「ドキュメンタリーのお仕事で、8月に小笠原諸島(東京都特別区)へ旅をしたのですが、そのときに奇跡的にイルカと泳ぐことができたんです。

一緒に泳いでいるときに、イルカの方から自分に『頑張って生きろよ』ってメッセージを送ってくれているような、何か不思議な心地がして。そのときに自然の偉大さみたいなものを感じましたね。

もちろん、当のイルカからしたら普通に泳いでいただけかもしれないですけど(笑)」。

「アーティスト活動を始めて10年、ようやく“言霊”を自然に発するようになりました」

【インタビュー連載 10】 窪塚洋介さんの休日スタイル_72047

窪塚さんが卍LINEとしてデビューし、2016年で10年を迎える。

「本当に色んなことがあってその都度変化をしてきましたが、大事な部分は変わっていないです。変わったように見えるのは、毎日の営みの中で生まれる感情や受けてきた刺激が、何層にも重なり合うことで創られる外側の部分であって、大事な“芯の部分”は一緒です」


 どの曲もパワフルなサウンドに加え、強いメッセージを伴う巧みな言葉の数々にあっと言う間に引き込まれてしまう。

「そう言っていただけると嬉しいです。昔から言葉は好きで、自分自身が本や詩、駅の看板など日常で目にする言葉からたくさん力をもらってきた人間なので、言葉に対する思いはすごく強いです。やはり言葉は力だと思うし、世界だと思うので。

曲を作るときも最初は色々な“言霊(ことだま)の強さ”を意識して模索していたと思うんですが、10年経ってようやく、今は呼吸をするのと同じ感覚で自然に発することができている気がします」


 また南米のクスコ、マチュピチュ、チチカカ湖での旅について綴った記録とエッセイ集『放流』では、窪塚さん自身が現地で見聞し、感じたことがつぶさに綴られている。ここでも窪塚さんの言霊の強さが垣間見える。

「月並みな言い方ですが、海外に出ると日本の良さがわかりますよね。あと単純に『こんな場所で暮らしを営む人がいるんだ』というのを見るだけで、生まれてきてよかったって思うし、人生をもっと楽しもうと思うし、もっとこういう人たちを知りたい、出会いたいと思うし。

とにかくたくさんのエネルギーをもらえることは間違いないですね。旅もまた、自分がアーティストとして活動する上では、欠かせないものだと思っています」

photo/Riei Nakagawara styling/Yohei Shibayama Hair&make-up/Takahiro Hashimoto(SHIMA) text/Kei Osawa

【衣装協力】ワコマリアのジャケット75,600円、ジレ34,560円、シャツ20,520円、パンツ37,800円、タイ10,800円、チーフ10,800円(すべてパラダイストウキョウ☎03・5708・5277) ニクソンの時計20,520円(ニクソン☎03・6415・6753)

PROFILE & INFORMATION

窪塚洋介/卍LINE(くぼづか・ようすけ/まんじらいん)


1979年5月7日生まれ。神奈川県出身。

1995年、日テレ系ドラマ『金田一少年の事件簿』でデビューし、今年で20周年。2001年には映画『GO』で主演を務め、最年少で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を獲得しその後、数多くの作品に出演。さらに2006年よりレゲエDJ・卍LINEとして音楽活動をスタート。

2016年にレゲエDJ・卍LINEとしてデビュー10周年を迎えるにあたり、自身初となるベストアルバム『卍LINE BEST』を12月16日にリリース。また同日、3年ぶりとなるエッセイ集『放流』も発売。

『卍LINE BEST』

『卍LINE BEST』

人気作品に加え、ベスト版におさまりきらなかった15曲を人気プロデューサー・AKIO BEATS氏によるリミックス盤、さらにライブ映像や卍LINEのインタビューを収録したドキュメンタリーDVDも必見。(2CD+DVD:3枚組)3,600円+税

『放流』

『放流』

南米のクスコ・マチュピチュ・チチカカ湖を放浪した2週間を写真とエッセイで綴った一冊。現地での出会いやトラブルに加え、人間・窪塚洋介が感じたこと、をありのままに紡ぐ美しい言霊は必読。(サンクチュアリ出版刊)1,500円+税

週末に出かけたい!おすすめ「おでかけスポット」はコチラ

スポット
竹芝客船ターミナル

〒105-0022
東京都港区 海岸1-12

竹芝駅

〒105-0022
東京都港区 海岸1-12

竹芝駅

スポット

江ノ島水族館 イルカ・アシカショー「きずな/kizuna」
新江ノ島水族館

〒251-0035
神奈川県藤沢市片瀬海岸 2-19-1

片瀬江ノ島駅

〒251-0035
神奈川県藤沢市片瀬海岸 2-19-1

片瀬江ノ島駅

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2015年12月21日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※本記事中の金額表示は、税抜表記のないものはすべて税込です。