レトロ建築でビールを。川越「アートカフェ エレバート」ビールライター・富江弘幸のイチ推し。

こんにちは、ビールライターの富江弘幸です。「ビールが美味しい！」と思うときは、味わいそのものだけでなく、飲むときの環境や雰囲気にも影響を受けているように思います。仲の良い友だちと飲んだり、雰囲気の良いお店で飲んだりすると、ビールのもともとの美味しさが倍増するような感覚があるんですよね。

ということで、今回は「レトロモダンな建物でビールを飲むならココ！」という「川越アートカフェ エレバート」をご紹介。最高に美味しいコエドビールとともに、雰囲気までまるごと味わってみてください。

川越といえば蔵造りの町並みが有名ですが、「川越アートカフェ エレバート」はその蔵造りの町並みの入口にあたる一角にあります。川越駅から徒歩20分、本川越駅から徒歩10分ほど。駅から蔵造りの町並みまでも魅力的なスポットがたくさんあるので、散策しながら歩いていくのも良いですが、それぞれの駅から頻繁に出ているバスを利用するのも便利です。

川越アートカフェ エレバートは蔵造りの町並みの中でも、ちょっと印象の異なるレトロモダンな建築物。川越市の指定文化財となっている田中家住宅を改装したものです。実はこの建物、奥に長い木造の建築となっており、奥は姉妹店の「和創菜と四季のすし 風凛」の店舗となっています。

建物は2階建てで、1階はカウンター席のみ。1階カウンター席で外の喧騒をよそにゆったり座りながらビールを飲むも良いのですが、2階のテーブル席とカウンター席で川越の風景が描かれた水彩画などの作品を眺めながらビールを飲むのもまた良いのです。レトロモダンな外観とは異なり、とくに2階は蔵造りを思わせる雰囲気。

どこに座っても最高の環境なのですが、個人的なオススメは2階のカウンター席です。お店の前の通りを行き交う観光客を眺めながらビールを飲んでいると、ついつい時間を忘れてしまいます。どこの席に座ってもそれぞれの魅力があり、何度訪れても楽しめるのがこのお店の良いところです。

そして、川越アートカフェ エレバートの魅力はなんといってもコエドビールです。コエドビールは川越を拠点としたクラフトビールで、同店ではコエドビールの定番6種類をすべて樽で提供しています。

川越の名産であるさつまいもを使った「COEDO紅赤-Beniaka-」、フルーティーな香りとしっかりした苦味が特徴の「COEDO伽羅-Kyara-」など、個性豊かなビールがそろっています。

ここに来ると、いつも何を飲もうか迷ってしまうのですが、何を飲んでも美味しいので、その時の直感で決めてしまっても良いかもしれません。ちなみに、温度管理に細心の注意が必要な白ビールである「COEDO白-Shiro-」は、ここで飲むのが世界で一番美味しいんじゃないか・・・？と、秘かに思っています。

なお、ビールに合うおつまみとしては「燻製豆腐のカプレーゼ」（写真右）が人気。モッツァレラチーズの代わりに自家製の燻製豆腐を使用した、和風のカプレーゼで、豆腐のスモーキーな香りがビールによく合います。

川越アートカフェ エレバートはビールも美味しいのですが、スイーツも味わっていただきたいですね。ドルチェは手作りで、「自家製さつまいもプリン」と「自家製ガトーショコラ」、「自家製ベイクドチーズケーキ」が定番メニュー。さつまいもを使った「自家製さつまいもプリン」も、さつまいもの風味たっぷりでオススメです。同じくさつまいもを使った「COEDO紅赤-Beniaka-」と合わせて味わってみるのも良いですね。

名前のとおり黒いビールの「COEDO漆黒-Shikkoku-」はコーヒーやチョコレートのようなロースト感が特徴で、どんなスイーツにも絶対合うので、こちらもぜひ試してみてください。

ビールのクオリティも間違いなく、どこか懐かしく落ち着ける雰囲気なので、ついつい長居をしてしまいます。蔵造りの町並み散策で疲れたら少し休んでビールを飲むのにもピッタリです。

また、お店の入口ではコエドビールをプラカップで提供しているので、コエドビールを片手に散策するのも良いのでは。どちらにしてもビールが美味しい環境には違いありませんが、飲みすぎにはご注意を。