Lets ENJOY INTERVIEW vol.43



おでかけは昔から大好き!友達と行った新宿の映画館は良い思い出です

木村佳乃さん



飾らない性格が好印象の女優・木村佳乃さん。実は昔からおでかけ好きで、ちょっとしたエピソードがある。

「小学生の頃、俳優のリバー・フェニックスが大好きで、彼が出演していた『旅立ちの時』という作品が、歌舞伎町の映画館で上映していたんです。でも当時の歌舞伎町はちょっと怖い印象があったので、そこは友達を巻き込んで(笑)。
たぶん友達は観たくなかったと思うのですが、“みんなでおでかけしよう!”と、私が率先してテンションを上げて映画館へ行きました。帰りに買った記念のブロマイドは今でも持っています」


―そんな木村さんは、東京出身。なじみ深い都内のエリアというと、

「おでかけは、新宿、渋谷、下北沢界隈が定番でした。そうそう、最近、神楽坂に行ったのですが、落ち着いた街並みの中に老舗の専門店があって楽しかったです。そのときはゆっくりできなかったので、次回はお散歩がてらのんびりまわりたいですね」


―老舗が集まる街といえば、今号の特集でもある日本橋。

「昔から“大人の街”という感じですね。衣食住にまつわる老舗が軒を連ねていて、職人さんもたくさんいらっしゃる。でも最近はおしゃれなショッピングモールもできて、また印象が違うのでしょうね」


―また、一人の時間を楽しむ“ソロ活”もお手のもの。

「一人で出歩くことは全然平気ですし、むしろ一人の方が気兼ねなく過ごせるからラクですね。怪しそうなお店でも、気になればとりあえず入り口のドアは開けます。それで怖そうだったり、想像していた雰囲気と違っていたりしたら、『あ、間違えました~(笑)!』ってすぐに出ちゃいます(笑)」


―最近は外出先であることをするのが楽しいという。

「出先で読書をするのが好きなので、本を必ず持っています。昔は、ドラマや映画の台本を読んで頭がいっぱいで、なおかつ家事や子育てに必死だったのですが、最近は少し心に余裕が出てきたみたいで。
とにかく今は物語を読むことがすごく楽しくて、一度、喫茶店に入ると本一冊を読み終えてしまいます。コーヒー一杯でずっとねばっちゃうんです、イヤな客でしょ(笑)?でもどのお店も、パソコンの長時間使用はダメって書いてあっても、長時間の読書については書いていないですからね(笑)」


本作を通じて、親子や家族の間に存在する本当の優しさに触れてほしい

木村佳乃さん



―本作『パパはわるものチャンピオン』はプロレスを題材にしたストーリーだが、木村さんは意外にも(!?)プロレスにハマった過去があるという。

「私は『クラッシュ・ギャルズ('80年代に人気を博した女性タッグチーム)』世代なので、女子プロはよく見ていました。あとダンプ松本さんやブル中野さんの『極悪同盟』とか。懐かしいですね(笑)。男性プロレスは女子プロほど詳しくはなかったですが、父が好きだったのでよく見ていました」


―主演の棚橋弘至さんは現役のプロレスラー。悪役レスラーを演じ、木村さんが演じる詩織の夫でもある。

「プロレスの世界は上下関係が非常に厳しい世界であることを知っていたので、棚橋さんも礼儀正しくて良い方なんだろうなと勝手に思っていましたが、実際にお会いしたらまさにその通りで。優しくて本当にステキな人でした。お会いしててすごく気持ちの良い人です」


―誰よりも強く、そして折り目正しい無敵のプロレスラーである棚橋さんも、映画では本作が初主演という、いわばデビュー戦。俳優としてどう映ったのだろう。

「ものすごく緊張をされていました。ただ一度、現場に入られると、時間が経つにつれて徐々にほぐれていくんです。でも次の日になるとまた最初は緊張しているという繰り返しで(笑)。
具体的な演技のアドバイスなんておこがましくてできませんでしたが、今回は夫婦役だったので、あんまり固くなっているのもちょっと変かなと思い、緊張をちょっとでもほぐして差し上げられたらと思っていました」


―木村さんは、妻役を演じる際に苦労があったそう。

「彼女はプロレスラーという夫の職業はもちろん、夫が悪役レスラーになったことや、プロレスに対する愛情をすごく理解している女性なんです。夫に対してベタベタと優しさを与える妻でもなければ、決して突き放してもいない、本当の愛情と優しさをさり気なく表現しなければならない役で、難しかったですが演じがいがありました」


―子をもつ親でありながら悪役レスラーを演じた孝志のように、今後、木村さんもヒール役(悪役)を演じる可能性はある。プライベートで子をもつ親として、今後もし、自分にヒール役のオファーがきたらどうするだろう。

「以前は、子供をせっかんする役や、子供をないがしろにして恋愛に走る母の役など、生きることに執着する役を演じることに抵抗がありました。というのも当時は、そういう感情が分からなかったんです。でも今は、それを理解はしていませんが、そういう人もいるということと、そういう女性を描いた作品は、見る側の好き嫌いは別にして、必要だとは思うんです。
それを見て嫌悪感をもったり、やるせない気持ちになったりするかもしれませんが、知らないよりも知った方がいいと思って。ニュースで凄惨な事件がたくさん報じられている中で、作品でそういう(ヒール)役を演じることに対する責任感と意義は、今は非常に感じています。内容が子供の理解を越えていたら、作品を見せないかもしれないですが、挑戦したいという気持ちもすごくあります」



photo:Megumi Uchiyama stylist:Ayako Nakai hair&make up:Yukie Shigemi text:Kei Osawa




PROFILE&INFOMATION

木村佳乃

きむら・よしの 1976年4月10日生まれ。東京都出身。
1996年に女優デビュー。翌年に映画『失楽園』で映画デビューを果たすと、同作品で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。その後、多くのドラマや映画に出演。また2010年10月に結婚し、現在は2児の母でもある。最近は日テレ系の人気バラエティー番組『世界の果てまでイッテQ!』で見せる、大女優らしからぬ体当たりロケが話題に。



映画『パパはわるものチャンピオン』

映画『パパはわるものチャンピオン』

人気絵本『パパのしごとはわるものです』『パパはわるものチャンピオン』を実写映画化。かつて人気レスラーとして活躍していた大村孝志(棚橋)は、ケガの影響から、現在は悪役覆面レスラー・ゴキブリマスクとしてリングで戦っていた。しかしひょんなことからゴキブリマスクの正体が孝志であることを息子の祥太(寺田)が知ってしまうのだが…。2018年9月21日より全国公開中。出演:棚橋弘至、木村佳乃、寺田 心、仲 里依紗 ほか 配給:ショウゲート

© 2018「パパはわるものチャンピオン」製作委員会





週末に出かけたい!おすすめ「おでかけスポット」はコチラ

日本橋高島屋S.C.

百貨店建築として初の重要文化財にもなった有名老舗百貨店です。


日本橋高島屋S.C.

最寄駅:東京/日本橋
⇒スポットの詳細はこちら



のレン 神楽坂店

文豪・文化人達に愛された文具店跡地に和の趣を感じられるスーベニアショップです。


のレン 神楽坂店

最寄駅:飯田橋目
⇒スポットの詳細はこちら





LET'S ENJOY INTERVIEW 過去の記事をチェック

・Vol.42 おぎやはぎさん(2018/8/25UP)

・Vol.41 黒木華さん(2018/7/24UP)

・Vol.40 オダギリジョーさんさん(2018/6/25UP)

・Vol.39 ディーン・フジオカさん(2018/5/24UP)

・Vol.38 市川美織さん/NMB48(2018/4/24UP)



【LET’S ENJOY INTERVIEW】 過去記事一覧へ >>>



本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2018年09月25日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※本記事中の金額表示は、税抜表記のないものはすべて税込です。