早咲き桜の河津桜と聞けば、伊豆・河津町を思い浮かべる方も多いかもしれないが、新宿駅から乗り換えなしでアクセスできるロケーションに、河津桜を楽しめるスポットがある。それは、今年で19回目を迎える、「まつだ桜まつり」だ。神奈川県松田町・西平畑公園内に、約360本の濃いピンク色の河津桜が咲き乱れる。開催期間は2017年2月11日(土)~3月12日(日)と1ヶ月間もあり、花見を楽しめる期間が長いのも河津桜の特徴である。
このイベントの最大の魅力は、広大なスケールを誇る夜桜にある。桜の見頃時期になると毎日21時までライトアップされる。私の知る限り、夜桜と夜景の競演を愉しめる日本最大のスポットである。
せっかく訪れるのなら、日没前に訪れて昼と夜の河津桜を楽しむデートコースを計画したい。2月下旬であれば、日没は17時半ごろ。少なくとも17時までに到着するのがおすすめだ。
会場内はゆっくり巡っても30分程で散策できるので、日中に河津桜や菜の花を愛でたあと、「ハーブ館」にある展望カフェ「ローズマリー」でひと休みするのもいいだろう。ハーブティで体を温めながら、のんびり夕暮れを待とう。もちろんカフェからも桜を見下ろすことができる。
桜のライトアップは17時からスタート。日が暮れだしたらまず訪れたいのが、西平畑公園入口近くのシャトルバス発着所付近だ。ここは夜桜と富士山のツーショットを楽しめる貴重なビューポイント。まだ、日差しが残る時間帯なので、スマートフォンでも写真が撮りやすい。富士山と夜桜をバックに二人で記念撮影したい。
夕陽が沈んでから真っ暗な夜になるまでの、最も夜景が色鮮やかに輝く「トワイライトタイム」は17時50分頃。少しずつ色を変化させていく空と桜の美しいコラボレーションを楽しもう。
撮影を楽しんだら、メインイベントであるライトアップされた桜並木の散策だ。ピンク色に染まった河津桜に包まれ、桜の合間からは、あしがら平野の夜景が広がる。これまでに体験したことのないような光景にきっと感動するはずだ。
また、駐車場近くには、山岳鉄道の「シェイ式蒸気機関車」と小田急ロマンスカーを1/6スケールにしたミニ鉄道のアトラクションがある。もちろん大人も乗ることができ、頭上すれすれの桜並木を通過する迫力が面白い。今年の運行は昼間(10:35~15:35)のみなので、少し早めに訪れて乗車してみるのもおすすめ。(写真は2014年撮影)
ライトアップは毎年、桜が見頃になったころからスタート。昨年のライトアップ開始時期は2月19日だが、毎年ライトアップ開始時期は異なるため公式サイトでの確認が必要である。また、遊歩道は明るく照らされているため懐中電灯は不要だが、未舗装でヒールでは歩きにくいことを彼女に伝えておこう。
かわいらしいピンク色に染まった夜桜と一緒に楽しむ夜景デートは、女性に喜ばれること間違いなしのプラン。小旅行気分ででかける、毎年恒例の春のデートイベントにしてみてはいかがだろうか。
まつだ桜まつり
期間:2017年2月11日(土)~3月12日(日)
開催時間:9:00~17:00 ※ライトアップ:17:00~21:00(桜の見頃時期より開始。雨天中止)
場所:西平畑公園
住所:神奈川県足柄上郡松田町松田惣領2951
料金:無料(駐車場は有料)
・電車でのアクセス
小田急線 新松田駅より徒歩25分
JR御殿場線 松田駅より徒歩20分
・車でのアクセス
東名高速 大井松田ICからサテライト駐車場まで10分程度。
展望広場に隣接した有料駐車場があるが、すぐに満車になるためサテライト駐車場(有料)を利用したい。サテライト駐車場と会場は有料シャトルバスが運行している。
縄手 真人(夜景写真家、夜景フォトグラファー)
夜景倶楽部代表、新日本三大夜景・夜景100選事務局代表。国内外、約2,000ヶ所の夜景スポットを取材。テレビ・雑誌など多方面で活躍。講演会、写真提供などを行う。ウェブサイト「こよなく夜景を愛する人へ」、「夜景ワールド」運営。
http://yakei.jp/
※2017年2月2日時点の情報です。
※諸状況により日時・場所、内容等が変更になる場合があります。事前に会場・主催者までお問合せください。おでかけの際は、公式サイト等にて最新情報をご覧ください。
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