下町の郷愁漂う、谷中銀座エリアへ
遠方へのおでかけよりも家の近くで過ごすことが多くなった昨今。近所の商店街を中心とした“昔ながらの街並み”も、おしゃれをしてカメラを持って訪れると“レトロかわいい”発見があるかも ―ー。
そこで今回レッツエンジョイ東京では「レトロカワイイ 商店街すなっぷ」と題し、3人の女性タレントが都内の商店街を訪れ、独自の感性で“レトロかわいいを切り撮る”企画を全3回にわたってお届けします。
第1回目は女優・三村朱里さん。フィルムカメラでの写真撮影が趣味という三村さんが、カメラを持って谷中銀座エリアを訪れました。
【1】日暮里駅~御殿坂:レトロかわいいの代表格・煉瓦の建物
こんにちは、三村朱里です。今日は谷中銀座商店街とその周辺をフィルムカメラを持って散策するため、日暮里駅へやってきました。
フィルムカメラはフィルムを買って撮って現像して・・・と、とても手間がかかります。でも時間が掛かるからこそ「一枚一枚を大切に撮ろう」と、思える。そんなところが好きです。
谷中銀座商店街に向かうべく御殿坂を下っていく途中、ふと路地を曲がってみました。そして左手に目をやると、何だか不思議な空間が。
昭和レトロな匂いを感じる、飲食街・初音小路です。夜は看板に灯りがともり人出もあるそうですが、昼間は物静か。日陰だからか、ひんやりとした涼しい空気が心地良い。
ふと天井を仰ぐと、少し壊れたアーケードのトタン屋根が良い味。人通りもなかったので、この異世界感にちょっとテンションが上がって小走りしちゃいました(笑)。
初音小路を出たところで“レトロかわいい”を発見!踊るようなフォントが愛らしいです。レンガの佇まいも、レトロかわいいの代表格ですよね。
有名な階段(夕やけだんだん)が見えてきた!と思ったら、階段手前で軒先にカゴがたくさん並ぶステキなお店に遭遇。昔ながらの自然素材の暮らしの道具を扱う「松野屋」さんです。
店頭には、トタン製のバケツや柄杓なども。自分の家の周りにある普段行くお店には売っていないようなものばかりで、見ているだけでもワクワクしました。
そして、10月なのに夏みたいな雰囲気の酒屋さんが。ビールケースに立てられたビーチパラソルが何だかいい雰囲気。
ついでに近くにあったお花をパシャリ。
【2】谷中銀座商店街:青果店でのふい打ちレトロかわいい
ついに来ました、谷中銀座商店街!今回初訪問なのですが、友達から聞いていた通り、活気があって栄えているという印象です。
“谷根千”と呼ばれ、ちょっとした観光スポットのイメージもありましたが、平日だからか地元の方も多く歩いているようです。
アーケードの手前でさっそく、“レトロかわいい”見つけました。「美粧院」というネーミングも昭和っぽくて気になります。
商店街を入ってすぐ右手には飴屋さんが。「後藤の飴」という谷中銀座で約100年続くお店だそうです。
ショウガ飴、抹茶飴、ゆず飴、ほうじ茶飴、ニッキ飴・・・たくさんある種類のなかからハチミツ飴を購入。透き通る黄色が青い空に映えます。店内には聞き覚えのある昭和歌謡が流れていて、なんとも居心地がいいんです。
次に目に留まったのが、「雑貨屋あん」というお店。元々江東区で材木屋をやっていた会社が手掛けるお店だそうです。
入って右手には木製の商品、左手には陶器類が陳列されています。細く長く縦に広がる店内に商品がギッシリ並んでいる光景にもワクワクしました。
お店の方も笑顔で温かく、「他にもたくさん商店街はあるだろうに、谷中銀座商店街に来てくれて嬉しいです」とのこと。地元のお客さんが多い印象なのに、外から訪れたお客さんにも優しくてほっこりしました。
私はビールを飲むためのタンブラーを購入。500円と350円のシールが貼ってあって、どっちが正しいですか?と確認したら「あら!350円でいいよ」と。どちらにしても安くてビックリです。
さらに歩いていくと、ひっきりなしに人が訪れる青果店が。創業30年余りの「尽誠食品」さんです。松茸や栗、柿などが並び秋を感じます。
カゴに入っているのが昔ながらの商店街ならでは。各商品の値札の上に「今年の栗は甘い」「高級品」「大好評中」など、手書きのキャッチコピーが付いてるのも愛らしく、私的“レトロかわいい”光景として、一枚押さえちゃいました。
歩いていて、ふと気がついたのは、至る所にネコの像があるということ。どうやら谷中銀座周辺はネコがたくさん住む街なのだとか。
この日は本物に遭遇できなかったので、代わりにネコの銅像とスリーショットを(笑)。そういえば日暮里駅の看板にもネコのデザインがあったことを思い出しました。
商店街の終わりに、赤いテントとギンガムチェックのクロスがレトロかわいいお弁当屋さんを発見!
リーズナブルで容量たっぷりのお弁当、ご飯はその場で炊き立てをつめてくれるようです。近所にあったらたくさん通っちゃいそう。
【3】よみせ通り:ラーメン店と勘違い!レトロかわいい洋食店
谷中銀座商店街を抜けるとすぐに現れる「よみせ通り」は、谷中銀座商店街より道幅が広く、距離も長く、ゆったりと歩けます。アーケードにはお地蔵様のイラストが描かれ、少し歩いた場所にはイラストの由来になった延命地蔵尊がありました。
昔ながらのクリーニング屋さんでは、店主さんらしき人が椅子に腰かけ新聞を広げながら休憩中のよう。ほのぼのとした昼下がりの光景を切り撮りたくて、ついカメラを向けてしまいました。
こちらの「キッチン マロ」さんも、とても気になったお店です。一見ラーメン店のような佇まいですが、メニューは洋食メインで「マロ」の文字がかわいらしく、そのギャップが面白い。店先に植木や花がたくさん飾られているのにも癒やされます。
平日にもかかわらず店内は混み合っており、人気店のようでした。
店先には食品サンプルが。食品サンプルも“レトロかわいい”のイメージにピッタリですね。このお店のものは、かなり年季が入っている感じでしたが、そんなところも味わい深いなと感じました。
【4】谷中の路地裏:民家や通り沿いに潜む“レトロかわいい”
谷中銀座商店街もよみせ通りも、メイン通りからスッと脇道にそれると、民家が立ち並ぶ路地が広がります。
昔ながらのアパートを見ると、窓柵に干してある座布団がレトロで愛らしい雰囲気。おばあちゃんの家を思い出してほっこりしました。カメラを持って目を凝らしていると、他の人は気づかないような“レトロかわいい”に出会えます。
一軒家に続く道をふと覗き込むと・・・こんな風景が。昭和のアイドルのポスターでしょうか。下町らしさに溢れています。
散策後記
一つのものを長く大切にしたいという気持ちがあって、フィルムカメラで撮る写真や、古着や古道具なんかも好きです。そんな私にとって長く愛され続けている谷中銀座商店街は、自然と心惹かれる場所でした。そして、生まれ育った場所にこういった商店街があったワケではないのに、懐かしさを覚えるから不思議だなと、終始感じていました。
馴染みはないけど懐かしくて心惹かれるー。これが"レトロかわいい商店街"の魅力なのかも知れません。
写真/Masahiro Ihara
スタイリング/平田雅子
取材・文/レッツエンジョイ東京編集部
《衣装》
クルーネックカットソー¥18,700
キャミソールワンピース¥31,900
パンツ¥47,300/フィーニー
ネックレス¥29,700/サラース(サラース カスタマーサポート)
・問い合わせ先
サラース カスタマーサポート
customer@sararth.com
042-441-0015(メール優先)
フィーニー
03-6407-8503
〒116-0013
東京都荒川区 西日暮里3-14-14
千駄木駅
〒116-0013
東京都荒川区 西日暮里3-14-14
千駄木駅
〒110-0001
東京都台東区 谷中3丁目および荒川区西日暮里3丁目付近
千駄木駅
〒110-0001
東京都台東区 谷中3丁目および荒川区西日暮里3丁目付近
千駄木駅
〒113-0022
東京都文京区 千駄木3丁目付近
千駄木駅
〒113-0022
東京都文京区 千駄木3丁目付近
千駄木駅
気付きと出会える、おでかけの連載「Hat!」
- 本記事内の情報に関して
-
※本記事内の情報は2021年10月20日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※本記事中の金額表示は、税抜表記のないものはすべて税込です。