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喫茶ライターの川口葉子です。今回わたしがご紹介するのは「タロットカードの豊かな世界と出会うならココ」という、浅草橋のお店。
ヴィーガン料理を味わいながらタロットの世界に触れる/CAFÉ Tarot

2022年10月、「東京タロット美術館」のミュージアムカフェが浅草橋にオープンしました。1階は種類豊富な米粉のマフィンが並ぶ注文カウンターとキッチン、2階は素敵な仕掛けをさりげなくちりばめたカフェ。ドリンクも含めたすべてが植物由来の材料でつくられています。
お食事系もスイーツ系もそろうヴィーガンマフィンに魅せられ、さっそく毎日テイクアウトしていく熱いファンが生まれています。

14時からのティータイムには、マフィンとドリンクのセットが1,000円でいただけます。マッシュルームのマフィンと自家製ミントレモネード(単品の場合は600円)を注文すると、笑顔のスタッフから紙製コースターを裏返しで渡されました。
実はこのコースター、おみくじのように簡易タロット占いができるのです。表に描かれているのは、22枚の大アルカナ(寓意画が描かれたカード)のうちの1枚。「皇帝」や「太陽」、「愚者」から「死神」まで、いずれも出る確率は平等に22分の1だそう。

この日、私の手元に来たコースターは「運命の輪」でした。ちょっと検索したら、チャンス到来!を告げるカードなのですね。されど運命の輪は片時も止まらずにゆっくりと回り続けます。幸運からやがて不運へ、不運から幸運へ。
タロットの深淵に引き込まれそうになりつつも、マッシュルーム・マフィンの米粉ならではのもちもち感と、マッシュルームの持つうま味、ワインにも合いそうな重層的な味わいにすっかり夢中。

11時から14時までのランチタイムには、サンドイッチセット(1,200円、サラダとドリンク付き)や、平日限定のファラフェルプレート(1,500円、ドリンク付き)なども登場します。絶妙にこんがり、ふんわり揚がったファラフェルとフムス(ひよこ豆のペースト)をマルチシリアルパンにはさんで、野菜たっぷりの充実した昼食をどうぞ。
ヴィーガン料理を得意とするスタッフをはじめ、美味しいもの好きなオーナーがアイデアを出し合い、今後も次々に新メニューが登場するそう。オーナーが愛飲するスペシャルティコーヒーロースター「アンモナイトコーヒーマーケット」の豆を使ったコーヒー、「リーフルダージリンハウス」の紅茶など、カフェを支える基本のドリンクも信頼できる高クオリティです。

みずみずしい植物の香りが漂うカフェ空間には、さりげなくタロットのモティーフをあしらったオリジナル家具が配され、職人が手がけた「運命の輪」の大理石モザイクの壁、「吊るされた男」にちなんだ(!)ロープのカーテン、洗面所の美しい「太陽」の鏡など、ディテールまで遊び心にあふれています。
楽しいのは、幸運のシンボル、四つ葉のクローバーのデザインが幾つも隠れていること。気になったら探してみてください。「幸せは自分でみつけるもの」と、オーナーは微笑します。
さらに「タロットの世界で大切なのは、自分の直感に耳を傾けること。たとえコースターが『死神』だったとしても、ネガティブにとらえる必要はありません。再生には破壊がつきもの。カードの絵にどんな意味を見出すか、ご自身の感覚に従ってください」とオーナー。もし興味があれば、キャビネットに置かれた、アートのように美しいタロットカードも自由に使えます。
CAFÉ Tarot
所在地:東京都台東区浅草橋1-27-3
最寄駅:浅草橋
ライター
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