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ソロ活の達人に聞く!

2016/5/12

一人で『人生ゲーム』をやってみたら、やっぱり一人が好きなんだと再確認できた

ゲームは好きだが、競争は好きではない。そんな私が数人で楽しむゲームを一人でやってみたらどうなるだろうか。例えば『人生ゲーム』。気持ちよくゲームを楽しめるのではないだろうか。ついでに自分の人生にも向き合ってみることにしよう。

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一人遊びの達人

朝井 麻由美さん

ライター・編集者。最新刊『「ぼっち」の歩き方』が発売中。その他、著書に『ひとりっ子の頭ん中』。

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一人で『人生ゲーム』をやってみたら、やっぱり一人が好きなんだと再確認できた

私は競争が好きではない。「早い者勝ち」などと言われると途端にやる気を失うし、『ぷよぷよ』や『桃鉄』では弱いCPU相手にラクして勝ちたい。ゲームは好きだけれど、競争はしたくなく、勝ちの喜びだけを味わいたいのだ。「このゲームはあなたの勝ちが100%確定しています」と言われてから始めるゲームでも、それなりに楽しめると思う。頑張らずに勝てるならば、それに越したことはないではないか。そこにスリルは要らない。


そこで私は考えた。数人でやる対戦ゲームを、一人でやるのはどうだろうか。対戦相手がいなければ、必然的に私が1位である。頑張らなくても確実に優勝なのだ。素晴らしい。私が優勝であり、同時にビリでもあるが、そこは目をつぶるとする。


というわけで、これから一人で人生ゲームをしてみようと思う。資産の競争もなく、足を引っ張られることもなく、最初から最後まで気持ちよくゲームができるはずだ。ついでに人生のことも考えられたらいい。大勢で人生ゲームをするより、一人でするほうがきっと、人生ゲームにも、人生にも、向き合える。


今回は、「ジェリージェリーカフェ 池袋店」で人生ゲームをすることにした。飲み物を飲みながら、200種類以上(渋谷店では300種類以上)のボードゲームを自由に遊ぶことができる同カフェ。しばらく見ていると、一人で来店したお客さんが、別のグループに混ざり、ボードゲームを介してあっという間に打ち解けていた。なるほど、これは油断していると、うっかり「人生ゲームするんですか? 混ざってもいいですか?」なんて声を掛けられかねないわけだ。できるだけ目を合わせないようにして、黙々と人生ゲームの準備に取り掛かった。


ちなみに、人生ゲームは今年2016年の4月に、8年ぶりにリニューアルしたらしい。ただし、最新の人生ゲームでも推奨人数は「2~6人」と書かれていた。残念ながら、一人でプレイすることは想定されていないらしい。まだまだ時代が追い付いていないということか。


それでも私は一人でやる。コマとなる車を選び、1ターン目のルーレットを回した。


なんと、しょっぱなから資金が5分の1に減る事態に見舞われた。最初の手持ちは5000ドルなのに、いきなり「ネットカフェでマッタリ」してしまい、4000ドルを支払うはめに……。手持ちはたった1000ドルになってしまったが、よく考えたらそれでもこの人生ゲームの1位は私だ。焦ることはないのだ。


安心してコマを進めて、お金を支払ったら、また私の番である。何しろ、ずっと私のターンなのだ。


そうこうしているうちに、早くも進路の選択を迫られた。少し先のマスに「もうすぐ社会人!」と書いてあるから、今は就活中の大学生なのだろう。さっきの「ネットカフェでマッタリ」は中学生がなけなしのお小遣いでネットカフェに遊びに行っていたのかもしれない。


進路は、モデル等のハイリスクハイリターンな職に就く「専門職コース」と、普通の会社員になる「ビジネスコース」のうち、会社員を選択することにした。せっかく一人で人生ゲームをやっているのだから、より現実的なほうを選んで、人生というものに思いを馳せたい。あと、ビジネスコースから1つ進んだところの「ブログが大人気! 2000ドルもらう」のマスが気になる。ライターの端くれとして、人生ゲームの中でもブログのアクセス数は稼いでおきたい。


だが、ルーレットで1は出なかった。人生ゲームの中の私のブログは人気が出なかったのだ。悲しい。その後、ビジネスマンになったというのに、給料をもらえるマスに止まる気配はなく、「うんちを踏んだら金運アップ! 1万5000ドルもらう」、「昔集めていたシールが高額で売れた。1万ドルもらう」、「キャラクター事業で大成功! 4万ドルもらう」など、よく分からない収入で資金が潤っていった。会社の仕事はそこそこに、インターネットで夜な夜な稼いでいるのだろうか。


▲会社から給料がもらえないので、副業で稼いだお金

しばらく進むと、由々しき事態が発生した。なんと、ペアルックで取材を受けたのだ。こっちは一人で人生ゲームをしに来ているというのに、どういうことなの……。


▲一人だけどペアルックで取材を受けました


そして、ルーレットを回すと、強制的にストップしなければならないマスにやってきた。なんと、結婚である。一人で人生ゲームをしているのに、結婚してしまった。


▲一人だけど結婚しました


▲でも一人です


▲別のテーブルとの盛り上がりの落差といったら……


ここからが波乱の幕開けであった。先ほどの副業でたっぷり稼いでおいたお金は、家を買い、高級ディナーを食べ、貯蓄が減ってきたタイミングであろうことか「一身上の都合で仕事を辞め、フリーターになる」のマスに止まってしまった。だが、じゃぶじゃぶとお金が減っていくことにショックを受けなかったのは、ひとえに一人プレイをしていたおかげである。一人で人生ゲームをやると、普段いかに周囲と比べることで無意識にストレスを受けているかがよく分かる。


▲家は2万5000ドル。ディナーは1万5000ドル。どれだけ高級なものを食べればこうなるのか


結局私は、6万ドルほど借金を抱えたままゴールした。ゴール直前で、火星に移住してしまったからである。移住するのに25万ドルもかかったのだ。気持ちは分かる。きっと人生ゲームの中の私は、競争社会と人とのコミュニケーションに疲弊し、火星に逃げ込んだのだろう。それでも、借金を抱えていようが、火星に移住していようが、見事この人生ゲームの優勝を飾ったのは、私だった。


集団行動の中で生きるのが「多少の不快を受け入れて、大きな快を得る」ならば、一人行動は「不快を極力取り除いて、快も最小限でいい」という考え方だと思っている。私は、人生ゲームで対戦してハラハラしながら勝つ喜びも、人とぶつかって乗り越えて絆を深める喜びも、要らない。戦わなければ無傷でいられる、一人の世界が好きである。






一人人生ゲームを楽しむ3カ条

その1
一人で人生ゲームをやれば自分が絶対に1位になれる
その2
人生ゲームをしながら、人生について考えてみよう
その3
ずっと私のターン

お知らせ

ソロ活の当連載が、書籍化しました!

「一人プラネタリウム」から「一人豆まき」までの連載記事を大幅に加筆修正し、「一人スイカ割り」、「一人流しそうめん」、「一人ラブホテル」などの書き下ろしも収録しています。

この記事を書いた人

朝井 麻由美さん

ライター・編集者。最新刊『「ぼっち」の歩き方』が発売中。その他、著書に『ひとりっ子の頭ん中』。

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