四ッ谷三丁目は変にギラギラしていなくてほどよく洗練され、大人の女性がしっとりソロ飲みするのにベストなスポット。迷える人々を救ってくれる牧師バーがオープンしたと聞いて、元ミッション系中高出身としては無視できず、さっそく馳せ参じました。
しかし牧師バーの扉は閉まったままで、下の階の「坊主バー」に行って聞いたら木曜限定だとのこと。牧師さんは僧侶より少ないので忙しいのでしょうか。

▲この建物の三階にひっそりと牧師バーが。看板も特にないので秘密の隠れ家です。
仕切り直して、二週間後、牧師バーへ。店内には仏像やダライ・ラマの写真が飾られ、あまりキリスト教感はありません。お客さんはまじめそうな人が多いような気が……。カウンター席もあってソロ飲みでも居心地良い空気です。
牧師バーで懺悔マインドになるのか、あられもない恋愛トークをする女性客も。気づいたらほぼ満席で、カウンターには神主の資格を持つ女性が手伝いに来ていました。そしてたまに下の坊主バーから僧侶が空席情報を伝えにきたり、仏教×神道×キリスト教の宗派を超えたコラボが。
そして肝心の牧師さんはというと、ひとりガタイの良い男性が。ブルーのシャツにデニムというカジュアルな服装ながら、着こなしがパリッとしてこんなにデニムをまじめに着こなせる人ははじめて見ました。首からは大きな十字架が下がり牧師の威厳が漂います。

▲メニューの名前が素敵です。「原罪」は薄く透き通ったお酒で見た感じ清らかでした。
牧師さんに畏れ多くもドリンクをオーダーさせていただきました。「原罪ひとつ!」とドリンクの名前も宗教気分をかきたてます。
牧師さんに手渡されたのは「牧師ROCKS」のチラシ。「もっと素敵な牧師が出ます」と謙虚な牧師さん。しかし牧師バンドまであるとは、僧侶に続き牧師ブームが来そうな予感です。ちなみにこのバーの牧師さんは教会に行かない人に何か伝えたいと、この活動をはじめたそうです。

▲ちょっと前に坊主バーの木魚がなくなって、牧師バーで見つかったという事件がTwitterで話題になりましたが、
この日はちゃんと坊主バーの棚に収まってました。やり手の僧侶がSNSを宣伝に活用しています。
牧師バーのクライマックスは牧師さんの説教です。いきなりギター弾き語りからはじまりました。
「聖書の教えを凝縮した歌です」と、「君は愛されるために生まれてきた~♪」と朗々と歌う牧師さん。店内はホーリーな空気になり、聞き入る人々。
それから熱い説教が。思いのほかディープな話で、親に見捨てられた女子高生が橋から河原に投身。いまわのきわに遭遇した牧師が少女に「あなたは愛されるために生まれてきたんだ。イエス・キリストはあなたを本気で愛している」と耳元で言い聞かせたという感動のエピソード。
「イエスの教えっていうのはこれなんです! 神はあなたをあるがままに無条件で愛しています」
力強い言葉にふらふらと入信したくなります。
それにしても気になったのが「私も最低のどうしようもない人間ですが、牧師をさせていただいています」という言葉。牧師さんの過去にいったい何が……?
これから小出しにエピソードが話されるのでしょうか。気になって通ってしまいそうです。

- 牧師バー
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所在地
東京都新宿区 荒木町6 AGビル3F
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最寄駅
曙橋
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電話番号
080-4356-6974
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※本記事は2015年08月28日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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