【おでかけ時のポイント】

・居住地やおでかけ先の都道府県の要請に従って行動しましょう

・体調に不安を感じるときは外出を控えましょう

・なるべく少人数で空いている時間に行きましょう

・周囲の人との距離をできるだけ保つようにしましょう

・マスクを着用し、手洗いは小まめに行いましょう

“究極の地産地消”を目指すイタリアン/オステリア エノテカ ダ・サスィーノ

▲店名の「サスィーノ」は、オーナーシェフのイタリアでのあだ名だったそう

▲店名の「サスィーノ」は、オーナーシェフのイタリアでのあだ名だったそう

弘前の中心部、弘前公園から徒歩約10分の路地裏に「OSTERIA ENOTECA DA SASINO(オステリア エノテカ ダ サスィーノ)」はあります。同店の料理を目当てに全国から足を運ぶ人も少なくないほど、知る人ぞ知るイタリアンの名店です。

▲約1.5haの自社のブドウ畑

▲約1.5haの自社のブドウ畑

オーナーシェフの笹森通彰(ササモリ・ミチアキ)さんは弘前出身。東京のイタリア料理店を経て、2001年よりイタリアで修行し、2003年に30歳で同店をオープンさせました。人気の理由は、伝統的なイタリア料理へのこだわりはもちろん、食材までもとことん自分でつくってしまうこと。自社農園では料理に使う野菜の数々のほか、10数年前から始めたというワイン造り用のブドウも栽培しています。

▲オーナーシェフの笹森さん

▲オーナーシェフの笹森さん

そんな笹森さんが近年力を入れているのは、自家製ワインとの最高のマリアージュを楽しめる料理の開発。食材から自分で育て、素材の味を生かした料理とワインを生み出すという自給自足の日々は楽しみでしかないと言います。

▲この日のアミューズ(右下から時計回りに、ハーブ野菜のコンソメスープ、クジラのカルパッチョの自家製チーズとキャビアのせ、自家製生ハムにポテトのリーフ)

▲この日のアミューズ(右下から時計回りに、ハーブ野菜のコンソメスープ、クジラのカルパッチョの自家製チーズとキャビアのせ、自家製生ハムにポテトのリーフ)

メニューは「おまかせコース」(16,280円)一種のみ。

岩手の民芸品・南部鉄器の黒いお皿で提供されるアミューズから、食材へのこだわりが感じられます。使われているチーズやハムは、笹森さん自らが仕込んだ自家製。上品でまろやかな舌触りのコンソメスープにも、自社農園で栽培したハーブ野菜のうま味が凝縮しています。どの料理も味わい深く、これから始まるコース料理の期待値をさらに高めてくれます。

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この日、白ワインに合わせる料理として登場したのは「とげくり蟹と布海苔の冷製パスタ」。カニとフノリの塩気がドライトマトの酸味と見事に絡まり、美味しさが口いっぱいに広がります。まさにさっぱりとした口当たりの白ワインとのマリアージュを楽しめる一品。自社畑から造られたワイン「弘前マルヴァジア 2020」との相性はバツグンでした。

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赤ワインと合わせるメインは、五所川原市金木町(ゴショガワラシ・カナギマチ)産の馬肉と自家製の春野菜が添えられたスペシャリテ。炭で焼かれた馬肉はほのかに香ばしく、しっかりとした口当たり。脂っこくもなく肉本来のうま味が味わえます。自社畑で造られたワイン「弘前ネッビオーロ 2019」との相性はもはや言うまでもありません。

 

何故このような地産地消のレストランが弘前にあるのでしょうか。笹森さんが語る理由はただ一つ。弘前という土地でしか生み出せない料理を提供したいから。全国から人が集まることも理解できる、ここにしかない「美味しさ」が同店にはありました。

OSTERIA ENOTECA DA SASINO(オステリア エノテカ ダ サスィーノ)

所在地:青森県弘前市本町56-8

電話番号:0172-33-8299

定休日:日曜

地元の生産者の思いを余すことなく料理にするフレンチの名店/レストラン山崎

▲弘前公園から徒歩10分ほどの繁華街にある

▲弘前公園から徒歩10分ほどの繁華街にある

絶対に栽培不可能といわれた無農薬のリンゴ“奇跡のリンゴ”をご存じでしょうか? 今ではなかなか手に入れることができませんが、弘前市内のフレンチレストラン「レストラン山崎」では、そんなリンゴを使った「奇跡のりんごフルコース」(5,500円)を楽しむことができます。

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オーナーシェフの山崎隆(ヤマザキ・タカシ)さんは“奇跡のリンゴ”の生産に成功した木村秋則(キムラ・アキノリ)さんと旧知の仲。山崎さんは木村さんとの出会いによって、食の安全や安心、生産者への感謝の気持ちなどを学ぶ機会が増えたと話します。

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店の看板メニューでもある「奇跡のリンゴの冷製スープ」にはこんなエピソードがあります。スープが完成した当初、木村さんにも食べてもらったものの「おいしい」とは言ってもらえなかったそう。山崎シェフはその後も改良を加え、ある答えにたどり着きます。それは“リンゴそのもの”をスープにするというコンセプトでした。


リンゴそのものを丸ごと味わってもらうため、スープの上にのっているのはリンゴの芯や皮などをくだいたパウダー。捨てていた部分すらも料理に活用し、生産者への感謝の気持ちを形にしています。改良されたスープを飲んで「おいしい」と言った木村さんは、そんな山崎さんの思いに応えるかのように冷製スープ用のリンゴ畑を新しく作ったそうです。

▲スモークサーモンとリンゴの彩り

▲スモークサーモンとリンゴの彩り

自家製スモークサーモンに季節の野菜が添えられた一皿にも、短冊切りにされた“奇跡のリンゴ”がトッピングされています。目をも楽しませる美しい盛り付けに心が躍り、いぶされたサーモンの程よい香りに食が進みます。“奇跡のリンゴ”は小さいながらもしっかりとした味わいで、料理のアクセントとして十分に存在感がありました。

▲青森シャモロック胸肉 奇跡のりんご果汁蒸し

▲青森シャモロック胸肉 奇跡のりんご果汁蒸し

青森シャモロックを贅沢に使用したメインは、リンゴ果汁たっぷりのソースが特徴。リンゴの甘みが鶏肉やフォアグラを包み込み、まろやかな味わいに仕上がっています。一見するとコッテリしているようですが、しつこくはなく、ほんのりとしたリンゴの酸味が鼻を抜けます。こんなソースは地元でもなかなか味わえません。

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コースの〆は、“奇跡のりんご”を使ったアイスクリームやリンゴかりんとうなどのデザートたち。ドリンクにもリンゴ紅茶が提供されるなど、最後までリンゴ尽くしのフルコースには、地元食材と生産者へのリスペクトを惜しまない山崎さんの人柄がにじみ出ているような気がしました。青森のリンゴを使った料理を味わいに、是非訪れてみてください。

レストラン山崎

所在地:青森県弘前市親方町41

電話番号:0172-38-5515

定休日:月曜(繁忙期除く)

40年以上地元で愛され続ける会席料理店/おまかせ料理 すゞめのお宿

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最後に紹介するお店は、弘前の繁華街・鍛冶町(カジマチ)から少し離れた住宅街にある和食店「おまかせ料理 すゞめのお宿」。お店の門構えからは高級料亭のような敷居の高さを感じますが、いざ店内に入るとカウンター席やテーブル席で構成された、親しみやすい空間が広がります。

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店名の冠に「おまかせ料理」とある通り、同店には一品メニューがありません。昼も夜も基本的には会席コースのみ。店主の外崎義彦(トノサキ・ヨシヒコ)さんは、弘前で40年以上も店を続けており、その一貫したスタイルで地元の高い支持を受けています。

 

今回注文したのは、限定メニューの「あわびコース」(6,600円)。外崎さんによると、開業20周年を迎えた2001年の冬に、今まで支えてくれたお客さんへ恩返しの気持ちを伝えたいという思いから提供したのが始まりだったとのこと。恩返しの気持ちは店名の由来でもある昔話「すずめのお宿」にも通じています。現在はクチコミでうわさが広がり、メニュー表には掲載されていないものの3日以上前から予約すれば食べられる人気コースになっています。もちろん、地元民でなくともオーダーできるのでご安心を。

▲左は太刀魚の南蛮漬け、右は自家製寄せ豆腐の無添加ウニ添え

▲左は太刀魚の南蛮漬け、右は自家製寄せ豆腐の無添加ウニ添え

先付けとして出てきた2品。さわやかな酸味が広がる太刀魚の南蛮漬けと、濃厚さが引き立つウニとの対比がまさに職人芸。プリプリの食感を楽しめるウニは、毎朝市場から直接仕入れているとのこと。外崎さんの食材を見極める審美眼の確かさをうかがえます。

▲クセになるような濃厚なソース。アワビが食べる海藻によってソースの色も変わるんだとか

▲クセになるような濃厚なソース。アワビが食べる海藻によってソースの色も変わるんだとか

コースのメインともいえる「アワビのステーキ」には、和食店なのにパンが添えられています。外崎さんの自信作であるアワビの肝の特製ソースを、最後まで味わってもらうためなのだとか。リピーターがパンを持ち込み始めたことがきっかけで、お皿に添えるようになったのだと言います。お客さんのニーズをくみ取り、サービスを向上させていく店の特徴を象徴するようなエピソードです。

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こちらは、お口直しとして提供された「くずきりとカキの酢の物」。ミョウガを絡ませ、自家製のポン酢をかけていただきます。濃厚なアワビの味わいが残る口の中を、ポン酢の酸味がさっぱりとリセットさせてくれます。くずきりとカキはのど越しが良く、満腹でもスルスルと食べられてしまいます。外崎さんによると「日本料理は五感を楽しむ料理であり、のど越しは音を味わうもの」なのだとか。深いですね。

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この日の〆は、「ゆず入りのチーズケーキ」。和食店なのにチーズケーキかと驚きましたが、食後の満腹感をすっきりさせる一品なのだとか。丁寧に作られた料理の数々から、外崎さんの腕とお客さんへの気配りがひしひしと感じられるような、贅沢なひとときでした(アワビのステーキ以外は仕入れの状況によってメニューが異なります)。

 

「すゞめのお宿」では、地酒の豊富なラインアップも自慢。席ごとの食事の進み具合や楽しみ方を考慮し、料理を提供するタイミングをしっかりと図ったサービスにも心地よさを感じます。「当たり前のことをしているだけ」と謙遜する外崎さんですが、40年間実直にサービスを続けているその姿勢こそが、人気店として地元に愛される秘訣なのかもしれません。

おまかせ料理 すゞめのお宿

所在地:青森県弘前市桶屋町55-4

電話番号:0172-35-8584

定休日:日曜(月2回不定休あり)

この春夏は、青森の食と文化の魅力が詰まった弘前へ

▲2018年の「弘前さくらまつり」の様子

▲2018年の「弘前さくらまつり」の様子

現地在住ライターが選ぶ、弘前で絶対に訪れたい美食の名店はいかがでしたか?

弘前は食だけでなく、観光の見どころも豊富です。例えば春には、日本一ともいわれる弘前の桜が見ごろを迎えます(「弘前さくらまつり」は2022年4月23日~5月5日開催予定)。夏になると、今年で300年の節目を迎える「弘前ねぷたまつり」も開催されます(2022年の開催時期は未定)。さらに通年で行えるフォトジェニックな洋館巡りなど、その楽しみ方はさまざま。今回語り尽くせなかった美食の名店や、ディープな食のスポットも沢山あるので、自分だけの楽しみ方を探しに弘前へぜひお越しください。

情報提供/青森県

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2022年03月25日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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