知る人ぞ知る名スポット五反田ヒルズに潜入!
五反田ヒルズは30年前に建てられた昭和の面影を残すビル。3~7階はビジネスホテル『ホテルロイヤルオーク五反田』があり、地下1階~2階には粋な小料理屋からバーやスナックと、さまざまな飲食店が軒を連ねる場所。今、この五反田ヒルズが、通なオトナたちの間でじわじわと注目を浴びているのをご存知でしょうか?
吹き抜けになっているビルの中。どのお店の扉もビルの内側を向くように設計されています。
柄の入った床や、螺旋階段など、“ヒルズ”という言葉から想像するスタイリッシュさとは反対に、昭和レトロな雰囲気で「あれ、来る場所を間違えたかも…」と思ってしまいそうですが、心配は無用。
一度訪れたらハマってしまう女子が続出しているようです。そんな五反田ヒルズの魅力を探りに早速1軒目へ。
【1軒目】ヘルシーな野菜料理を堪能できるヒルズの老舗/小料理 古里
まずはビルが開業した1988年から現在まで、この場所で五反田ヒルズの発展を見続けてきた『小料理 古里』へ。地元で八百屋を営む塩野さん親子が営むこの店では、新鮮な野菜を中心としたヘルシーな食事を楽しめると、女子にも人気のお店です。
マスターの塩野淳一さんにこの店のこだわりを聞くと「おいしいものを少しずつ食べてもらえたら」とひと言。作り置きしたものは一切使わないため、メニュー表はありません。
その日のおすすめ素材を聞いて、食べたいものを相談。
お料理ができあがるまでの間、このビルの成り立ちをマスターに聞くと、戦後の五反田は屋台が立ち並ぶ街だったそうで、その後は長屋になり、やがて駅前の再開発をきっかけに、多くのお店がこのビルに移転してきたのだそうです。
五反田の歴史にちょっと詳しくなれるのも楽しい!
「開業当初から残っているのは、ウチと隣のスナックと、『しみず』という小料理屋さん、下の階の『ゆたか』さん。ウチはまだ開業30年だけど、ゆたかさんはこの五反田で50年もやっているお店なんだよ。すごいよね〜」などと、話を伺いながら出てきたのが名もなきメニュー。
パクリと口にすると、厚揚げからだしがあふれ出します。中に入ったカジキマグロとひき肉のあんも、食べごたえばっちり。たたいたピーナッツの食感が良いアクセントに。
その時々の旬の食材が味わえる『季節の煮物(2人前700円)』は、優しい味わい。メニューのないお店に入るとお会計が不安になりますが、そこはご安心を。『生ビール(500円)』、『焼酎(500円)』、『日本酒2合強(1,000円)』とお手頃。
予約をする場合には、予算や食べたいものをあらかじめ伝えておくことも可能。ついつい長居したくなる気持ちを振り切り、次のお店へ移動します。おいしいお野菜、ごちそうさまでした!
小料理 古里
住所:品川区西五反田1-9-3 リバーライトビル2F電話番号:03-5496-3394
営業時間:[月~金]17:00~23:30(LO23:00)、[土]18:00~23:30 (LO23:00)
定休日:日祝
【2軒目】有名ジャズマンも通った和食店/何でもや靖
1軒目では滋味あふれるお野菜をたっぷりと楽しんだので、次は海の幸を堪能できる『何でもや靖』へ。こちらではあんこうやスッポンなど、季節の素材にこだわった海鮮料理を堪能できます。元々は東急池上線五反田駅のガード下にお店を構えていた和食店。2011年に移転してきたそう。
ドアを開くと、店主・小泉民男さんがニコリ。もともとこの店は、明治時代に活躍したジャズドラマー・榎島靖起さんが開いたお店で、30年前に小泉さんが榎島さんからお店を受け継いだとか。昔は日本のジャズシーンで名の知れた人たちがよく集まっていまっていたんだそう。
訪れた日のお店のイチオシは「あん唐」。あんこうの漁業として知られる青森県下北郡風間浦村で水揚げされた上質なあんこうで、ぷりっとした食感と濃厚なうま味が特徴。ビールはもちろん、辛口の日本酒にもぴったり。
冬のこの時季には長崎県産の『生牡蠣(2個500円)』も食べることができます。3年の時間をかけて育った天然モノで、口に含むとふっくらとした身から旨みがじゅわ〜っとあふれ出します。
3月からはかれいを使った料理がイチオシなんだそう。「特に柳かれいの煮おろしは自信作なんです。次にきたらぜひ食べてみて」と小泉さん。店主の人懐っこい笑顔と旬のお魚をたっぷり味わえて、身も心も満足。
何でもや靖
住所:品川区西五反田1-9-3 リバーライトビル1F電話番号:03-3491-8232
営業時間:11:30~14:00、16:30~23:30
定休日:日・祝
【3軒目】五反田ヒルズに新風を吹き込んだ人気店/食堂とだか
2015年9月にオープンした『食堂とだか』は今では予約が取れないほどの人気店。この店をきっかけに五反田ヒルズのファンになるという人もが多いのだそう。
こんばんは〜!とお店に入ると「あ、今日はもう予約で一杯なんですよ〜」と、オーナーシェフの戸高雄平さんの声が響きます。でも大丈夫。満席の場合は、斜め向かいにある『立ち呑 とだか』へ向かいましょう。こちらは2016年9月にオープンした2号店で、1号店で作られたお料理がそのまま運ばれてきます。
五反田ヒルズでも屈指の人気店『食堂とだか』と同じメニューを楽しめるとあって、「週に何度も通っています!」という常連さんもたくさん。最近は女子一人で訪れる人もいるのだとか。
最初にドリンクをオーダー。サワー、ハイボール、日本酒。さまざまなドリンクメニューのなかでも女子に人気なのが、果物を丸ごと絞った『いちごサワー(600円)』。いちごの酸味とサワーの微炭酸がベストマッチ!
そのほか、レモンを丸ごと皮までミキサーでつぶして使った、さっぱりとした甘さの『とだかハイボール(600円)』もおすすめ。どれもこれも体が喜びそうなものばかり!
こちらには、『牛トロとろ巻きや(2,000円)』、『いぶりがっこのポテサラ(500円)』など、お酒がすすむメニューが豊富。何よりも、着席して食事を楽しめる1号店より、少しだけリーズナブルに食べられるメニューがあるのも魅力的。
まずは、お店のイチオシの『ウニ・オン・ザ煮玉子(500円)』をオーダー。とろっとろの煮卵の上に、風味豊かなウニ!! 濃厚な黄身とウニが口の中でスッととろけて、そのおいしさは一瞬言葉を失うほど。
また、常連客に人気なのがこの『牛ご飯(900円)』。さっと炙ったやわらかなお肉に、甘辛いタレと卵の黄身をからませていただきます。
お肉のうま味に卵の濃厚な黄身がからんで、ごはんがどんどんすすむ。メニューへのこだわりは?とオーナーシェフ戸高さんに聞いてみると「フォトジェニックであることには相当こだわっていますね」とのこと。確かに、ついついSNSにアップしたくなるビジュアル。
五反田ヒルズに新しい風を吹き込んだお店だけあって、さすがのこだわりっぷり。オトナ女子が好きそうなオシャレなメニューがたくさんあるので、何度も通いたくなる!
【4軒目】クリエーターが集うスナック/コワーキングスナックCONTENTZ分室
次は、『コワーキングスナックCONTENTZ分室』へ。こちらは、電源、Wi-Fiはもちろん、プリンターを完備したスナック。 スナックと聞くと、キャラの濃いママ、しかもだみ声、そしてちょっと怖い(笑)という印象を抱いてしまいがちですが、こちらのお店はどうでしょう。ドキドキ。
声の透きとおった、やさしそうなママ(写真右)が出迎えてくれました! 編集者やイラストレーターなどのクリエーターがどこからともなく集まってきて、お酒を片手に仕事をしている姿は、このお店の日常風景なのだとか。
スナックらしく、おつまみ付の着席料(1,000円)がマスト。ドリンクメニューは30種以上がそろっていて、なかでもハイボール(500円〜)が人気。瓶ビールもヒューガルデンやハートランドをはじめとする9種(小瓶/500円〜)そろえられているのも、お酒好きな女子にうれしいポイント。 また、月・木はDJブースでアナログレコードをかけるロックバーとしての顔も。曜日によってさまざまな楽しみ方ができそう。
ママ(写真右)や日替わりのチーママと世間話をしていると、五反田ヒルズという呼び名の仕掛け人で、オーナーの宮脇淳さん(写真左)が登場。
「友人のFuji Koちゃんの“ここ、五反田ヒルズって呼んだらおもしろくない?” のひとことがきっかけでした。私自身、もっとこの飲食店街を盛り上げたい!という気持ちがあったので、この飲食店街の会長や理事長にこの名の提案をしてみたらすんなりとOKが出たんです。リバーライトビルという登記は変えられないけど、通称だったらいいんじゃないかということで(笑)」
集まってくるクリエーターから、五反田の最新事情を手に入れることができたり、世の中で流行っているコトを聞いたり。そんな裏話をたくさん手に入れられるので、五反田ヒルズに来たらこのスナックをハズすことはできません。
夜はどんどん深くなっていきます。後ろ髪をひかれながら、次のお店へ。
コワーキングスナックCONTENTZ分室
住所:品川区西五反田1-9-3 リバーライトビル2F電話番号:03-6431-9511
営業時間:火・水・金・土18:30~24:00 ※月・木20:00〜ロックバー営業
定休日:日・祝(土は不定休)
【5軒目】お酒好き女子なら〆はこちらで/Aoi Coffee Stand
最後に訪れたのは『Aoi Coffee Stand』はデザイナー&イラストレーターとして活動している山根裕一郎さんがオーナーのお店。決まったメニューがなく、好みの味や飲み方を伝えてバーテンダーに作ってもらうお任せスタイル。
初めて訪れた女子にオススメというのがウォッカベースの『レモンサワー(700円)』。ほんのり甘くてスッキリとした味は〆にぴったり。ドリンクの価格帯は500〜600円台が中心なので、お財布にも安心。珍しいリキュールやウイスキーなどの、やや高価なお酒を使ったメニューでも1,200円程度とのこと。
金・土はオーナーの山根さん、日〜木は映像クリエーターや俳優など日替わりのバーテンダーがカウンターに立っているそう。 バーテンダーによってお酒の味も変わるので、同じメニューを飲み比べて“ごひいき”のバーテンダーを見つけるという楽しみ方ができるのもオトナ女子ならでは!
Aoi Coffee Stand
住所:品川区西五反田1-9-3 リバーライトビルB1F電話番号:非公開
営業時間:[日~木]19:30~[金・土]21:00~
定休日:なし
まとめ
18時に訪れて、気がつけば時間は24時前。五反田ヒルズには、占い師さんが営むスナックや、“なかなか焼いてくれない”焼鳥屋さんをはじめ、個性的なお店がもっともっとたくさん。新たなお気に入りのお店を発掘するのもまた楽しい! 早く仕事が終わった日や、ちょっと一杯飲みたい日には、人情や温かさのあふれる五反田ヒルズを訪れてみてはいかがでしょう。
- 本記事内の情報に関して
-
※本記事内の情報は2017年02月24日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※本記事中の金額表示は、税抜表記のないものはすべて税込です。