東京にもあった!長崎の「平和祈念像」/三鷹市・北区

長崎の「平和祈念像」は東京にもあった!8月9日は「長崎原爆の日」_440928

8月9日は長崎原爆の日。1945年8月9日、長崎市に原子爆弾が投下され、多くの人が犠牲となりました。長崎市では毎年この日、犠牲者の冥福を祈り、平和への誓いを新たにするための平和祈念式典が開催されていますが、会場となっている平和公園にある「平和祈念像」が、実は東京にもあることをご存知でしょうか?


まずは、東京都三鷹市の「仙川平和公園」。こちらの公園はもともと仙川公園という名前だったのですが、2020年に戦後75年の節目として名称が変わりました。

長崎の「平和祈念像」は東京にもあった!8月9日は「長崎原爆の日」_440929

像の右手は原爆、左手は平和、顔は戦争犠牲者の冥福を祈っている姿を表現しているそうです。

長崎の「平和祈念像」は東京にもあった!8月9日は「長崎原爆の日」_440930

続いて、東京都北区の王子駅近くにある「北とぴあ」前。こちらにも小型の「平和祈念像」が鎮座しています。

長崎の「平和祈念像」が東京にある理由を探しに/井の頭自然文化園

▲井の頭恩賜公園

▲井の頭恩賜公園

なぜ、東京にも長崎の「平和祈念像」があるのか。その理由は、制作者の方にありました。


制作者は、長崎県出身の北村西望さん(1884~1987)。北村さんは、井の頭恩賜公園の一角にある「井の頭自然文化園」にアトリエを構え、そこで制作に励んだそうです。

長崎の「平和祈念像」は東京にもあった!8月9日は「長崎原爆の日」_440932

井の頭自然文化園には、北村さんの「アトリエ館」や「彫刻館」があり、102歳で亡くなるまで制作された多くの作品が展示されています。中でも、天井ギリギリの高さまである巨大な「平和祈念像」の原型は迫力があり、一見の価値があります。


ところで、北村さんは制作を依頼された時、「記念碑」ではなく「祈念像」とすることにこだわったそうです。そこには、原爆を投下された長崎のみならず、時代や場所を越え、世界中の人に平和を祈念してほしいと願う、北村さんの強い思いが込められているのではないでしょうか。


東京にもある「平和祈念像」。平和への祈りを胸に、みなさんもぜひ会いに行ってみてください。

平和祈念像(三鷹市)

所在地:東京都三鷹市新川6-7-1 仙川平和公園内

最寄駅:三鷹


平和祈念像(北区)

所在地: 東京都北区王子1-11-1 北とぴあ前

最寄駅:王子

井の頭自然文化園
  • 所在地

    東京都武蔵野市 御殿山1-17-6

  • 最寄駅

    吉祥寺

  • 電話番号

    0422-46-1100

  • 備考

    ※「平和祈念像」は彫刻館のA館に展示

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2022年08月09日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※本記事中の金額表示は、税抜表記のないものはすべて税込です。