第1回 絶品つまみと、薫り高い蕎麦に感激。「蕎麦 石はら」

▲おしゃれで居心地のいい蕎麦店が増加中。

▲おしゃれで居心地のいい蕎麦店が増加中。

ほんの十数年前まで、女性が一人でご飯を食べられるお店というと、おしゃれなカフェやなじみの定食屋、行きつけのバーなど、広い飲食業界の中でもごく限られた業態だったように思う。

それが今では、女性が気軽に入りやすい雰囲気の居酒屋やバル、立ち飲み、ビストロなどがあちこちに増え、さらには焼肉、ホルモン、ラーメンだって、堂々と楽しめる時代になった。

だけど、初めての店に一人で入るときは、誰でも緊張すると思う。


フードライターという仕事では、「下見(リサーチ)」と称して一人で飲食店を訪れることも大変多い。だけどいまだに、初めての店に一人で入るときは緊張する。メニューのポーションはどれくらいなのか、一人でもいろいろな種類を頼めるのか、他にも一人客が多い店なのか、お店の人は話しかけてくるタイプなのか…などなど。女性なら、誰しも経験があることではないだろうか。

だから、一人でも来店しやすいお店に出会うと、手帳にメモしたりスマホの電話帳に登録したりして、いざというときの駆け込み寺としてストックしている。職場の近くや自宅のそばに一人で食事ができるお店があると、本当に心強いものだ。


そんな一人ごはんの中でも、「蕎麦店で酒を飲む」という選択肢を選ぶのは、ひとりごはんの中でもややハードルが高いように感じる(実際に、私もそうだった)。

まず、店構えからして高級そう…。店内は男性客(オジサン)が多いイメージがあるし、蕎麦に至るまでのスマートなつまみの頼み方もよくわからないし…と、苦手意識を持っている人は少なくないのではないだろうか。

▲今宵は、蕎麦店でしっぽりと

▲今宵は、蕎麦店でしっぽりと

だけど、おいしいお蕎麦はもちろん、蕎麦店でしか味わえないおつまみや雰囲気は、ひとりだってぜひ体感してほしい。

とりわけ秋から冬にかけてのこれからの季節は、江戸の時代から蕎麦好きを虜にしてきた「新蕎麦」の時期。1年でもっとも状態のよい蕎麦を味わえるのだから、毎年、この時期が来るとワクワクする。


さらに、蕎麦店の一品料理が旧来と比べてますます魅力的になっているのも、蕎麦店飲みをおすすめしたい大きな理由。従来は、板わさ、卵焼き、そばがきなど、蕎麦店ならではの定番メニューに限定されるのが一般的だったが、最近では、季節の野菜を使った野菜の小鉢を出す店や、旬の魚介の刺身が格別美味い店など、一品料理で個性を発揮するお店が増えている。

香り高い蕎麦に、旬なつまみ、そして旨い日本酒。

この3拍子が揃ったら、日本人として来店しないのはもったいないというものだ。


そこで今回紹介したいのが、学芸大学の「蕎麦 石はら」。

▲学芸大学駅から徒歩3分

▲学芸大学駅から徒歩3分

ニューウェーブ蕎麦店の先駆けである松陰神社前の「石はら」の4店舗目としてオープンし、開業当初から「女性にやさしい店づくり」を掲げている。


カフェのようなモダンな店内はカウンター席が中心。

清潔感があり、女性一人でも入店しやすい明るい雰囲気。ガラス張りなので外から店内が見えるのも、安心して来店できるポイントだ。

▲「カリカリじゃことフルーツトマトのサラダ」(700円)。甘いトマトに気分もリフレッシュ

▲「カリカリじゃことフルーツトマトのサラダ」(700円)。甘いトマトに気分もリフレッシュ

「石はら」でまず堪能したいのが、定番メニューで50品以上、季節メニューも20品ほどと居酒屋顔負けの品ぞろえを誇る一品料理の数々。

中でもイチオシは、蕎麦店とは思えないほど新鮮で旨い季節の刺身。

有機野菜のサラダでリフレッシュしたら、季節メニューから旬のつまみを1、2品。季節メニューは、いつ訪れても「ここは和食店か!?」と思うほどの内容で、クオリティの高さに感激。ついつい頼みすぎて、蕎麦に至る前にお腹いっぱいになってしまわないようにセーブするのが辛いところ。

▲カウンターでゆったり飲みたい。「おつまみセット」800円

▲カウンターでゆったり飲みたい。「おつまみセット」800円

蕎麦の前に、軽く飲みたい。そんな時におすすめしたいのが、17品の中から2品を選べる「おつまみセット」800円。

板わさ、玉子焼き、湯葉刺しなど、「やっぱり食べたい」蕎麦店の定番おつまみをちょっとずつ楽しめるので、「もう少し飲みたいな」と言うときにも重宝する。

▲酒器による味の違いも、日本酒の楽しみの一つ

▲酒器による味の違いも、日本酒の楽しみの一つ

日本酒は、オリジナル銘柄の「石はら」(700円~)をはじめタイプの異なる15銘柄ほどが揃うが、女性に人気なのは3銘柄を少しずつ味わえる「飲み比べセット」800円。

お好みの銘柄があれば、指定して入れてもらうこともできるのが嬉しい。

▲濃密な香りと、みずみずしい食感にうっとり。「二八せいろ」(800円)

▲濃密な香りと、みずみずしい食感にうっとり。「二八せいろ」(800円)

そして、主役のそば。

専用の部屋で大切に管理し、鮮度を保ったそばの実の殻をむき、新鮮な状態のまま石臼で挽いて粉へ。毎年、5~7つの産地をブレンドし、香り豊かでコシのあるそばを毎朝、職人の手で打つ。

蕎麦の甘みがふわりと漂い、しなやかなコシのそば。

その味を引き立てるそばつゆは、指宿産の本鰹節や、天草産の焼きあご、利尻産昆布などの厳選した素材を使い、2日間寝かせたもの。

だしの風味豊かなそばつゆとともに手繰ると、まさにこれぞ専門店とうなるおいしさ。

つまみもおいしいけれど、やっぱり蕎麦店の真髄はここにあり。これを食べるために来たのだなぁ、と納得する。

▲やわらかな豚肉がジューシー。「豚肉と野菜のつけそば」1050円

▲やわらかな豚肉がジューシー。「豚肉と野菜のつけそば」1050円

また、シンプルなせいろだけでなく、しらすおろしそば、梅じそ汲み豆腐そば、豚肉と野菜のつけそばなど、具だくさんのアレンジそばも女性に人気。

オリジナリティのあるそばが通年楽しめるのも、通いつめたくなる理由の一つ。


さらに特筆すべきは、店じまいが早い慣習が残る蕎麦業界にあって、「石はら」のラストオーダーは23時半。

蕎麦店としてだけでなく、バーとして手軽にお酒を飲むのも可能というのが素晴らしい。

残業で遅くなってしまった日にも温かく迎えてくれる、心強い存在として覚えておきたい優良店だ。

「石はら」を楽しむための3か条

その1 カフェのように居心地がよく、一人でのんびり過ごせる

その2 注文に迷ったら、とりあえず「おつまみセット」と「飲み比べセット」を!

その3 シンプルにせいろで〆るもよし。お好みのオリジナルそばで〆るもなおよし

蕎麦 石はら 学芸大学店
  • 所在地

    東京都目黒区鷹番2-16-14

  • 電話番号

    03-6452-4016

  • 最寄駅

    学芸大学

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