Lets ENJOY INTERVIEW vol.51



この作品に携わったことで、久しぶりに水族館に行きたくなりました。

芦田愛菜さん



―女優として様々なメディアに登場する芦田愛菜さん。自身にとって、今最も大事なのは、友達と共に過ごす時間だという。

「心から楽しいって感じるのは、友達と他愛もない会話をしているとき、何をするわけでもなく一緒にいるときです。その中で思い出をたくさん作れたらいいなって思います。それから、友達と映画を観に行ったり、ショッピングに出かけたりすることも、私には大切な時間ですね」


―友人とのおでかけ先として人気のエリアといえば、今月号の特集エリアでもある浅草。都内にいながら、ちょっとした観光気分を気軽に味わえる。

「プライベートでは、浅草には実はまだ行ったことがないんです。浅草は、海外から見た、東京を象徴する街というイメージがありますね。浅草寺の雷門をはじめ、昔ながらの雰囲気がそこかしこに残っていて、下町風情が漂っていて…。最近では、今の時代にマッチしたモダンなお店や施設も増えてきていると聞きました。ぜひいつか行ってみたいですね」


―そんな芦田さんは、たまに一人で自宅の近所を散歩することもある。街や公園に植えられた木々を見て、四季の移ろいを感じることが好きなのだそう。

「一年の中でも、特に桜のきれいな時期は、ふらりと歩いちゃいますね。ついこの間まで枯れ木だったようなところが、『あ、ここには桜が植えてあったんだ』って、ちょっとビックリします。初夏は新緑が映える時期なのでそれもまたいいですね」


―季節は、そろそろ梅雨時期に。芦田さんの梅雨ならではのおでかけの楽しみ方を聞いてみた。

「雨の季節といえば、かわいいレイングッズですね。最近だと傘だけでなく、濡れても大丈夫な靴や服とかで、おしゃれなものがたくさんあると思うので、それを身につければ雨の日のおでかけでもテンションが上がって楽しくなると思います。
あとは今回の映画『海獣の子供』で舞台となっている、水族館に行くのもいいと思います。この作品に携わって、私も行きたくなりました。いろいろな海洋生物が見られて楽しいのはもちろん、何より雨に濡れないで満喫できますから(笑)。水族館は小さい頃に行って以来なので、まだ行ったことのない水族館に近々行ってみたいですね」


見た人によって受け取り方は様々。これこそが本作の魅力だと思います。

芦田愛菜さん



―今回のアニメーション映画『海獣の子供』で、芦田さんが声優を担当した琉花という女の子は、芦田さんと同じ14歳の中学生。演じる際に意識したこととは。

「琉花は、心の中ではいろいろと思っていることがあるにも関わらず、それをなかなか言葉にできなかったり、誰かに自分の気持ちをわかってほしいのにそれを伝えられないっていう、ちょっと不器用な女の子ですね。
声収録の際はシーンごとに渡辺監督と相談をしながら、琉花の気持ちや状況に寄り添って演じたのですが、私自身も普段、自分に素直になれないときがあるので、琉花にすごく共感できました」


―本作は人気漫画が原作。漫画や脚本を読んだときにどんな印象を抱いたのだろう。

「まず絵がすごく繊細できれいだなっていうことですね。原作では、海中のシーンはモノクロで描かれているに、青い海の中にいる感じがするというか。原作も今回の映画も、特に水の動きがすごくダイナミックといいますか、水そのものが生きている感じがして、不思議な気持ちに包まれました」


―海を舞台にした壮大なストーリーは、大人が見ても難解なもの。芦田さん自身はこの物語から生と死について学んだという。

「この物語では命の誕生について表現されていると思ったのですけど、実はそうではないのかなって。命あるもの必ず死がくるといいますか。琉花と出会った空くんや海くんは「死」の側にいて、生きることってどんなことだろうって見ているんですけど、逆に琉花は「生」の側にいて、自分が生きていることを実感しながら死とはどういうことなのだろうって見ていると思うんですよね。
この作品を通じて、生きることと死ぬことというのは正反対なのではなく、隣り合わせなのかなと感じました」


―また、生命の営みなどについての価値観も変わったそう。

「今までこんなにも深く、命の誕生や自分の存在意義について考えることがなかったので、この作品を通して良いきっかけを与えられたなと思います」


―そしてこの物語に正解はないと、芦田さんは続ける。

「最後の20~30分は難しくて、私自身もいろいろなことを感じて、考えながら演じたのですが、でも明確な答えを導き出せていないですし、そもそもちゃんとした答えはないのかなって思っています。もし答えがあるとするなら、この作品を見た人がそれぞれによって違うと思うので、見て感じたことを素直に受け取ってもらえればなと思います」





PROFILE&INFOMATION

芦田愛菜

あしだ・まな 2004年6月23日生まれ。兵庫県出身。
2010年のTVドラマ『Mother』で実母から虐待される少女を熱演し、本作で「第65回 ザテレビジョンドラマアカデミー賞」など賞を多数受賞し注目を集める。翌年3月のTVドラマ『さよならぼくたちのようちえん』で日本のドラマ史上最年少初主演を務める。また同年4月にTVドラマ『マルモのおきて』では連続ドラマ初主演、主題歌で歌手デビューを果たし、話題を集める。その後、様々な作品に出演。第34回日本アカデミー賞 新人俳優賞ほか多数受賞、映画『パシフィック・リム』でハリウッドでビュー。最近では、NHK『まんぷく』で朝ドラ史上、最年少で語りを務めた。



映画『海獣の子供』

映画『海獣の子供』

自分の気持ちを言葉にするのが苦手な琉花(芦田愛菜)は、夏休み初日に部活でチームメイトと問題を起こしてしまう。母親とも距離を置いていた彼女は夏の間、学校でも家でも居場所を失う。そんな琉花が、父が働く水族館へ足を運び、両親との思い出の詰まった水槽の前にいると、水槽の中で魚たちと泳ぐ不思議な少年・海(石橋陽彩)とその兄・空(浦上晟周)が現れる。6月7日(金)全国ロードショー。出演:芦田愛菜、石橋陽彩、浦上晟周 ほか 配給:東宝映像事業部

©2019 WOWOW





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すみだ水族館

東京スカイツリータウン(R)にある都市型水族館。“いのちのゆりかご~水 そのはぐくみ~” をコンセプトに、8つの展示エリアで構成。


すみだ水族館

最寄駅:とうきょうスカイツリー/押上〈スカイツリー前〉
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しながわ水族館

シロワニ等サメも公開。450種10,000点の海や川に棲む生物を展示。いろいろなコーナーでさまざまな海の生物を楽しむ事ができる。


しながわ水族館

最寄駅:大森海岸/大森
⇒スポットの詳細はこちら





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※本記事内の情報は2019年05月24日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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