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はじめまして!日本全国の「庭園」を紹介するウェブサイト「おにわさん」を運営するイトウマサトシと申します。おにわさんではこれまでに国内1,800カ所以上の庭園を紹介。Instagramは約7.5万人の方にフォローいただいています!


初回の今回は「東京で枯山水庭園を鑑賞するならココ!」というスポットを紹介したいと思います。

著名な日本画家の個人美術館に併設された本格枯山水庭園/玉堂美術館 庭園

東京で枯山水庭園ならココ!青梅市「玉堂美術館」庭園好きインスタグラマー・イトウマサシのイチ推し。_793683

岩や砂で表現される「枯山水庭園」は、京都に旅行してお寺などに行った際にみる機会が多いかと思います。


東京で「庭園」と言うと、六義園や小石川後楽園、浜離宮恩賜庭園、昭和記念公園の日本庭園など、大きな池を中心とした「池泉式(チセンシキ)庭園」が多く、全員が共通して思い浮かべる「東京の枯山水庭園」はないかもしれません。


ですが、実は東京都内にも、京都の庭園に匹敵するようなきれいな白砂が広がる「本格的な枯山水庭園」があるんです!

東京で枯山水庭園ならココ!青梅市「玉堂美術館」庭園好きインスタグラマー・イトウマサシのイチ推し。_793684

それは新宿駅から電車でおおよそ1時間半、御嶽駅から徒歩5分の「玉堂(ギョクドウ)美術館」内にあります。


こちらに展示されているのは、横山大観らと並び明治時代〜昭和時代中期に活躍した日本画家・川合玉堂の作品。玉堂の作品は、東京国立博物館をはじめ全国各地の美術館で所蔵・公開されていますが、玉堂の作品のみを集めた美術館はここだけなのだそう。


作品とあわせて注目したいのが先ほどお話しした枯山水庭園です。きっと東京に住んでいても「行ったことがない」という方も多いであろう同館ですが、実はこちらの庭園、毎年話題にのぼるアメリカの日本庭園専門雑誌『数寄屋リビングマガジン/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』内の「日本の庭園ランキング」で、毎回のように上位にランクインしているのです!

東京で枯山水庭園ならココ!青梅市「玉堂美術館」庭園好きインスタグラマー・イトウマサシのイチ推し。_793685

美術館内から見渡せる庭園は作庭家・中島健さんの設計。東京の庭園においては、京都の庭園ほど「作庭家(造園家)」に着目されることはありませんが、この中島さんは昭和〜平成初頭に国内外で多くの日本庭園を設計された方。国内では吉田茂など昭和の総理大臣の邸宅の庭園設計も担当されました。こうやって作り手に注目するのも庭園鑑賞の楽しみ方の一つです。


京都の寺院の枯山水庭園には仏教の世界観を表現したものが多くみられる一方で、中島さんはこの庭園で美術館の前に広がる「多摩川の流れ」や「無限」を表現しました。じっくり観察してより深く考察する前に、まずは自分の思うがままに御岳渓谷や多摩川の自然の音とともにその空間を味わってみてください。

東京で枯山水庭園ならココ!青梅市「玉堂美術館」庭園好きインスタグラマー・イトウマサシのイチ推し。_793686

庭園には主に「自然や植物を鑑賞できる魅力」やお寺の庭園のような「歴史的な魅力」があります。


しかし、この玉堂美術館の庭園はそれに留まらず「アートのように楽しめる魅力」も併せ持っているように思います。山水画など玉堂の描いた風景を鑑賞したあとにみるからか、庭園が“描くように表現されている”と感じるのです。じっくりと作品鑑賞してから庭園を眺めるとより味わい深くなりますよ。


写真は2022年9月頃に撮影したものですが、青モミジ自体は5月初旬から楽しめます。玉堂美術館の庭園はどんな季節でもオススメなので、モミジの新芽がつき始める前の今の時期にもぜひ訪れてみてください!

玉堂美術館
  • 所在地

    東京都青梅市御岳 1-75

  • 最寄駅

    御嶽

  • 電話番号

    0428-78-8335

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2023年03月24日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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