【インタビュー連載 13】 前田敦子さんの休日スタイル

　AKB48時代から女優となった現在も、国民的人気を誇る前田敦子さん。意外にも電車で移動することが多いのだとか。

「電車はよく乗りますよ、今日もメトロに乗ってきましたから（笑）。AKB48に所属していたときは、千葉の行徳というところに住んでいたので、東西線を使っていたんですけど、東西線に乗って、途中、日本橋で銀座線に乗り換えるといつもテンションが切りかわるというか…『あ～、東京に着いたんだな。今日もがんばろう！』っていうスイッチが自然と入っていましたね」

　生活の拠点が東京となってからは、さらに東京という街の魅力を知ったという。

「好きなエリアは表参道と六本木界隈です。とにかくご飯の美味しいお店がいっぱいありますし、ショッピングにも便利なのでよく行きますね。

最近もチーズケーキ専門のお店にタルトを食べに行ったり、お洋服も春に向けて軽めのジャケットやTシャツを買いました！

都心だけじゃなく、東京の郊外のほうにもよく行きますよ。友達と一緒に神社仏閣をめぐったり、自然に触れて癒されたりしています」

　さらに前田さんは一人で気ままに“ソロ活”も楽しんでいるそうだが、中でも特にお気に入りの場所があるのだとか。

「食べることが大好きなので、美味しいものを探しにデパ地下には本当によく行っていますね。実は今日も一人で行ってきたんです（笑）。

今日はパクチーのサラダと手巻き寿司とイチゴ大福を買いました。だいたいいつもサラダと主食、あとデザートという組み合わせが定番です」

　そんなアクティブな前田さんが、今もっとも行ってみたい都内のスポットとは？

「実は、スカイツリーも東京タワーも移動のときに車から眺めるだけで、まだ一度も行ったことがないんです。両方とも上までのぼって、上から東京を見てみたいので、今年は必ず実現させようと思っています！」

　4/9（土）公開の映画『モヒカン故郷に帰る』で、前田さんは、初めて妊婦という難しい役どころにチャレンジしている。

「沖田（修一）監督が、ご自身の奥さんが妊娠されたときに、妊婦というものをすごく面白いものとして観察をしていたようで、私が演じた由佳は監督の奥さんの実体験に基づくキャラクターだったんです。なので特に自分で作り込むようなことはせず、監督のおっしゃる『自分の奥さんはこんな感じだったんですよー』っていうアドバイスを元に、忠実に演じることを心がけました」

　舞台となった広島でのロケは約１ヶ月間。錚々たる顔ぶれの共演者とも自然に距離が縮まっていったのだとか。

「東京での撮影よりも一緒にいる時間が長い分、たくさんお話ができてうれしかったです。そのときに、明（柄本明）さんやもたい（まさこ）さんなど大先輩の方々とご一緒させていただいたのですが、みなさん本当に優しくて素敵な人ばかりで貴重な時間を過ごす事が出来ました。

主演の（松田）龍平さんも、物腰が柔らかくて、すごくピースフルな雰囲気でした。皆さんが優しくて、穏やかに撮影が進んで、本当に楽しい現場でした（笑）。

　撮影の空き時間にはちょっとしたお出かけもしたのだとか。

「フェリーに乗って初めて宮島に行ってきました。鹿がたくさんいるのですが、人懐っこくてずっと後をついてきて（笑）、本当に癒されました。動物好きの私にはたまらなかったですね」

　オン＆オフともに充実した撮影を経験した前田さん自身、女優として心境の変化が訪れたという。

「とにかく今回のロケでは楽しかった思い出しかないので、女優というお仕事をもっと頑張りたいという気持ちが強くなったというか…もっとこういう現場に出会いたいなと思いました。こういう素敵な経験があるからお仕事が頑張れる、って、今回の現場がそう思わせてくれたんです！」

photo/Riei Nakagawara　styling/Keiko Shimizu（SIGNO）　hair＆make-up/Yuuki Amano（jiji by WORTH WHILE）　text/Kei Osawa

前田敦子（まえだ・あつこ）　1991年7月10日生まれ。千葉県出身。

元AKB48のメンバー。中心的メンバーとして活躍。2012年AKB48を卒業後は女優に転身。2013年に映画『クロユリ団地』や『もらとりあむタマ子』で主演を、また2014年には『太陽2068』で舞台初出演を果たすなど、ドラマや映画を中心に活躍中。