土曜の夜は開放的な気分で夜更かししたくなるもの。いつもとちょっと違う雰囲気を味わいたい気分なら、日本の伝統文化を楽しむことができる、落語を聞きにいってみてはいかがでしょうか。 毎週土曜21:30から23:00まで開催している新宿末廣亭の「深夜寄席」なら、ワンコインで観ることができるので、落語初心者にも気軽に楽しむことができるのでおすすめですよ。

そもそも寄席って?


寄席とは、一年中落語を楽しめる場所のこと。また、落語だけでなく「色物」と呼ばれる、講談、漫才、漫談、音曲、手品、曲芸など、バラエティーに富んだ芸も見ることができます。
チケットの販売はほとんどが当日券のみ。事前に予約する必要はなく、もちろん服装も普段着でOK。出かけたついでに、気軽に立ち寄ることができるんです。

夜の繁華街に現れる笑い処、新宿末廣亭


東京メトロ、新宿三丁目駅C4出口から徒歩1分、飲食店が並ぶ末広通りにある「新宿末廣亭」。明治30年創業と長い歴史を持つ、落語定席の一つです。定席とは、ホールなど貸し劇場ではない落語の専用劇場のようなもので、現在では全国に5カ所しかない貴重な場所です。


▲末広通りの入口で噺家さんの看板がお出迎え。気分が高まります。


▲木造の建物は、昔ながらの粋な雰囲気。


落語家には、真打ち・二ツ目・前座・前座見習いという階級があります。そのなかでも深夜寄席では、“二ツ目”と呼ばれる若手の噺家(はなしか)だけで形成される、いわば勉強会のようなもの。入場料はなんと、500円!その価格の手軽さがゆえ、開演前は毎回行列ができ、立ち見客もでるほどの大盛況ぶり。チケットは当日券のみで、全席自由席。大人気につき、座って観たい場合は、開演1時間前に並び始めることをおすすめします。


▲あいにくの雨にもかかわらずこの行列。いつもはもっと長い行列ができるのだとか。


▲チケット販売や列の整備、もぎりなども出演者の皆さんや、若手の噺家さんが行ってくれます。


▲1回の公演で4人の噺家の噺を聴けます。


▲深夜寄席は1階のみの使用となっており、座席は全部で197席。


▲左右には座敷席も。座敷で見る落語も雰囲気があっていいですね!


館内は明るく、木造の作りがどことなく江戸な雰囲気が漂っており、居心地が良いです。
開場すると客席はみるみる人で埋まっていき、会社帰りと思われる男女のグループや、20代のカップル、20代前半と思われるおしゃれな青年などなど。一人客も多いので、ソロ活初心者でも入りやすいです。
そして意外だったのが、館内での飲食と、途中入退がOKということ!(ただしお酒はNG)
お菓子やお弁当を食べながら開演を待つ人の姿も見られ、また、開演してからもどんどんお客さんが入ってくるため終始ガヤガヤとした賑やかな空間です。
日本の伝統文化を楽しむというと、なんとなくお固いルールがありそうですが、とっても自由!予想以上にリラックスしていられますよ。

江戸時代にタイムスリップ、小粋な笑いの世界がスタート!

 

▲会場は爆笑の嵐。周りなんて気にせずに、心行くまで笑いましょう!


太鼓の音とともにいよいよ開演。
まず本編が始まる前に、“マクラ”と呼ばれる、本編に関係のある世間話で会場を温めてくれます。このマクラ、本編の伏線になっていたり、本編に出てくる難しい言葉をさりげなく説明してくれたりするので、しっかり聞いておきましょう。自身の体験談などを交えたマクラで会場は大盛り上がり!
会場が温まったところで本編スタートです。演者さんが一人で座って演じているはずのなのに、仕草や表情、声色の違いで、そこに何人もの登場人物がいるみたい! 場面が目に浮かぶようで、どんどん引き込まれていきます。最初はフフっと控えめに笑っていた私ですが、気がついたら、手を叩きながら大笑いしていました(笑)。噺家さんの圧倒的な話術に引きこまれ、江戸にトリップしたかのような時間を楽しめました。


▲「やかん」を披露してくれた柳家緑太さん。テンポの良さに笑いが途絶えません!


昔の言葉が出てきてわかりにくかったりするのかな? なんて心配をしていたのですが、聞きなれない言葉も、本編を聞いていればその全容がわかるようになっています。「昔の言葉が出てきて本編の意味が分からなかった」なんてことは全くありませんでしたので、ご安心を。
最初から最後まで笑いっぱなしの1時間30分でした!

期待のホープ、柳家緑太さんが語る深夜寄席の魅力


今回は特別に、出演者の『柳家緑太さん』にインタビューを受けていただきました!


▲柳家緑太さん。こんな端正なお顔立ちの噺家さんだと、女性ファンが多そう…!


緑太さんは、2009年に落語家を目指し柳家花緑さんに入門、2014年11月に二ツ目に昇進した期待のホープです。高座の上では貫禄が感じられる、堂々とした勢いのある噺に、顔が痛くなるぐらい笑わせていただきました! そんな緑太さんに深夜寄席の魅力を伺います。
「深夜寄席は、立地や時間帯、値段の面でも、若い方や、初めて落語を見てみようかな?という方にぴったりだと思います。肩を張らずに、気軽に楽しんでください。
演者は全員“人の前で話す”ことに飢えた若手たちです。粗削りかもしれませんが、若手にしかないハングリー精神溢れる落語を楽しんでもらえます。若手だからこそできるエネルギッシュな落語をぜひ堪能して下さいね」
と、とっても爽やかにお話して下さいました! 


▲左から、柳亭市童さん、柳家緑太さん、柳亭こみちさん、柳亭市楽さん。笑いの時間をありがとうございました!



<まとめ>

雰囲気抜群の新宿末廣亭で、今まで体験したことのなかった粋な休日を楽しめました。土曜の夜なので、次の日のことを気にせずに、思う存分楽しめるのもいいですよね。仕事の疲れや日々のストレスは笑いと一緒にふきとんで、とてもリフレッシュできました。
自由な雰囲気の寄席は、一人だからこそ周りを気にせず笑いの世界にどっぷりはまれます!
まだ行ったことのない方は、是非一度、その小粋な落語の世界を覗いてみてはいかがでしょうか。


ライター:石部千晶(女子部JAPAN(・v・))


新宿末廣亭

東京都新宿区新宿3-6-12
TEL 03-3351-2974
深夜寄席 毎週土曜 21:30~23:00
スポット詳細はこちら

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※本記事内の情報は2015年12月22日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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