アクセス至便!登山者数世界一といわれる山/高尾山

高尾山


まずご紹介するのは、『ミシュラン・グリーン・ガイド・ジャポン』にも三つ星として掲載され、登山者数世界一といわれる「高尾山」。八王子市にある、標高599mの低山です。日本一の急勾配を上る片道6分のケーブルカーや片道12分のリフトもあり、山歩きの未経験者でも安心して楽しめます♪

アクセスがバツグンに良く、新宿駅から最寄り駅の高尾山口駅まで1時間弱、登山口やケーブルカー乗り場の清滝(キヨタキ)駅まで徒歩5分と実に便利。駅に着いてすぐに登山を始められる貴重な山です。


高尾山


最もポピュラーなコースは、中腹にある「高尾山薬王院」を経由する1号路。登山口から3時間強で往復できて、ケーブルカーやリフトを使えば片道50分ほど短縮できます。

清滝駅前広場 → 金比羅台 → 展望台 → さる園 → たこ杉 → 浄心門(山門) → 薬王院 → 高尾山頂

途中には展望台やさる園、茶屋、土産物店などがあって賑やか。根が曲がりくねった「たこ杉」など、フォトスポットもたくさんあります。


高尾山


より山らしい雰囲気を味わいたいという人には、高尾山唯一の吊り橋がある4号路がオススメ。浄心門で1号路から分岐するコースで、ブナやモミの木が生い茂っています。

低山ですが山頂は開けていて、展望台からは富士山や丹沢の山々を眺められますよ。山頂にも食事処や売店がありますが、ハイシーズンは混むのでお弁当を持参すると良いでしょう。帰りは違うコースで下山するのもオススメです。


高尾山
所在地:東京都八王子市高尾町
電話番号:042-649-2827(八王子観光コンベンション協会)
※ケーブルカー、リフトについては高尾登山電鉄公式サイトをご確認ください
所要時間の目安:1号路/上り100分、下り80分
最寄駅:高尾山口




清涼感あふれる周遊路を散策♪/御岳山

御岳山


続いてご紹介するのは、青梅市に位置する標高929mの「御岳山(ミタケサン)」。山頂に神社があり、元旦には初日の出を見に多くの参拝客が訪れます。8月に見頃を迎えるレンゲショウマの群生地として、またムササビが多く生息する山としても知られています。

初心者ならケーブルカーで山頂付近まで上り、神社を参拝してから周遊路を散策するのが定石。山頂近くにそびえたつケヤキの巨木は国の天然記念物!必見ですよ。


御岳山


ケーブルカー御岳山駅 → 御岳ビジターセンター → 武蔵御嶽神社(山頂) → 長尾平 → 七代の滝 → ロックガーデン → 綾広の滝 → ケーブルカー御岳山駅

多くの見どころを巡っても4時間程度でまわれるハイキングコースです。最大の魅力は、ロックガーデンと呼ばれる約1.5kmの沢沿いのエリア。苔むした岩の間を澄んだ水が流れ、清涼感たっぷり♪マイナスイオンを浴びてリフレッシュできますよ。


御岳山

▲ロックガーデンへ向かう途中にある「七代(ナナヨ)の滝」


時季によっては、ケーブルカーの駅周辺でヤマメやイワナの塩焼きを売っています。山中でいただく渓流魚の塩焼きは、ほっぺたが落ちそうな美味しさ♪ 御岳山ならではの絶品グルメ、見かけたら是非味わってみて。


御岳山
所在地:東京都青梅市御岳
電話番号:0428-24-2481(青梅市観光協会 月~金8:30〜17:15)
所要時間の目安:御岳山ハイキングコース/上り110分、下り120分
※ケーブルカーについては御岳登山鉄道公式サイトをご確認ください
最寄り駅:御嶽
※駅からはバスで約10分「ケーブルカー滝本」下車




広々とした山頂でパノラマビューを満喫!/陣馬山

陣馬山


高尾山や御岳山で山歩きに慣れてきたら、高尾山の西側に位置する標高855mの「陣馬山(ジンバサン)」に挑戦してみて。

東京都八王子市と神奈川県相模原市にまたがっていて、どちら側にも登山道が整備されています。東京側は、縦走路を除けば新ハイキングコースの一択。リフトやケーブルカーはなく、途中に急勾配もありますが、バス停から登山口までを含めても往復3時間程度と短時間で山登りが楽しめます。


陣馬山


陣馬高原下 → 陣馬登山口 → 陣馬山頂

陣馬山の魅力は、なんといっても眺望の素晴らしさにあります。広々とした山頂には巨大な白馬像と3軒の茶屋があり、低山ながら360°の展望は爽快♪疲れが吹き飛びます。晴天時には富士山も望めるその景色は、「関東の富士見百景」や「かながわ景勝50選」に選ばれています。

神奈川側には多くの登山道があり、なだらかな尾根歩きも楽しめます。また、慣れてきたら陣馬山頂~高尾山の縦走ルートに挑戦するのもオススメですよ。


陣馬山
所在地:東京都八王子市、神奈川県相模原市緑区
電話番号:042-649-2827(八王子観光コンベンション協会)
所要時間の目安:上り90分/下り60分
最寄り駅:藤野/高尾
※藤野駅からはバスで約5分「陣馬登山口」下車、高尾駅からはバスで約40分「陣馬高原下」下車




花の百名山に数えられるカタクリの群生地/御前山

御前山


「そろそろ少し高い山にもチャレンジしたい」という人にオススメしたいのが、標高1,405mの「御前山(ゴゼンヤマ)」です。奥多摩三山の一つに数えられる、山容の美しい山。健脚向けなので、登頂できれば大きな自信になるはずです。

名著『花の百名山』では、カタクリの群生地として紹介されている山。登るなら、うつむくように咲く可憐な花が見頃を迎える4月下旬~5月上旬がオススメです。


御前山


奥多摩湖 → サス沢山 → 惣岳山(そうがくさん) → 御前山 → 栃寄ノ大滝 → 境橋バス停

今回ご紹介するのは、奥多摩湖から上って境橋に下るコース。序盤から急登の連続ですが、サス沢山から奥多摩湖を見渡せば気分も良くなるはず♪惣岳山から先は比較的なだらかになるので、ラクな気持ちで歩を進めましょう。やがて登山道脇にカタクリの花が見られはじめ、保護ロープの中には群生を見ることができますよ。

往復4時間半はかかりますが、カタクリの季節にはシニアや女性の登山客も多いので心強いでしょう。奥多摩駅の近くには温泉があるので、下山後に立ち寄ってみてはいかが?


御前山
所在地:東京都西多摩郡奥多摩町、檜原村
電話番号:0428-83-2152(奥多摩観光協会)
所要時間の目安:上り160分/下り110分
最寄り駅:奥多摩
※駅からはバスで約20分「奥多摩湖バス停」下車




まるで火星!別世界感が強い離島の火山島/三原山

三原山


最後は趣向を変えて、離島の山をご紹介しましょう。数十年周期で噴火を繰り返している、伊豆大島にある活火山、標高758mの「三原山(ミハラヤマ)」です。

伊豆大島は本土から近く、ジェット船なら竹芝桟橋から最短1時間45分でアクセス可能。6時間ほどかかる夜行客船を利用すれば、寝ている間に着き、早朝からトレッキングを楽しめます。


三原山


初心者なら、舗装された山頂遊歩道を神社まで行って火口を一周し、裏砂漠と呼ばれるエリアを通って「大島温泉ホテル」にゴールするコースがオススメ。2時間半程度で、三原山の魅力を存分に味わえます。

山頂口 → 三原神社 → 展望台 → 火口 → 裏砂漠→ 大島温泉ホテル

ハイライトは、山頂付近に広がる火口を一周する“お鉢巡り”。条件が良ければ、鳥居の向こうに富士山を望めるのだそう。直径約300m・深さ200mの噴火口は、間近に見ると迫力満点です。


三原山


下りはじめは、まるで火星のような荒涼とした裏砂漠。火山岩の砂利で覆われた黒い地表にゴツゴツした溶岩など、火山島ならでは魅力にあふれています♪

しかし、火口から離れるにつれて木々が増えてくるように。4月下旬~5月なら、そこかしこに大島ツツジが見られるはず。ゴールのホテルは日帰り入浴も可能なので、汗を流してから帰っては?


三原山
所在地:東京都大島町
電話番号:04992-2-2177(大島観光協会)
営業時間:11:00~23:00 (L.O.22:00)
所要時間の目安:裏砂漠コース/上り90分/下り60分
最寄り駅:竹芝/飛田給
※竹芝桟橋から船、もしくは調布飛行場から飛行機




登山を楽しむ際の服装

行きたい山が決まったら、基本の服装について見ていきましょう。

起伏の激しい道を歩き続ける登山では、安全と動きやすさを重視した服装がマスト。登山専用のアイテムでそろえられなくても、低山の日帰り登山であれば、手持ちのもので代用可能です。以下が、冬山以外の日帰り登山を想定した基本の装備と服装。


日帰り登山の服装


ザック(リュック)
両手を自由にすることと、身体のバランスを保つためにも必ず用意しましょう。日帰り登山であれば最低でも容量20リットルは欲しいところ。

登山靴
転倒や滑落を防ぐため、日帰り登山でも専用のトレッキングシューズはマストです!くるぶしまで保護してくれるミドルカットで、防水性のあるものがオススメ。

靴下
靴下も登山用の厚手のものを着用するのがベター。くるぶしまで保護してくれるミドルカット以上のものがオススメです。

帽子
遮るもののない山中では、日よけの帽子はマスト。急な雨に備えて防水性のあるものなら尚良しです。

タイツ&パンツ
筋肉や関節のサポート機能があるタイツを導入すれば、歩きやすさは格段に増します。タイツの上にはストレッチ性のあるハーフパンツを合わせてコーディネートを楽しんで。

インナー&Tシャツ
大量の汗をかく登山中には、速乾性のあるインナーを選ぶのがマスト。化繊のものであれば、登山専用ウエアでなくても気軽に代用可能です。

上着&レインウエア
山の天気は変わりやすいもの。気温が急激に変化することを想定し、着脱しやすい上着を選びましょう。急な雨に備えて、防水性があり防寒にもなるレインウエアも持参したいところ。




あると便利なアイテム

基本の服装以外にも、あると便利なアイテムをいくつかご紹介。登山中にリュックからさり気なく取り出せば、「センスいい!」と絶賛されること請け合いのものばかりですよ。

1. とらやの「小形羊羹」

とらや「羊羹」


行動食にイチオシなのは、とらやの「小形羊羹」(1個292円)。手軽に食べられるスティック型で、暑くてもチョコレートのように溶けないのが魅力です。登山家の三浦雄一郎さんがエベレストに持参したことで、アスリートからも注目されるようになりました。



2. パーフェクトポーションの「アウトドアボディスプレー」

パーフェクトポーション「アウトドアボディスプレー」


薄着になる季節には、素肌にシュッとひと吹きできるスプレーが欠かせません。パーフェクトポーションの「アウトドアボディスプレー」(715 円)には、ペパーミントなどフレッシュな香りの天然精油がブレンドされています。持ち運びに便利なミニボトルがオススメ。



3. ヤマノモリの「安全登山てぬぐい」

ヤマトモリ


安全登山アクセサリーブランド「ヤマノモリ」の「安全登山てぬぐい(天色)」(1,580円)は、汗を拭くのに便利です。肌ざわりと吸水性に優れていて、首に巻いた状態でも顔の汗が拭きやすいロングサイズ。「安全登山」の文字文様が注意を促し、気のゆるみが原因となる事故の予防に役立ちます。

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まとめ

それぞれに違った魅力を持つ山。ひととき忙しい日常を忘れ、豊かな自然に癒されに出かけませんか?




取材・文/佐々木 志野

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