日本舞踊、バレエetc.本物の舞台に触れる「2019都民芸術フェスティバル」
今回で51回目の開催を迎える「2019都民芸術フェスティバル」。
”本物の舞台芸術や芸能をもっと気軽に親しめるように”と、東京都主催で1968年度から始まったこのフェスティバル。
現在は東京都と東京都歴史文化財団による共催で、毎年新春に開催され、オーケストラやバレエ、日本舞踊、能楽、寄席芸能など、全11分野にも及ぶ舞台が、通常よりお得な価格(中には無料の演目も!)で楽しめます。なかなか生で目にする機会がない伝統芸能などが気軽に鑑賞できるとあって、心待ちにしている人も多い、芸術の一大イベントなのです。
2019年度の都民芸術フェスティバルは1月15日から始まり、3月31日まで都内各所の会場で開催されています。
今回は、たくさんの演目の中から、今若い女性から人気のお稽古ごととしても注目を集めている「日本舞踊」の魅力をご紹介!美しい着物に身を包み、優雅な身のこなしで舞う伝統芸能、となんとなくイメージは持っていても、実は日本舞踊をちゃんと見たことがない人も多いのでは?
フェスティバルの一環として開催される「第62回日本舞踊協会公演」は2月16日、17日に国立劇場で行われます。公演に先駆け、2月12日にはプレトークも開催(無料・要予約)。“日本舞踊とは?”に始まり、今回の公演や踊りの見所なども解説してくれるので、日本舞踊の鑑賞デビューにもぴったり!
第62回日本舞踊協会公演 プレトーク
日程:2019年2月12日(火)14:00~15:30(開場13:30)
場所:国立劇場 伝統芸能情報館3F レクチャー室
参加費:無料(要予約)
問い合わせ:日本舞踊協会
>>日本舞踊協会公式HP(外部サイト)
03-3533-6455(平日10:00~17:00)
日本舞踊ってそもそもどんな芸能なの?
▲第61回日本舞踊協会公演より 長唄「鏡獅子」(花柳 基)
一言に「日本舞踊」と言っても、江戸時代に始まった歌舞伎の演目にルーツを持つ舞踊や、近代から現代にかけて日本舞踊家が独自の振り付けで創り上げた創作舞踊まで様々。
台詞こそないものの、クスッとしてしまう場面があったり、しなやかな身のこなしにうっとりしたり、はたまた一時も目が離せないほどに激しい表現もあったり…と、私たちが想像しているよりも日本舞踊はずっとドラマチック。
▲第61回日本舞踊協会公演より 奏風楽「花影風韻」(藤間恵都子・水木佑歌)
今回の公演では1回の上演で5つの演目が披露されるので、日本舞踊の多様性も存分に感じられるはず。自由席なら2,000円で楽しめるので、気軽に足を運べますね。
また25歳以下だと、当日会場受付にて指定席(8,500円、5,000円)限定で1,000円キャッシュバッグもあるので、該当する人はチャンスですよ!
「第62回日本舞踊協会公演」の見所を出演者に直撃!
▲写真提供:花柳せいらさん(24年前の「風の城」初演時。右は「風の城」の作者・故 花柳昌太朗さん、左は今回「風の城」で主役を務める花柳 基さん)
2月16日、17日の2日間にわたって開催される「第62回日本舞踊協会公演」は、流派の垣根を越えて一流の日本舞踊家たちの共演を観ることができる貴重な機会。
今回は公演に先立ち、2月17日の昼の部で上演される「風の城」の稽古場へお邪魔し、その見所を伺ってきました!
▲写真提供:花柳せいらさん
「風の城」は今から24年前に初演された創作舞踊で、一人の男性が一国一城の主を夢見て、人生を駆け抜ける様を描いた作品。具体的なストーリーがあるわけではないけれど、苦悩したり、喜んだり…、一つ一つの動きや表情を通して、時代背景や主人公の気持ちが浮かび上がってきます。
そして総勢17名の黒紋付に袴姿の踊り手が、ダイナミックに舞うシーンは圧巻!今までの日本舞踊のイメージをくつがえす、大迫力の舞台です。
▲花柳せいらさん(写真左) 花柳 基さん(写真右)
舞台を監修するのは、「風の城」の作者・故 花柳昌太朗氏の娘で、自身も日本舞踊家である花柳せいらさん。そして主役を務めるのは、24年前の「風の城」初演時にも出演していた花柳 基(もとい)さん。
今回はそのお二人に、「風の城」についてお伺いしました。
今回の演目「風の城」の見所を伺うと、
「見る人それぞれの感じるところが見所なんです。踊りの迫力でもいいし、潔い舞台演出でもいい、舞台から発せられるパワーをそれぞれに感じ取って欲しいですね」とせいらさん。
「演者は“クリエイティブ(創造)”を担当し、お客さんには“イマジネーション(想像)”を担当して欲しいんです。そうしてその時だけの『風の城』という作品ができあがるのだと思います」と基さんも話します。
演目の中盤に出てくる着物を使った演出も「これは何を表現しているんだろう?」と想像を膨らませて、自分なりのストーリーで楽しめればOK!古典芸能だからといって、難しく考えずに感じたまま楽しめば、ぐっと日本舞踊の世界が身近になるはず。
「今回は17名と大所帯ですからね。“推しメンを見つける”、なんて見方もいいかもしれませんよ(笑)」とお茶目な表情で語ってくれた基さん。
確かにキリリと引き締まった表情とカッコイイ袴姿、舞台が終わる頃には気になる演者さんがで見つかっているかも♡
会場の「国立劇場」も存分に楽しんじゃおう!
「第62回 日本舞踊協会公演」の会場は伝統芸能専門の劇場・国立劇場。
横に広くゆったりとした作りで、どの席も見やすい大劇場が舞台。
出演者の所作や表情までも楽しみたいなら舞台に近い席、一方、今回ご紹介した「風の城」のように大人数によるダイナミックな舞を俯瞰で楽しみたいなら後方の席もおすすめです。
国立劇場内にはレストランやカフェも併設されているので、公演後はゆっくりカフェで余韻を楽しむのも◎。
「和カフェ 花みずき」では、劇場最中ソフト(600円)や白玉ぜんざい(650円)など、美味しくってヘルシーな和のスイーツがいただけます♡
お土産チェックもお楽しみのひとつ。手ぬぐいや一筆箋など、毎日の暮らしにも取り入れやすい和のアイテムがそろう「十一屋」さんは要チェック!
国立劇場のマスコットキャラクター・くろごちゃんが目印のくろごちゃん饅頭(900円)も人気です。
まとめ
▲写真提供:花柳せいらさん
日本舞踊をはじめ、オペラや能楽など、普段なかなか生で観る機会のない舞台芸術を、気軽に楽しむことができる「都民芸術フェスティバル」。一流の出演者たちによる舞台をきっかけに、自分の中で新しい世界が開くかも!
3月31日まで都内各地の劇場で開催されているので、ぜひ気になる演目をチェックしてみてくださいね!
都民芸術フェスティバル「第62回日本舞踊協会公演」
日程:2019年2月16日(土)、17日(日) 昼の部12:00~/夜の部16:30~
場所:国立劇場 大劇場
住所:東京都千代田区隼町4-1
最寄駅:半蔵門/永田町
チケット料金:指定席 8,500円、5,000円、自由席 2,000円
※25歳以下割引あり。当日会場受付にて1,000円キャッシュバッグ(指定席限定、年齢が確認できる証明書を提示)
問い合わせ:日本舞踊協会
>>日本舞踊協会公式HP(外部サイト)
03-3533-6455(平日10:00~17:00)
★公演の最新情報や稽古の様子は公式フェイスブック、インスタでも更新中!
★日本舞踊をはじめ「2019都民芸術フェスティバル」の詳しい情報はこちらから
>>「2019都民芸術フェスティバル」公式HP(外部サイト)
取材・文/大川枝里子
情報提供/都民芸術フェスティバル
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※本記事は2019年02月05日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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