三軒茶屋「ブーランジュリ シマ」のカレーパン。旅するパンマニア片山智香子のイチ推し。

1万個以上のパンを食べ歩いた旅するパンマニア、片山智香子です。今回は「都内でカレーパンを食べるならココ！」という三軒茶屋のお店をご紹介します。

美味しいカレーパンが食べたい！でも、美味しいカレーパンって何だろう？そんなシンプルな疑問が浮かんだ時に思ったのは「あっ！揚げたてだ！」ってこと。衣がさっくさくで中のカレーがトロ～リ、ハフハフ言いながら頬張る、揚げてたのカレーパンがやっぱり一番美味しいのではないかなと。

そんなカレーパンラバーの願いを叶えてくれるパン屋、「ブーランジュリ シマ」は三軒茶屋駅から徒歩15分くらいのところにあります。赤いテント屋根が目印で、店内には常時50種類以上のパンが並んでいます。

一番人気は「チキンスパイスカレーパン」（352円）。こちらのカレーパンはオーダー後、1コからでも揚げてくれるのです。待つこと3分、カリッと揚げられた衣は、食べるとすぐに具材にたどりつき、一口目からカレーのうま味を感じることができます。中のフィリングにはトマト、タマネギ、10種類以上入っているスパイス、それにチキン。軽い食後感が個人的にはお気に入りなところです。

いまでは同店の大人気商品の揚げカレーパンですが、お店を始めた当初は「焼きカレーパン」だったのだそう。そんな中、2012年に衝撃の出会いが！カレー研究家で数々の著書もだしている水野仁輔さんがブーランジュリ シマにカレーパンの取材に来た時のこと、カレー談義で盛り上がり、話はスパイスにまで発展。「そんなに興味があるなら、一度勉強会にこない？」とお誘いを受け、島さんは改めてスパイスの勉強を始めたのだそう。

もともと凝り性とのことで、カレーパンを揚げるフライヤーを設置するところから始まり、今ではカレーパン専用の冷蔵庫まで。揚げたてを出したいけれど、何分までならお客さんは待ってくれるだろう？中の温度を60度以上にするために3分で揚げるには何gのフィリング？パン生地だと良いのだろう？など、聞いているだけでも気が遠くなりそうな試作の繰り返しだったとか。

そんな思いで完成したカレーパンですが、いまでも研究を怠ることなく日々バージョンアップしているのだそうですよ。そして、ブーランジュリ シマへ行ったらこちらも外せないのが「揚げチーズパン」（352円）。同じくオーダーを受けてから揚げる一品で、中からはたっぷりの濃厚チーズがトロ～リ。月初めの週末にはチキンカレーパンの他にスペシャルカレーパンも出るそうなので、要チェックです。