「今年の夏は大勢でキャンプに行って、僕が焼いたブロック肉をみんなに振る舞いたい」
―映画にドラマに大活躍中の向井 理さん。オフの日は、都会でも自然あふれるエリアに出かけることが多いそう。
「天気がいい日は、横浜のみなとみらいの方によく行きますね。海や公園があるのでぷらっと散歩したり、ゆっくりと食事をして楽しんでいます。都内だと表参道。人が多いですけど、原宿方面に向かうと代々木公園がありますし、代々木上原の方まで行けばすてきなカフェや雑貨屋さんなどもあるので気に入ってます。
あと谷根千(谷中・根津・千駄木)辺りも気になるけど、あまり行く機会がないので、今度ゆっくり散策したいですね。
それから夏といえば、夏祭り。江戸川区の金魚祭りというお祭りがずっと気になっているんです。江戸の風流も感じますし、今年こそは行ってみたいですね」
―ほかにも向井さんにとって、都内で思い出深いエリアだというのが渋谷。
「渋谷は、学生時代から、このお仕事を始めたばかりでお金が無かったときまで、バーテンダーのアルバイトで通ってました。バイト後の早朝、電車で寝過ごしてしまい、何時間経っても家に辿り着かないことがしょっちゅうで(笑)、懐かしい思い出です」
―向井さんが、最近ハマっているというのが焼肉。
「もともと焼肉は大好きですが、以前CMのお仕事で、岩みたいに大きなブロック肉を焼くというシチュエーションがあって、それ以来、さらにハマってしまいました。撮影用にすごく上等なお肉を用意していただいたんだと思いますが、それがあまりに美味しくて(笑)。最近は、近所で安くて新鮮なブロック肉を買って食べました。新鮮なお肉であれば、焦げない程度に焼くだけで、誰でも簡単においしく出来上がるんですよ。お店で食べるよりも安くすみますし、ちょっと贅沢な気分になるのでおすすめです(笑)」
―そして今夏、プライベートでやりたいことがあるという。
「キャンプをしたいですね。小規模でしかやったことがないので、なるべく広い場所で大人数でにぎやかにやりたいです。バーベキューもして、それこそブロック肉を焼いて食べたい。屋外で食べるとまた一層、美味しく感じますよね」
「作品を通して、祖父母の夫婦愛、家族愛に触れて、自分の家族への思いが強まりました」
―映画『いつまた、君と ~何日君再来~』は、向井さんの祖母・朋子さんの半生記。向井さんが大学生のときに、朋子さんの手記をまとめ直し、朋子さんの卒寿(90歳)のお祝いとして、家族や親戚と自費出版をして贈った本が原作となっている。
向井さん自らが企画し、7年の歳月をかけて映像化した意欲作。映画化のきっかけは?
「このお仕事を始めて10年以上が経ち、いろいろな作品に出させていただく中で、祖母の手記のことを、あるときふと思い出したんです。
小説を読むと頭の中でそれが映像化されると思うんですけど、その延長線で、客観的に見て映画にしたら良い作品になるだろうなと思いました。自分の家族の話が映画になったらいいなという感じではなく、単純に作品として見てみたいと思ったのがきっかけですね」
―本作の脚本を手掛けた山本むつみさんの存在も、映画化への背中を押した理由の一つだとか。
「最初に原作を渡したのが(山本)むつみさん。むつみさんは、僕が出演させていただいた連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』も手掛けていて、その打ち上げのときに祖母の手記の話をさせていただきました。『ゲゲゲの女房』と時代背景が同じで、戦後の厳しい時代を貧乏ながら生き抜き、今、絆の強い家族があるという、物語の骨格も似ていると思ったんです。
あと何より、むつみさんの書く脚本が本当に素晴らしい。毎回いただく台本が、読み物としてもおもしろくて。映画化するならむつみさんに書いてもらいたいという思いが最初からありました」
―今回は、企画者として、また俳優としても携わっている。今までの作品との違いは?
「一つの作品に参加させていただいた感覚なので、演じる上ではこれまでと変わらないです。ただ企画に関わった分、『苦労』がプラスされています。企画や製作は今後二度とすることはないと思います(笑)。もちろん今回のように作品にしたいと思う事があればあるかもしれませんが、現状は企画や製作として携わるのは考えていないですね」
―本作に携わったことで、何か変化はあったのだろうか?
「夫婦のどちらかが亡くなって何十年と経過しても、相手を思える関係性は羨ましいなと思います。貧乏でも誠実に一生懸命生きていれば、幸せな夫婦や家族ができるんだなって。映画ではなく実際の、僕の叔父や母も家族を大事にしていますから、それはきっと祖父母の影響でしょうし、それがちゃんと受け継がれていると思うとなんか嬉しいですね。それから、子供が憧れる親でありたいと、改めて思うようになりました。そういう意味でも貴重な経験をさせていただいたと思います」
photo:Megrim Uchiyama、Styling:Yukari Toyama、Hair&Make-up:Shinichiro(Ikedaya)、text:Kei Osawa
向井 理(むかい・おさむ)
1982年2月7日生まれ。神奈川県出身。
2006年俳優デビュー。2010年にNHK朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』に出演するなど、話題作に立て続けに出演。その後、多くのドラマや映画で活躍している。最新作ドラマ「アキラとあきら」(WOWOW)が7月9日(日)より放送開始。
映画『いつまた、君と ~何日君再来~』
ある日突然、病に倒れた祖母・芦村朋子に代わり、孫の理が祖母の手記をまとめることに。そこに書かれていたのは、戦中・戦後を生きてきた祖母・朋子と祖父・吾郎の波乱の歴史と夫婦と家族の愛の物語だった…。
6月24日(土)より、TOHOシネマズ新宿 ほか全国ロードショー。
出演:尾野真千子、向井 理 ほか。配給:ショウゲート
©2017「いつまた、君と ~何日君再来~」製作委員会
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※本記事内の情報は2017年06月23日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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