レストラン巡り歴25年以上のグルメライターがナビゲート!
グルメライターの道明寺さくらです。25年以上、東京都内のレストラン巡りを続ける私が、今回は「都内でモロッコ料理を食べるならココ!」という東北沢のレストランをご紹介します。
今日も店舗にモロッコ製のランプが灯る/エンリケマルエコス
地中海とジブラルタル海峡に挟まれスペインの南に位置する、モロッコ王国。アフリカ大陸北部にありながらヨーロッパにも近いその異国情緒豊かな国は、お料理も、地中海料理やアラビア料理などのさまざまな文化の影響を受け、エキゾチックな魅力に溢れています。しかしまだ日本では、本場のモロッコ料理が楽しめるお店は決して多くはありません。
そんなモロッコに魅せられ現地に住み、言葉を覚え、そして本場の家庭料理を学んだ女性店主の作るモロッコ料理店が今回ご紹介する「エンリケマルエコス」です。世界的に有名なグルメ本の東京版にモロッコ料理店としては初めて掲載されたお店で、本物のモロッコの味を求めて各地からお客さんが足を運びます。
しかも東北沢駅から徒歩1分という好立地ながら、ちょっと隠れ家的な雰囲気のかわいいお店。テラコッタの床と青い植木鉢、そして真っ白な外観と、入り口に設置されたモロッコ製のライトが目印です。
厨房を囲むように設置された10席ほどの店内。カウンターの上部にもまたモロッコ製のライトが配され、異国情緒豊かな明かりが灯れば営業がスタートです。
モロッコの本場のレシピで作る絶品の「クスクス」
モロッコ料理ってどんなお料理?と、疑問に思う方も多いと思いますが、代表的なメニューの一つがこの「クスクス」。クスクスは粒状の小さなパスタで、日本人的な感覚でいえばご飯のようなもの。クスクスなくしてモロッコ料理は語れません。クスクスの独特な匂いが苦手という方もいるかもしれませんが、エンリケマルエコスのクスクスはふっくら繊細。臭みなんてありません。
店主によれば「クスクスは蒸すもの」だそうで、牛肉などでスープを作る際の専用鍋で1時間以上かけて蒸していくのだとか。だから食べたときに、ふかふかのやさしい口当たりの香り良いクスクスができあがるのです。
野菜を大きくカットするのもモロッコ料理の特徴です。食べ応えがあるし野菜本来の味わいも楽しめます。同店のクスクスもモロッコ料理の特徴を反映し、大きくお野菜をカットしています。スパイスやハーブで味付けをしていますが、スパイスを使っているのに強い刺激もなく、実は私たち日本人にとっても食べやすいメニューなんです。
“お目当て”はコレ!な代表的メニュー「ハリラ」
もう一つのモロッコの代表的なお料理といえば「ハリラ」。日本のお料理でいうとお味噌汁のようなもので、モロッコ料理好きはわざわざこれを食べに来るほど代表的なお料理だそうです。
少しオレンジっぽいのは、トマトをベースに作っているから。ひよこ豆やレンズ豆、ショートパスタを入れ食感を出し、小麦粉で軽くとろみをつけています。
同店のハリラは、牛肉の出汁がベースとなっているのでコクはありますが、食べた瞬間ふわっとトマトの香りとやさしい酸味が広がります。豆が入っているので、トマトの酸味もマイルドになるのかもしれません。またターメリックなどの香辛料やコリアンダーなども使っているので、余韻が長い。確かにお味噌汁みたいな感じで食べ飽きず、毎日でも食べたくなるような美味しさでした。
モロッコ料理に合うモロッコのドリンクも
「エンリケマルエコス」では、モロッコ料理にはモロッコのワインを合わせて欲しいということで、モロッコワインもラインナップ。これならば、モロッコ料理が存分に楽しめますね。
食後にぜひ飲んで欲しいのがミントティーです。スパイスなどの味を流してくれるとともに、ミントでスッキリします。現地で購入したというこんなポットとグラスで出てくるので、雰囲気も満点。最後のお茶はぜひこのミントティーをチョイスしてみてくださいね。
「エンリケマルエコス」では、現在月替わりのコース8,800円のみを提供していますが、ハリラとクスクスは定番料理なのでほぼラインナップされているとか。東北沢で、エキゾチックでヘルシーなモロッコ伝統料理をぜひ召し上がってみてください。
【閉店】エンリケマルエコス
所在地:東京都世田谷区北沢3-1-15 1F
電話番号:03-3467-1106
最寄駅:東北沢
※こちらのお店は閉店しました。
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※本記事内の情報は2022年10月18日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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