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シュウマイを長く食べ続けるため「焼休日」を設けるほど、ほぼ毎日シュウマイを食べ続けている、シュウマイ研究家のシュウマイ潤です。この連載では、今まさにブームになりつつあるシュウマイの王道、新鋭、さまざまなシュウマイ名店を紹介します。

 

今回は「飲茶食べ放題のシュウマイならココ!」ということで、神奈川・横浜中華街にある「招福門」を紹介します。

高満足度のシュウマイも!本場の点心師直伝の飲茶が食べ放題できる店/招福門

▲写真提供:招福門/お店の外観

▲写真提供:招福門/お店の外観

近年の横浜中華街といえば、タピオカドリンクや焼き小籠包など、テイクアウトのお店も目立ちますが、しっかりと本場の中華料理を楽しみたい人に根強い人気があるのが、食べ放題です。

 

「招福門(ショウフクモン)」は1998年創業の中華料理店。店内は異なる3業態(飲茶食べ放題、コース中心のダイニング、宴会場)で構成され、その一つが、今回ご紹介する香港飲茶の食べ放題「點心酒家(テンシンシュカ)」です。

  • ▲飲茶食べ放題メニューの代表格「小籠包」

    ▲飲茶食べ放題メニューの代表格「小籠包」

  • ▲飲茶食べ放題の人気メニュー「揚げ海老餃子」

    ▲飲茶食べ放題の人気メニュー「揚げ海老餃子」

「點心酒家」の飲茶食べ放題メニューは、40品を2時間制3,500円(大人料金)でいただける贅沢な内容。


香港飲茶の代表格「小籠包」のほか、本場ではお馴染みの米粉を原材料にした蒸しクレープ「腸粉(チョウフン)」、そして「フカヒレ入り蒸し餃子」「チャーシュー饅」「ちまき」など多彩な蒸料理がラインナップされています。このほか春巻きなどの揚げ物、焼き小籠包などの焼き物、担々麺などのメインフード、ごま団子などのスイーツもあります。


特筆すべきは、その一つ一つがどれも高い完成度であること。「點心酒家」の食べ放題が他店と大きく異なるのは、飲茶の食べ放題に特化している点と、その技術を飲茶の本場・香港の“点心師”から学び、忠実に再現している点にあるため、それゆえのクオリティが実感できます。


それでいて、一品のボリュームも大きすぎず小さすぎずのちょうど良いサイズ。少食の人でも複数種類を食べられるように作られています。

▲食べ放題前のコースの前菜(左)と北京ダック(右)

▲食べ放題前のコースの前菜(左)と北京ダック(右)

そしてこの飲茶食べ放題のメニューのなかに「黒豚シュウマイ」と「海老シュウマイ」の2種類のシュウマイも含まれているのですが、他と同様、食べ放題メニューの一つにしておくにはもったいない内容なんです。それこそ、シュウマイが名物と謳う飲食店のものにも引けを取らない「主役級シュウマイ」といえるでしょう。


と、ここで、シュウマイの話に進む前に一つ。食べ放題スタート前に、3品のコース料理が提供されることについてもお伝えしておきます(これらも含めて3,500円です)。

 

基本メニューは「季節の前菜」「北京ダック」「フカヒレ入り五目スープ または フカヒレ入り大餃子スープ」の3種。これらもまた、食べ放題のある意味「前座」にしておくにはもったいない、クオリティの高い品々!なのですが、そのおいしさのあまり食べ放題パートの前から勢いよくたいらげてしまうと、食べ放題を楽しみ尽くせないので、それだけ心してください。

シュウマイ①:男らしい肉感と噛みごたえに美しい見た目「黒豚シュウマイ」

前置きが長くなりましたが、いよいよ本番のシュウマイ2種の紹介です。

 

まずは王道の肉シュウマイ「黒豚シュウマイ」から。その名の通り、使用しているのは国産黒豚。大きさは中ぶりながら、ごろりとした肉感が外見からも分かります。

 

食べてみると、その肉感とともに、肉同士の密着度の高さに驚きます。そしてホロリとしたシュウマイでは味わえないがっちり系シュウマイならではの、ワイルドに噛み切る快感と楽しさといったら!あえて私はこれを“男らしいシュウマイ”と表現したいです。

 

その噛み切った後にじんわりとあふれる、黒豚ならではのうま味と甘み。そして、適度に油分を吸ったつるんとした食感の薄皮が、ほどよい食後感を与えてくれます。

▲黒豚シュウマイの断面

▲黒豚シュウマイの断面

シンプルな具材と皮の構成ながら完成度の高いこのシュウマイが、香港点心師仕込みの技術のすごさを改めて教えてくれます。

 

そして、シンボルのグリンピースがまた美しい。多様なシュウマイを食べている人は気づいていると思いますが、実は世のシュウマイでグリンピースがのっているものは少数派で、これほど立派なグリンピースを中央に置いているものは、見つけるのが難しいです。その見た目もぜひ楽しんでください。

シュウマイ②:蒸し海老ならではのプリプリ感と幸福な甘み「海老シュウマイ」

続いて、もう一つの「海老シュウマイ」。香港飲茶スタイルのシュウマイではよく使用される黄色い薄皮越しに、ほんのり赤みがかった海老がうっすら見えます。


一般的な海老シュウマイの具材は、豚肉と混ぜた“ハイブリッドタイプ”ですが、こちらのシュウマイは、以前紹介した「小洞天」の海老シュウマイと同様、ほぼ海老のみで構成されています。もちろん、食べ放題で食べられること自体、非常に希少です。

 

さらに、切り身とすり身の2種で構成されている点も小洞天と同様。ただ、小洞天は2種をミルフィーユ状に重ねていますが、こちらは、すり身の海老が切り身の“つなぎ”状態になり、あくまで主役は切り身という構造です。

▲海老シュウマイの断面

▲海老シュウマイの断面

口に入れると、そのぶつ切りのプリプリ食感が口中に押し寄せ、それが落ち着いた頃に、2種の海老のうま味と甘みが、なんとも上品にあふれてきます。その食感と味わいの余韻は、まさに蒸した海老でしか味わえない幸福。少々大袈裟かもしれませんが、それぐらい、ここの海老シュウマイの完成度は高いと理解していただいていいと思います。

 

ちなみに、香港飲茶は何もつけずに食べるのが一般的のよう。招福門の飲茶の数々も、料理自体にバランス良く味付けがしてあり、何も付けなくても、十分に洗練された味わいです。


そのため、醤油などの調味料は、テーブルには置いてありません。シュウマイにもついつい定番の辛子醤油を求めてしまいそうですが、あえてそこはグッと堪えて、じっくりそのままの魅力を堪能してみてください。

ここまで本格的な飲茶を4,000円しない金額で食べ放題でき、なおかつシュウマイ専門店顔負けのシュウマイも思う存分食べられる。飲茶食べ放題のお店のなかでも、かなり貴重な存在です。


筆者は神奈川生まれで大学が横浜だったこともあり、ことあるごとに中華街の食べ放題にはお世話になりました。財布が寂しい大学時代(今も?)でも中華街の味をお腹いっぱい楽しめたのは、この食べ放題スタイルがあったおかげだと思います。


ただ、私の時代にこのシュウマイ含む豪華コースはなかったので、今の時代の若者は幸せだなぁ・・・などと思いつつ、シュウマイをお代わりしてしまいました。くれぐれも食べ過ぎにはご注意を。

【閉店】招福門

所在地:神奈川県横浜市中区山下町81-3

最寄駅:元町・中華街

※こちらのお店は閉店しました。

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2023年04月02日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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