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ソロ活の達人に聞く!

2016/10/27

黒猫と、吉祥寺のアンダーグラウンドな古本屋。この組合せもう完璧!

吉祥寺の路地裏、看板からして何かただならぬディープな空気を漂わせる一軒の古本屋。正直一見さんでは入りづらい、しかしそこに佇む黒ネコの姿を見つけたら、そりゃもうあかるく「こんにちはー」と入るしかない。それがネコ好きの宿命。

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ネコ偏愛の達人

石井 芳征さん

ネコ偏愛者・クリエイティブディレクター。ネコを偏愛する5人で「ネコ親戚」と自称し、ネコ新聞やポップアップストアCat’s ISSUEなどで、ネコへの偏愛を普及する活動を行う。

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黒猫と、吉祥寺のアンダーグラウンドな古本屋。この組合せもう完璧!

以前、この連載で取り上げた吉祥寺で、たまたま出会った古本屋「すうさい堂」。店主こだわりの選書は、ディープ、この世の闇を感じるものが多い。そんな店の趣に似合いすぎる黒猫が一匹。看板猫「ヂル」だ。


▲吉祥寺の駅から歩いて5分程度、路地を入った場所にこの看板


選書はディープだが、店内はすっきり清潔、店主の方も丁寧に対応してくれた。POPYEなどカルチャー誌でも取材を受けている知る人ぞ知るお店に、主役となる「本」についてではなく、こちらの目的はあくまで「ネコ」。相当なこだわりをお持ちのところ申し訳ないが、こちらもネコ偏愛者として、そこは曲げられない。


▲目が「ねこぢる」の絵に似てる!暗いところで瞳が大きくなって可愛いけど、黒猫を撮るのは難易度高い


ヂルは、店主さんが友人から引き取って飼い始めた9歳のメス。漫画「ねこぢる」から付けた名前は可愛らしくもあり、ミステリアス。この店のコンセプトにもピッタリで期待を裏切らない。一つの風景として完成している。チンチラとか、アメショーだと甘すぎてチグハグ、なんか落ち着かない感じになるに違いない。


▲まるで人間みたいな表情。お店の雰囲気とも合っていて、力持ってそう


ヂルは、本棚の下から出てきて、ガラスケースの上で一休み。おとなしくて、じっと見つめられると突然しゃべりだしたりするんじゃないかと、ちょっと怖くなるくらい…と言いたいところだが、そうしたお店の雰囲気(カルチャー)には全く飲まれず、甘々モードでヂルにまっしぐら。


▲何このアゴ、ギュウヒより柔らかいんですけど。テンピュール並み


頭から突っ込んで顔をスリスリしたところを我慢して、やさしく手を伸ばす。やわらかい。とくにこのアゴの下、今まで触ったネコの中でおそらく最上級のやわらかさ!「触って初めて良さがわかるんですよね」と店主さんも同意してくれる。


そしてはじまる撮影会。黒ネコを撮るのは難しいが、うまいこと店の照明が効いて、千差万別なヂルの表情を写すことに成功した。


▲虚無ヂル


▲「ねえ、ご飯まだあ?」。甘えヂル


▲背景の「悪魔のいけにえ」のポスターを顔マネ。芸達者ヂル


▲シリアスな表情をしてみせる。地獄の番猫ヂル


十二分にヂルを撮ってお腹いっぱいになって、やはりお店にも悪い気がしてきたので、本についても紹介。お店は、吉祥寺で古本屋を始めて13年ほど経つ。選書のこだわりは、「なるべく奇怪な本を集めるようにしています」とのこと。お天道さまに照らされた場所から、横道を逸れて影や湿度のあるような世界へと連れて行ってくれる、その辺の本屋ではあまり目にしないセレクト、気になるタイトルがたくさん並ぶ。


▲丸尾末広作品が並ぶ。このあたりは自分も知っているが


▲高橋葉介ははじめて知った。かなり闇が深そう…


▲このコーナーはほっとする。「ねこぢる」をはじめ、小説にもネコ関連がちらほら。ネコはアングラな世界観にも対応する?


無意識に手を伸ばした本に「あ、その本、ちょっとやばいです(笑)」と言われると余計に読んでみたくなる。タイトルからして後ろめたいものもあり、興味をそそるけどなかなか踏み込めなかったジャンルの本たち。


そういう好奇心をかき立てられるラインナップから、店主さんに、「今オススメの本ってありますか?」と聞くと、教えてくれたのが平山夢明のホラー小説。「その人はひどい話をかかせるとナンバー1ですね。救いのない話だけど、サクサク読めてしまいます。」


▲平山夢明「他人事」。グロくておもしろいと話題の作家


▲この世界に馴染みのないただのネコ好きには、ネコもの作品を探してみるのがおすすめ


ディープな面ばかり紹介したが、赤塚不二夫とか、筒井康隆とか、リリー・フランキーとか、演劇パンフレットでは大人計画とか、一般の人にもちゃんと開かれている作品も扱っているので、なんていうか、なんか大丈夫だと思います。


さて本筋に戻って。棚の上にいるヂルにまた向かう。抱っこされるのが大嫌いで、その目には人間を絶望に追いやる魔力とか持ってそうなヂルだが、本当の性格はかなり恐がりで、店の前を通る車の音におびえるほど。


▲衝撃的なキャッチフレーズが添えられたヂル。遠藤ミチロウの曲のタイトルなのだが、これ聞いて鬱になった人もいるらしい。言葉の力がすごいっ


▲百円均一となったヂル、スタッズの首輪が光る


「たまにネコ目当てでくる若いお客さんもいるけど、ヂルは相手にもしないですね」。この日もポーカーフェイスで撫でられていたが、そんなネコこそゴロゴロと言わせがいがある。どんなに闇が深かろうと、たとえそこが地獄でも、ネコさえいればいつでも天国というのがネコ編愛者なのである。


石井芳征(ネコ偏愛者/クリエイティブディレクター/Cat’s Whiskers編集長)


すうさい堂
電話:0422-22-1813
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-28-3ジャルダン吉祥寺103
営業時間:13:00 〜 20:00
定休日:火・水曜日
最寄り駅:吉祥寺駅

この記事を書いた人

石井 芳征さん

ネコ偏愛者・クリエイティブディレクター。ネコを偏愛する5人で「ネコ親戚」と自称し、ネコ新聞やポップアップストアCat’s ISSUEなどで、ネコへの偏愛を普及する活動を行う。

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