初詣は夜通し氏神様に祈願する「年籠り」が起源!

初詣の起源は平安時代からある「年籠り」といわれています。(※)


年籠りとは、大晦日の夜から元旦の朝にかけて、家長たちが氏神様を祀った神社に泊まり込み、夜通し五穀豊穣や無病息災を祈願する風習でした。


やがて大晦日にお参りする「除夜詣」と、年が明けてからお参りする「元旦詣」にわかれ、現在ではこの「元旦詣」の風習が色濃く残り、「初詣」と呼ばれるようになりました。

「元旦詣」は、氏神様にお参りする決まりになっていたそうです。


では、氏神様とはいったいどのような神様なのでしょうか?


※「恵方参り」が起源とされている説もあります。恵方参りについてはお正月豆知識をご覧ください!

氏神様とは?どうやって調べるの?

氏神様

氏神様とは、自分の住んでいる土地を守ってくださっている神様のこと。

そしてその地域で生活をしたり仕事をしたりする人のことを、氏子(うじこ)といいます。

ただし、氏神様と氏子の関係は昔からの慣例や共同体を基準とする場合が多く、必ずしも近所の神社=氏神神社ではないそうです。

(もちろん、氏神様ではないから最寄りの神社ではダメ!というわけではありません!ぜひお参りに行ってくださいね。)


いつも有名神社に初詣に行かれている方も、今年は身近にいらっしゃる氏神様に初詣に行かれてはいかがでしょうか? 混雑も避けられて、意外な穴場とも言えるかもしれません。



◆私の氏神神社はどこ?

氏神様の神社を調べる方法はいくつかの方法があります。

前述のとおり近所の神社=氏神神社でないこともありますが、まずは近所にある神社を調べてみましょう。


① 地図から自宅周辺の神社を探す

自宅や職場の近辺に神社があるかどうか、地図で調べてみましょう!

「こんなところに神社が!?」など新たな発見もあるかもしれません。

また、各都道府県の神社庁サイトにて、住所やキーワードを入れるだけで調べられる可能性もありますので、一度訪れてみてはいかがでしょうか?


② 氏子地域を調べる/教えてもらう

候補の神社がわかったら、氏子地域を調べましょう。

神社のサイトに掲載がある場合もありますが、掲載がない場合は神社等へ問い合わせて、氏子地域を教えていただきましょう。


※年末年始は混み合う時期ですので、お問い合わせには十分ご注意ください。

各地域の神社庁

正しい参拝方法は?

参拝方法は初詣でも日常的な参拝でも変わりはありません。

本来参拝に厳格なルールはありませんが、一般的な作法をご紹介します。


① 一礼して鳥居をくぐる

② 参道の中央を避けて歩く

③ 手水舎で手と口を清める

④ 鈴を鳴らし、お賽銭を入れる

⑤ 二拝二拍手一拝でお参り



◆鳥居は神域との境

鳥居を隔てて神域に入るため、手前で一礼しましょう。

出るときは、鳥居をくぐってから本殿へ向き直り、一礼します。



◆参道の中央を避ける理由は?

参道の中央は「正中」と呼ばれ神様の通り道とされるため、避けて歩くのが良いでしょう。

混雑時や装飾等で中央しか通れないときは、敬意を払って通りましょう。

また、本殿の前を横切る際などは一礼すると良いでしょう。



◆手と口の清め方

神社には必ず手水舎(てみずしゃ、ちょうずしゃ) があります。こちらで手と口を清めてから参拝しましょう。ハンカチ等拭くものを出しておくことをお忘れなく!

※感染症対策のため、手水舎が使用できない場合があります。


① 柄杓を右手で持ち、水をすくう (1杯で最後の工程まで行う)

② 左手を少量の水で洗い、柄杓を左手に持ち直す

③ 同様に右手を少量の水で洗い、柄杓を右手に持ち直す

④ 左手に少量の水を注ぎ、口をゆすぐ

⑤ 左手を洗う

⑥ 柄杓を縦に傾け、残った水で柄の部分を洗い流す

⑦ 元の場所に柄杓をもどす



手水の手順

◆お賽銭を入れるタイミングは?

賽銭箱の前に来たら、まずは鈴や鐘を鳴らしましょう。

この鈴は「本坪鈴 (ほんつぼすず) 」といい、参拝者を祓い清める意味があるといわれています。鈴がないお社もありますので、その場合は不要です。鈴を鳴らしたら、投げ入れたりせず、丁寧にお賽銭を入れましょう。

※感染症対策のため、本坪鈴を使用できない場合があります。




◆二拝二拍手一拝でお参り

神社にもよりますが、一般的な拝礼の方法は二拝二拍手一拝 (にはいにはくしゅいちはい) です。

※二礼二拍手一礼 (にれいにはくしゅいちれい) ともいいます


① 本殿や拝殿に向かって、腰を90度曲げて二礼。

② 二回柏手を打つ (二回手をならす)

③ 最後に腰を90度曲げて一礼。


本殿前から去るときも、すぐに背を向けず1~2歩下がってから背を向けると良いとされています。


御朱印帳が流行っていたり、お守りやおみくじを楽しみにしている方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、神社は神様のいらっしゃるところ。まず参拝をしてから御朱印やお守りをいただきましょう。


「こうでなければならない」というルールではないですが、作法に則った参拝方法で心清らかにお参りして良い年になるよう祈りましょう!

参考文献

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※本記事内の情報は2021年09月25日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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