行く前の準備から梨狩りです 私がフルーツ狩りに萌える理由

採取・収集、と聞くとどうも人並み以上に反応するところがある。小学生のときは、帰る道すがら、そこらに実っていた果実という果実はひと通りもいで食べたし、農場系のゲームなんかを始めると、農村の人とのコミュニケーションはそこそこに、野菜や果物を血まなこになって収穫していた。分かる人にしか分からない話で恐縮だが、『どうぶつの森』シリーズでは、フルーツの木の世話に夢中で、近所に住むどうぶつ達との友好は一向に深まらないままだった。


こんな調子だから、電車の中で桃狩りだの苺狩りだのといったポスターを見ると、心躍って気が気ではなくなるのだが、実はフルーツ狩りに行った経験自体は少ない。狩りに対する変態的なまでの偏愛、つい見境なくもぎ取りまくってしまうかもしれない不安、それらが人を誘うことを躊躇させていた。好きだからこそ、言い出せない、そういうあれである。そこで、ソロ活動の出番だ。


そもそも、変態的なまでに狩るのが好きなのであれば、さっさと一人で行けばよかったのだが、得てしてフルーツ狩りというものは、現地に行くまでが面倒くさい。そうそう近所(都内)には“狩り場”がないし、はるばる行くのだから、農園が開いているかどうか、時期的にお目当ての果物が狩れるのかどうか、狩れるとしたらどんなシステムなのか、を事前に細かく確認する必要がある。面倒だが、行く前に交通から開園時間まで電話で確認しないと、休園日だったなどの痛い目を見ることになりかねない。愛があれば何でも乗り越えられる、というのは嘘だ。愛があろうと、面倒くさいものは面倒くさい。

かくして、もろもろの手続きを経て、梨の王国、千葉県の農園・高代園にやってきた。梨と言えば鳥取のイメージだが、鳥取が日本一なのは「二十世紀梨」のみ。梨そのものの生産量は千葉が1位なのだそう。ちなみに、ここの農園に関しては、不定休なので事前の確認は必要だが、予約は不要、入園料は無料で、もぎ取った分だけ買い取り制だ。農園内でもいだ梨をそのまま食べることはできないものの、あとで試食はさせてもらえる。


今回狩るのは「新高(にいたか)」という品種。9月中旬~10月上旬頃の梨で、梨の中ではかなり最後のほうの品種である。

真下に引っ張ると来年の花が取れてしまうため、実を下から上にひっくり返すようにしてもぎとる。

▲農園のおじさんの指導を受けてからもぎとる。

▲農園のおじさんの指導を受けてからもぎとる。

▲まず、果実の下を持つ。

▲まず、果実の下を持つ。

▲上にクイッとヒネると、取れる。

▲上にクイッとヒネると、取れる。

狙うべきは、覆われている袋が破れそうなくらいに膨らんでいる実。袋がスカスカなものは、まだ成長途中、または成長が止まってしまった梨なのだそう。

▲もぎとる前に、たわわに実ってるかどうかをチェック。

▲もぎとる前に、たわわに実ってるかどうかをチェック。

▲もいで袋を剥くと……、

▲もいで袋を剥くと……、

▲大きな梨が。

▲大きな梨が。

▲完全に貸切状態でもぎとりまくる。

▲完全に貸切状態でもぎとりまくる。

めぼしい梨を見つけてはクイッと取り、と繰り返していると、持っていたカゴはあっという間に、

こうなった。

こうなった。

▲一見、タマネギっぽい。

▲一見、タマネギっぽい。

かくして、ものの30分ほどで、カゴの中身も、もぎとり欲求もいっぱいに満たされたのだった。もぎながら実感したことがある。一人でいれば、“一切の競争にさらされない”から、私はソロ活動が好きなのだ、と。


例えば梨狩りでは、もちろん互いにそんなつもりはないと分かっていながらも、一緒に来た友人が自分よりも良い梨をもぎとるのではないか。自分が、自分の意志で、この梨をもぎとるぞ、と決めた梨を、友人に微妙な梨だと思われるのではないだろうか。梨ひとつとっても、どうでもいいことをネチネチと考え込んでしまう性分なのである。これは、誰かと服を買いに行くことにも似ている。友人に服(梨狩り)のセンスがいいと思われたい。友人に良い服(梨)を先に買われたら少し嫌だ。ソロで活動する=メンタルが強い、などと思われがちだが、なんのことはない、小心者をこじらせたがゆえの、ソロ志向なのだ。


甘酸っぱく熟れた梨を試食しながら、そんなソロ活動のメランコリックな一面に思いを馳せた秋の一日だった。

▲梨狩り後、試食中。おいしゅうございました。

▲梨狩り後、試食中。おいしゅうございました。

梨狩りをソロで楽しむ4ヵ条

その1 ソロ活で「休園」は痛すぎる。事前に農園の開園時間から交通、システムまで念入りに確認すべし

その2 実っている果実の良し悪しはピンキリ。貪欲に良い果実を狩ろう

その3 意外とあっという間に狩り終わってしまうので、味わってもぎとろう

その4 競争社会を忘れたいなら、梨狩りはソロ活で

高代園
  • 所在地

    千葉県松戸市高塚新田532

  • 電話番号

    047-392-9134

  • 最寄駅

    秋山

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※本記事は2014年10月28日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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