そ、それも食べられちゃうの・・・!?スゴすぎる食の珍スポット/横浜「珍獣屋」
食事をするお店を選ぶ際にも「料理がフォトジェニックかどうか」みたいな要素が女子に重視される昨今。いわゆる「インスタ映え」ってヤツですな。 今回紹介するのは「カワイイ」でも「ステキ」でもないけど、フォトジェニック要素だけは死ぬほど高い、ある意味、すさまじくインスタ映えするお店です。
横浜のディープスポット・野毛の中でも、一際ディープすぎるお店、それが「珍獣屋」!
ウサギ肉や鹿肉など、野生の鳥獣のお肉を使ったジビエ料理がちょっと前に話題になっていましたが、「珍獣屋」はある意味、そのハードコア版。
お店の名前そのまんま、ウサギや鹿どころではない、「珍獣」のお肉を食べられるというお店なんです。
スナックなどがいっぱい入った、色んな意味で濃厚そうな雑居ビルの階段を上がると・・・。
ここがウワサの「珍獣屋」!
店内はパッと見、オシャレなバーに見えないこともないですが。メニューの様子が明らかにおかしい!
ヒグマ鍋!?
ウーパールーパー!?
サソリ!?
その他にも、普通の飲食店では絶対にあり得ないメニューがてんこ盛り!
「このメニューの中からどれが食べたい?」と言われたら途方に暮れるしかないですよね。正直、どれも異次元食材すぎて味がまったく想像できない!
ある意味「インスタ映え」しまくり!強烈メニューを実食!
・・・ということで、店員さんに「食べて美味しい物」と「ビジュアル的にインパクトが強烈な物」という方向性でオススメのメニューを選んでもらいました。
・ピラニアの刺身(1,480円)
・ひよこの丸ごと姿焼き(980円)
・ウーパールーパーの1本揚げ(1,980円)
・サソリの唐揚げ(1,980円)
果たしてどんな料理が出てくるのか・・・!?
まずは一品目「ピラニアの刺身」。
ピラニアといえば、動物の肉を喰らう恐ろしい魚というイメージが強いですが、こうやって刺身になっていると、まあ普通の魚にしか見えません。
店員さんいわく「ピラニアの原型もとどめていないし、おいしい刺身なので食べやすいですよ」とのこと。「珍獣屋」入門編的なメニューです。
うん。くさみもなく、鯛みたいに淡泊な味の魚ですね。普通においしい!食べやすい!
普通の居酒屋メニューにあったら、かなりのゲテモノとして扱われること間違いナシなピラニアも、ここ「珍獣屋」では安心して食べられるカテゴリーです。
・・・でも、この程度の料理ばっかりじゃ、わざわざ「珍獣屋」に来た意味がないってもんですよね。
つづいて一気にハードルが上がって「ひよこの丸ごと姿焼き」。
うわーっ、ザ・ひよこ!予想をはるかに上回るひよこ感。
フライドチキンなどを食べるのと、本質的には変わらないはずなのに、何でしょう、この心をチクチクと突き刺す罪悪感は・・・。
いただきまーす。
こんなサイズだけど、しっかりと鶏肉の味がして・・・いや、むしろ旨味がギュッと凝縮された濃厚な味わい。
丸ごとかぶりついているので、当然骨もあるわけですが、軟骨くらいの硬さなので、コリコリとそのまま食べることができます。
う~ん、若干心は痛むけどおいしいです。
続いてやってきたのは「ウーパールーパーの1本揚げ」。ひーっ!
今の若い子がどのくらい知っているのか分からないけど、1980年代に某CMに登場したウーパールーパーは、そのかわいらしいルックスで一大ブームを起こしていたんですよ。
当時、小学生だったボクも、水族館で生のウーパールーパーを見て「かっわいー」と感激したものですが、まさかあのかわいいウーパールーパーと、こんな形で再会することになろうとは・・・(泣)。
意を決して食べようとしたら目が合っちゃう感じがまた・・・ゴメン!
パクッ!
・・・あの妖精っぽい、謎の生命体風のイメージからは想像もつかない、フツーに小魚の唐揚げって感じの素朴な味ですね。
衣をつけて天ぷらなどにして、ウーパールーパーの原型が分からないようになっていれば抵抗なく食べられそうです。
そして、お次にやって来たのが・・・。
うわーっ「サソリの唐揚げ」。スコーピオーン!
昆虫のバトルゲームなどにハマッていた世代なら泣いて喜びそうなほど格好良いフォルム!・・・しかし、その隣にレモンが添えられているというのが異次元です。
あまりにも、そのまんまサソリの原型を留めているので、食べ物として認識できない!
強そうなハサミ。針のついた尻尾。どれを取ってもウットリするほど格好良いんですが・・・コレを食べるのかぁ。
パリパリポリポリ・・・。
サソリ自体の味はよく分かりませんが、パリパリに揚げられている外殻がスナックっぽくて、意外とイケるぞ。小エビの素揚げっぽい香ばしい味わいです。
・・・殻が硬くていつまでも口の中に残るので、どのタイミングで飲み込んだらいいのか分からないけど。
なーんて安心しきっていたところ、「せっかくなんでコレもぜひ」と、追加でオススメされたのがこちら。
「オオグソクムシの丸揚げ」!何それ、デンジャラスなニオイしかしない!
うおお・・・コレは・・・。
裏返すと、足がウジャウジャと密集していてまた・・・。
数年前に「ダイオウグソクムシ」が話題となりましたが、その親戚筋である「オオグソクムシ」を食べられるお店は日本でおそらく「珍獣屋」だけということで、大人気メニューらしいんですが・・・。
口に入れちゃダメなヤツでしょ、コレ。
覚悟を決めて口に入れてみると・・・。
か・・・硬ぇ!
殻が硬すぎて、かみ切れません。
このようにハサミで細かく切ってから食べるのが正しい食べ方らしいです。・・・知らないよ、そのマナー。
細切れにした「オオグソクムシ」を口に入れてみると・・・。
全身が殻でおおわれていて、食べられる部分がメチャクチャ少ないんですが、殻の中から「身」をチューチュー吸い出しながら味わってみると、「身」はカニやエビのような味わいで、まあまあおいしいです。「身」はね。
殻は食べ物ではない!
しかし、その「殻」が自己主張しすぎてて死ぬほど食べにくいんですよ。
殻を全部キレイにむいたら(むきにくそうだが)食べやすそうだけど、食べられる部分はほとんど残らないんだろうなぁ・・・。
予想外においしいものから、お察しくださいなものまで、他の飲食店では絶対に食べられないであろう、超・飛び道具なメニューの数々が繰り出されるこの「珍獣屋」。
「こんなの食べられないよー!」「あれっ、意外とおいしい!?」などと、みんなでワイワイやりながら食べたら絶対盛り上がることでしょう。
そして、料理写真をネットにアップしたら・・・色んな意味で話題になることは間違いナシだけど、ダメな人からは徹底的にイヤがられるだろうなぁ(自己責任で!)。
珍獣屋
住所:神奈川県横浜市中区野毛町1-45 港興産ビル3号館2階1号室
電話番号:045-260-6805
営業時間:月~金/日・祝 17:00~21:00、土 17:00~23:00
※ウーパールーパーはお席の予約をしているお客様しかオーダーできません。
最寄り駅:桜木町/日ノ出町
取材・執筆:北村ヂン
1975年群馬生まれ。ライター&イラストレーター。仕事のジャンルも幅が広過ぎて、他人に何の仕事をしている人なのか説明するのが非常に苦痛です。変なスポット、どーしてこんなことに・・・というようなものに関する記事をよく書きます。
Twitter:@punxjk
※2017年11月30日現在の情報です。内容は変更になる場合があります。価格は全て税込みです。